2021年10月31日日曜日

Chromebookでデジタル・シティズンシップの授業

新型コロナウィルス感染症拡大防止に係る緊急事態宣言が解除されて、学校でも様々な行事が少しずつ行われるようになってきました。そんな中、年度当初から予定されていた学校公開日も、感染拡大防止対策を採りながら児童の家族限定、1人1時間(単位時間は45分)参観で行うことになりました。

3日間で2時間ずつ、1学級につきトータルで6時間の公開を予定しましたが、担任の負担を少しでも減らすために、担任外の教員が積極的に授業を担当することになったため私にも出番がやってまいりました。

依頼されたのは、3年生に情報関係の授業をしてほしいとのこと。そこで、Chromebookを自宅に持ち帰って学習に使う際にどんなことに気をつけたらよいか考えるという学級活動の授業を行うことにしました。タイトル(題)は、「想像力をはたらかせて考えよう」です。

勤務校の3年生は3学級あるのですが、1学級は普段から週1回書写を教えている学級で、残りの2学級は1度も授業をしたことがない学級です。授業の前に各自のChromebookを用意しておいてもらいました。授業のはじめに本時の授業の趣旨を簡単に説明したら、Chromebookを起動して指定したクラスルーム(classroom)に入るところからスタート。リテラシーは様々。キーボードからアルファベットを探すだけで一苦労という状態の子どもたちが多数いる中で、「自分が考えたことを入力して送信する」という課題はかなりハードルが高かったようでした。

それでも、「キーボードの打ち方を練習する」という方向に行きたくないのが私のこだわりでもあります。「自分の考えたことをみんなで共有する」ということをモチベーションとして、一生懸命目指す文字のキーを探し、たどたどしくても簡易でも良いから文章を完成させて送信し、自分が書いたことがみんなに共有されていくことを楽しんだり達成感を味わったりする中でスキルは自然に身についていくものと思うからです。

1つ目の質問「Chromebookでどんなことをしたいですか?」をワークシートに記入した後、予め作っておいたフォーム(forms)に入力・送信する場面ではかなり苦労していましたが、2つ目の「どんなことに気をつけなければならないと思いますか」をフォームに入力・送信する頃には、既にスキルが上がっていました。これには、授業をしているこちらが驚くほど。ネット環境やら各種設定やらに問題があって、いろいろ(詳述できない)つまずきがあったのですが、そのうち、「日本語にならない」(日本語変換モードになっていない)「キーがない」(みつからないだけ」とか「”ん”はどうやって出すんですか」とか「小さい”っ”はどうやるんですか」と少しずつ質問のレベルもアップしてきて自分の考えを打ち込む作業が進んでいることがわかりました。

子どもたちのフォームへの回答を大型モニタに映し出して確認しながらまとめていくと、3学級それぞれ少しずつ表現は違いますが、Chromebookをていねいに扱うことや人を傷つけるような使い方をしないこと、決まりごとを守ることなどの内容に集約されました。

最後は、1時間の感想をクラスルームで共有しようと思っていたのですが、残念ながらワークシートに書き込むのが精一杯の時間しか残っておらず、担任の先生方へ「別日にもう1時間ください」とお願いをして終えました。かれこれ25年くらい前に情報モラル(倫理)の授業を行ったとき、デスクトップに表示される様々なアラートなどをよく見もしないで「OK」を押す子が多かったという結果になりましたが、今回の子どもたちは、手を挙げて「どうすればいいですか?」と聞く子たちでした。それでも、アラートなどの内容をよく読まない(読めないということもある)のは同じです。将来的には、パソコンやスマホなどのメッセージやインターフェイスから状況を読み取って、どうすればよいかを自分で判断できるようになると良いと思っています。
#「今回はOKを押して良いけれど、自分で読む習慣を身に付けようね」と話しました。

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