2009年8月30日日曜日

Scratch 1.4でコンピュータ制御の学習環境づくり

これまで、ScratchPicoボードを使ったコンピュータ制御の学習環境づくりなどに取り組んできましたが、最近日本でも販売されはじめた「WeDo」を加えて、学習活動を考えていました。ところが、肝心のLinux版Scratch 1.4がWeDoに対応していないことが判明し、状況が変わりました。

今年の学習活動のテーマは「(学校)生活を豊にする道具(仕組み)づくり」とし、身近でちょっとした問題を、コンピュータとそれにつながる様々な仕組みを利用して、ちょっと便利に快適にしていくことを考えさせたいと思っています。

Linux版のScratch 1.4でWeDoが使えないというのは、そのことによって活動が制限されてしまうという問題を含んでいます。できるだけ、子どもたちの発想を生かし、現実的に自分の考えが生かされた経験を味わわせててやりたいと思うと、どうしてもWeDoは外したくないと考えました。そこで、不本意ながらWindowsを使うことも視野に入れつつ、大まかに次のような学習活動を考えました。

  1. この際、OSにこだわらずXP搭載のNetBookを購入して、Win版Scratch 1.4、Picoボード、WeDoの組み合わせで、メインの活動「(学校)生活を豊にする道具(仕組み)づくり」について考えさせる。(この場合、台数が限られてしまう)
  2. 台数不足を補う意味から、主にモニタ表示や音を鳴らす程度の出力で構わない案を考えたグループには、Linux(KNOPPIX 6.0.1)をインストールしたPCを使わせて、Scratch 1.4とPicoボードの組み合わせで活動させる。
  3. (2)を選んだグループと活動が早く終わってしまったグループには、発展的な学習として、Scratch 1.4から制御できる別の機械を提示し、プログラミングの学習を進める。

Scratchから制御できそうな機械として、ロボット工房スタジオミュウのミュウロボに着目しました。当然のことながら、私が努力して何となかるレベルではないので、いつもお世話になっているSqueakの阿部さんにお願いをして、Linux版Scratch 1.3.1(改造が可能なもの)からミュウロボを制御できるようにしていただきました。

http://squeakland.jp/abee/tmp/ScratchMyuRobo.zip

Linuxから別の機械を動かしたのは、これがはじめてだったので、本当に感激しました。こうなると、ちょっと欲が出てスタジオミュウWebサイト上でミュウロボを制御するソフトとして上げられている「ドリトル」でも動かしてみたいという思いが沸いてきます。ドリトル自体は、Linuxでも動作可能(要JAVA)なのですが、RS-232C(COM)ポートの扱いがWinとLinuxでは違うため、そのままではミュウロボを動かせないようです。

ドリトルは、Scratchと違って文字を書いてプログラミングをしなければなりません。でも、両方の開発環境(言語)を経験しながらプログラミングの基礎を学ぶ方が、コンピュータ制御やプログラミングについて、さらに理解が深まると考えています。また、プログラミング自体を学ぶこと以上に、2つの開発環境(言語)を使って同じように制御することを考えることによって、論理的・数学的な思考力を培うものと思っています。

構想は広がるばかりですが、現実の問題としてどこまでできるのか。次は時間との戦いでしょうかね。

2009年8月17日月曜日

KNOPPIX 6.0.1でスクリーンショット

前回、MebiusにKNOPPIX 6.0.1をインストールしましたが、その話をしたら「是非自分のPCでやってみたい」という方がいて、インストール手順の簡単なマニュアルを作ることになりました。簡単とは言っても、ある程度わかりやすくなければならないだろうと思い、スクリーンショットを撮ることができたら良いなぁと思って、「どうすればいいんだ?」ということになりました。

KNOPPIXがKDEを載せていたときは、「ksnapshot」でスクリーンショットを撮るソフトが起動しました。これはなかなか便利でしたが、LXDEになったのでこれは使えません。(一応やってみましたが…)何気なく「Print Screen」キーを押してみたところ、「Save Screenshot」という画面が現れて、スクリーン全体のスクリーンショットが撮れることがわかりました。しかし、LXDE(X)メニューからプルアップしている状態では、スクリーンショットが撮れません。どうしてもスクリーンショットを撮るソフトが必要だと思いました。 

そこで、「Synapticパッケージマネージャ」を使って探してみると、「Shutter」というソフトがあることがわかり、早速インストールして使ってみました。簡単なソフトのようですが、それなりに使えそうな感じがしました。LXDE(X)メニューからプルアップしている状態は、スクリーンショットが作動するまでの時間を調整すれば撮れることがわかりました。 これで何とか簡単なマニュアル程度なら作れそうです。ぼちぼちやってみます。
#CDの中にはじめからスクリーンショットが撮れるソフトが入っていると、もっといいんですけどね。

NFLプレシーズンゲーム始まる

今年も大好きなNFLのシーズンが近づいて参りました。プレシーズンゲームの様子がWebサイトで見られることを知り、いくつか見てみました。
NFL JAPAN.COM

QBペイトン・マニング率いるコルツは、ちょっと不安材料が多い負け方をしたようですが、それよりも、過去のスーパーボウルを思い出させてくれるような「49ers対ブロンコス」の試合に注目してみました。

その昔、伝説のQBジョー・モンタナ率いる49ersは、スーパーボウルの常連でして、対するブロンコスは、QBジョン・エルウェイを中心にチームづくりをするも、なかなかスーパーボウルを制覇できずにおりました。第24回スーパーボウル(1989年シーズン)は、そのモンタナとエルウェイが対戦し、モンタナの49ersが勝ちました。しかも10-55何ていう得点差で。
デンバー・ブロンコス[布忠.COM]

