2020年2月2日日曜日

3年生でのプログラミングの授業~Hour of Code™を利用して

事情により、3年生を相手にコンピュータを使った授業をしてほしいと頼まれたので、調べ学習か何かなのかと思ったのですが、最近プログラミングに挑戦しているからその続きをやってほしいとのこと。そう言えば、Scratchで授業やるのはかなりハードルが高いようで、「他に良い方法はないか。」と相談されていたのでした。その際、ブロックプログラミングに慣れる意味でHour of Code™をすすめたところ、PC支援員さんの支援のもと1時間だけやったようでした。

聞けば、統制型の授業(みんなで同じものに同時に取り組む)だったとか。それなりに楽しかったようだけれども、子供たちはなかなか思い通りに先に進まなかったと聞きました。ならばということで、Hour of Code™のアクティビティの画面を見せて反応を見ることにしました。「覚えてる」「やってみたい」と声が上がったので、学習活動の手順を以下のように示しました。

  1. やりたいものを1つ選ぶ
  2. 同じものを選んだ3人以上でグループを作る
    ※協力してやるから、話し合いながらできる人数を考える
  3. 作業をすることを考えて、PCや場所を選ぶ
    ※グループで使えるパソコンはMAXで人数分
  4. ここまで決まったらやってみよう

何となく選び終えた子たちが声を掛け合うかなと思ったのだけれど、「グループを作る」ということがわからない様子だったので一度中断。狭いスペースに全員集めて、グループ作りについてレクチャーをしました。同じものをやりたいと思っている子が誰なのか、声を掛け合いながら探してグループを作っていく。単純なことなのだけれども、パソコン室ではやったことがないので、慣れていないからできないんですね。グループにしたのは、相談し合いながら自然な学び合いを誘発したかったから。やりたいものが絞り込めていない子たちも、グループになりながら決めることができます。

やり方がわかったら、お互いに声を掛け合ってだいたい3~5人のグループになりました。それでも、同じ課題の子たちが3人以上にならないグループが現れました。よく聞くと、他のどのグループとも違うものを選んでいます。はじめからやりたいものが決まっていて、ずっと声を上げていた子たちでした。ならば、私やPC支援員さんがフォローするから2人でも良いことにしました。

ここまで、プログラミングのレクチャーは全くなし。前時の統制型の授業で「丁寧に指導」されているだろうから、むしろやりたい気持ちが高まっているはず。案の定、はじめのうちこそ操作のことで質問があったものの、「日本語表示にするには」と「ダウンロードはできない」という2つのこと以外は、ほとんど何も教えないですすめることができました。

教室からパソコン室へ移動してからはじめたため、作業時間は正味35分くらいでした。最後まで終わって、修了証のようなものが表示された子が数人あらわれたところで、ほぼ時間通り。はじめから、「残念なことに時間が決まっているから」と話していたので大きな混乱はなかったものの、やはり「もっとやりたい」との声が上がりました。振り返りも、はじめに提示した4項目の中で、どのあたりに問題があったか考えさせるだけ。こちらの狙いは、ブロックプログラミングのやり方や考え方に慣れさせることであって、覚え込ませることではありません。

ここまでできたら、Scratchにもつなぐことができます。「えんぴつに三角形を描かせる」でも「好きな図形を描かせる」でも良い。最低限の用意は必要だけれども、ちょっと難しい課題を乗り越えるための下準備は、これで十分。もしかすると、「遊んでいるようにしか見えない」と思われるかもしれませんが、私には、彼らが脳みそに汗をかきながら、たくさん考えて、学んで、表現したことがよくわかりました。図形を描く課題を選んだ子が、空中に線を描いていたので、「そろそろ紙と鉛筆が欲しくなってる?」と聞いたら、すごい笑顔でうなずいていました。
#もちろん、紙と鉛筆をわたしましたよ。

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