2016年8月4日木曜日

オカヤドカリとカブトムシの世話(2016夏)

先日twitterでオカヤドカリの抜け殻を公開しましたが、まずはその顛末をまとめておきます。

オカヤドカリの抜け殻を見つけたのは、6/26。暖かくなってきたので、飼育水槽のまわりを覆っていた保温シートをはずしたのですが、そのタイミングがまさに脱皮直後の状態だったわけです。あまりにもキレイに脱皮しているので、オカヤドカリが死んでしまったのかと思いました。しかし、よく見ると背中から腹にかけての部位が見当たらず、死体としては不自然なところがありました。真横にあった貝殻の中にオカヤドカリがいるのは確認できましたが、共食いをしているのか殻を食べているのか判断がつきませんでした。

決め手にしたのは、「目」でした。脱皮殻には目の黒い部分がなく、死体なら目がなくなることはないだろうと判断。急いで写真だけ撮って貝殻に閉じこもっているオカヤドカリの近くに返しました。それから数日間は、脱皮殻と貝殻にこもったオカヤドカリの位置が全く変わらず、「余計なことをして寿命を縮めたか」と思ったのですが、4,5日くらい経った頃から徐々に脱皮殻が少なくなっていき、1週間で食べきったようでした。更に2日くらい同じ所にいて、その後は自由に動き回るようになりました。

貴重な生態を観察することができて、とても嬉しく思いました。後日、別のオカヤドカリが宿貝探しをしているところに遭遇し、短時間裸の状態も観ることができました。ただ、これは喜んでいられる状況ではないので、急いで貝殻置き場を手近にあったはがきなどで覆い、外から見えないようにしてやりました。しばらくしてチラと覗いてみると、尖った大きな貝に入って過ごすようになっていました。ひと安心と思ったら、翌日には元の貝殻に戻っていました。(忙しい…)これで終わりかと思ったら、また翌日には尖った方に入っていて、どうやらしょっちゅう取り替えているのだということがわかりました。

オカヤドカリは、まだまだ謎だらけなので大事に育てながら生態を観察していきたいと思っています。

一方、カブトムシの方は、前回の世話から順調に成長しと言いたいところでしたが、学校のカブトムシファームの方は、成虫が出てきている気配が感じられませんでした。ただ、隣接する学習林の中でカブトムシの頭部(死体)を見つけたので、カブトムシがいることだけは確認でしました。

自宅のコンテナ飼育の方は、7月の上旬ぐらいからマットの上に出てきて、その後ほぼすべてが無事に成虫になり、毎日大騒ぎ状態です。餌の量もかなりなもので、100個入りのゼリーが1ヶ月でなくなりました。徐々に死んでしまうのを見届けながら、来年に備えて卵から幼虫になるまで育て、雌雄を判別してカブトムシファームに入れようかと思っているところです。

カブトムシの一生は、1年で秋の誕生から冬の幼少(幼虫)期を経て次の夏には成年期(成虫)に達し、子育てはせずに壮年、老年期を迎え死んでいくという凄まじいものなのですが、そう考えると日々違う彼らに接しているような気がしてきて、8月も半ばを過ぎるとおじいちゃん、おばあちゃんなんだなと思いながら飼育を続けています。そういう意味で、「命を学ぶ」教材としても良い教材になると思っています。