今回のゲームでは、新しく加入したQBオートンの乱調が目立ちましたが、もう一人のQBシムズのおかげで、ちょっとは良いゲームになったようです。さて、今年はどのチームが勝ち残ってスーパーボウルに進出するのか、ブロンコスの成績は昨年シーズンよりも向上するのか、今からわくわくしてきます。

2009年8月15日土曜日

古いラップトップPCとKNOPPIX6.0.1で学習環境づくり

以前、IPAのOSS(主にKNOPPIX)活用の実証実験に参加し、その関係で学校に導入して頂いたラップトップPC(Mebius PC-AL50G5)を現在取り組んでいるScratchPicoボードを使った学習環境作りの研究に利用できないかと考え、さまざまな実験を繰り返しておりました。 当初、このMebiusではKNOPPIX 5.3.1のデスクトップがまともに表示されず、KNOPPIX 6.0.1も同様の症状が発生して「使えない」と結論付けて、別の軽量なLinuxで学習環境を構築しようと考えておりました。しかし、以前に別のマシーンで実験したことを使ってKNOPPIX 6.0.1を動かせないかと思いつき、ダメ元でやってみることにしました。

KNOPPIX 6.0.1では、「boot:」と表示されたところで「knoppix vsync=54」として起動したところ、何とあっさり起動に成功してしまいました。調子に乗ってHDDへもインストールし起動テストをしましたが、ネットへの接続を含めてまったく問題がありませんでした。手順は次の通り。(5.3.1までは「knx2hd」というコマンドを使っていましたが、今回は手順が違います) 

【手順】

  1. LXDE(X)メニューから「システムツール」→「KNOPPIX HD install」を選択する #いくつか英語の確認メッセージが出てくるが、よくわからないので先に進む
  2. 作業メニューが表示されるので「disk」を選んでインストールしたいHDDを選択する
  3. もとの作業メニューに選択したHDDが表示されるのでもう一度HDDを選択するとインストール作業が開始される
  4. しばらく待っているとインストール作業が終了するので、最後にmbrにGRUBをインストールして終了

次に、学習環境を構築するためにScratchのインストールを行いました。現時点の最新版である1.4は、debパッケージのみ提供されています。本来はUbuntuで使われることを想定しているようですが、同じdebian/Linuxベースなので問題ありません。
#配布されているパッケージの日本語ロケールファイルに問題があるので、localeフォルダのja.poとja_HIRA.poを新しいファイルに置き換えました。 ja.po←ja.poだけを使います ja_HIRA.po
※googleグループに登録していないとダウンロードできません。 

音が出ることもPicoボードが使えることも確認し、これで古いMebiusを最新の状態で使うことができるようになり、学習環境としても申し分なく使えることがわかりました。今年はこの環境を使ってどのような学習活動ができるのかということを研究していきたいと思います。 

ちなみにKNOPPIX 5.3.1では、「boot:」のところでキーボードが認識できないというエラーが発生し、ブートオプションを打ち込んでも「そんなものはありません」という意味のメッセージが出てvsync=54の設定ができませんでした。(起動はするものの画面がブラックアウトしたまま) KNOPPIX Edu 8は、KNOPPIX5.3.1ベースながらキーボードが認識されたので、vsync=54の設定をして無事に起動しました。長いこと苦労しましたが、ようやくうまく行ったので大満足です。

2009年8月12日水曜日

eMacからiMacへ

購入後、実用的な環境になるよう少しずつ手を加えていた新しいiMacですが、そろそろ本格的に移行作業をせねばならぬと考え、古いeMacとつないで以前の設定を読み込む作業を行いました。

Macには「移行アシスタント」というユーティリティソフトが付属しているので、これを使って設定ファイルなどを読み込みました。セキュリティレベルを高めていた関係で、一部読み込めないというメッセージが表示されましたが、おおむね順調に作業が終了し、だいたい使えそうなレベルにまで到達しました。諸々のソフトウエアの再インストールも終了し、本格的に使えるようになるまで、残すところWebサーバとの接続に関するセッティングだけという状態になりました。

さて、残されたeMacですが、HDDに大切なデータを保存していなかったとは言え、そのまま捨ててしまうのは少々危険です。(セキュリティの設定のおかげで、他のPCなどにつないでも中身は見えない状態になっているが、気持ちの問題でもある)モニタが使えなくなっている(外部モニタも使えなかった)状況から考えて、eMac単体でのHDDの初期化は無理。とにかく一度HDDを取り出してみようということで、Webサイトから情報を集めて解体作業を開始しました。

【手順】

  1. 六角レンチを使って外側のカバーを外し、どこをどうすれば何が外れるのか、どこにアクセスできるのかを慎重に検討しました。幸い、Webサイトの情報よりも簡単そうなのがわかり、ネジをなくさないように行程ごとに小さなビニール袋に入れながら作業を進めました。
  2. スピーカーとそれにつながる透明な部品は、ネジを使わずにすんなりと取れたので、次に筐体後方の大きなファンを外しました。
  3. CD/DVDドライブを含めて、マザーボードなどを保護するように金網のようなカバーが取り付けられていたので、これを外しました。
  4. 最後にHDDやCD/DVDドライブが納められている金属のケースを取り外しました。これでHDDを外すことができます。思ったより簡単でしたが、誰にでもできる作業ではないかもと思いました。
    #一番困ったのは、ホコリがひどいこと。

無事に取り出せたHDDは、Ubuntuにも助けてもらってきれいにデータ消去&初期化をしました。さてこれを何に使おうかと思案しているところです。