2023年11月18日土曜日

2つのmicro:bitでラジコンカー(Geekservo使用)を動かす

以前LEGOと組み合わせて使うことができるサーボモーターとして、気軽に入手できる「Geekservo」を紹介しましたが、今回はその続きです。2つのmicro:bitを使ってラジコンカーを作ります。使うサーボモーターは、オレンジ色のOrange Geekservo 360 Servo、拡張ボードは、SwitchScienceの「ワークショップモジュール」です。
スイッチエデュケーションで紹介されていた、「ラジコンミニカー」の記事を参考にしました。

当然と言えば当然ではありますが、問題なく動かすことができました。こんなに簡単にできてしまうということにも驚きましたが、学校の子供たちにも是非この楽しさを味わってもらいたい。そもそもこのラジコンカーを作ったのは、これを子供たちの教材に仕上げることが目的です。この作成過程を「手順書」のようなものに仕上げて、学習活動に組み込もうと思っています。

幸いなことに、今の職場にはmicro:bitだけは十分にあるので、あとはサーボモーターと車体になるものを調達するだけということになります。学習活動の組み方によっては、私蔵しているものから貸し出しても良いかなと思っています。ただ、あまり準備しすぎると工夫する面白さが失われてしまったり、専門的すぎてかえって混乱させてしまったりすることが考えられるので、さじ加減が難しいところです。

今のところ1人1台分のラジコンカーを用意する必要はないと思っています。複数人で協力しながらコントローラーmicro:bitとサーボモーター制御micro:bitを作り、モジュールに挿し込んでラジコンカーの動作確認をするという流れでやっていきたいと考えています。あえて不足している状況が、子供たち自身の学びを、あるいは、相互の学び合いを促す仕掛けになると思っています。

2023年11月12日日曜日

壊れたメカニカルキーボードを修理する

以前、安く購入したゲーミングキーボード(ZIYOU LANGのK3というモデルのメカニカルキーボード)の派手なLEDを白LEDに交換したことを書きましたが、それよりも前から使っていたメカニカルキーボード(NPETK80のキートップだけ交換して使っている←このK80は、以前紹介したHAVITのものとキー配列が同じ)の調子が悪くなったので、症状を確認して修理してみることにしました。

症状としては、「3」「7」「F4」「(テンキー)2」の4つのキーの反応が安定しません。何回か押しているうちに反応するようになったり、また反応しなくなったりといった症状でした。何らかの接触不良が起きている感じです。
#キーボードの症状を確認するために使ったのは、以下のオンラインのキーボードテストサイトです。

症状から考えて、ハンダがはがれて接触不良を起こしてしまっているとか、キースイッチの中が破損しているとかではないかと思いましたが、キースイッチが破損しているなら(分解の仕方はわかっているけれど)スイッチ自体を修理するよりは交換してしまいたいところです。筐体を開けて基板を確認してみると、目視ではハンダクラックのようなものは確認できませんでした。問題があったキーを押しながら確認してみても、ハンダ部分に動きは見られません。これは、キースイッチの交換が必要だと考えて、TALPKeyboardで、Cherry MX互換のJWKのJwick V2赤軸キースイッチを購入しました。K80のキースイッチは、同じくCherry MX互換の赤軸キースイッチで、Outemu社製のものが使われていました。

両方ともCherry MX互換の赤軸キースイッチです。Outemuのキースイッチの裏側には中央に大きめの突起があるだけなのですが、JWKの方は中央の大きな突起以外に左右に小さな突起があることが大きな違いです。キーボード基板には、中央の大きな突起を入れる穴はあるものの、左右の小さな突起を入れる穴はありません。つまり、JWKのキースイッチは、このままではつけられないということです。対処方法は簡単で、左右の小さな突起をニッパーなどで切断します。その際、切断したところに微妙な出っ張りが残ることがあるので、カッターやリューターなどで平らに削っておきます。

ここまで準備ができたら、元のキースイッチを取り外します。ここでは、はんだシュッ太郎(HSK-100←生産終了品?)を使いました。1つのキースイッチにつき2箇所のハンダを取り除き、専用の引抜工具(キーキャップとキースイッチの引抜きができるもの)を使ってキースイッチを抜き取りました。そこに、新しいキースイッチを、接点を曲げないように注意しながら挿し込みます。後はハンダ付けをして、キーキャップを戻して動作確認をするだけです。先程と同じオンラインのキーボードテストサイトで確認してみましたが、問題なく反応するようになりました。やはりキースイッチ自体がダメになっていたようです。

毎日仕事で使っていたとは言え2年ほどで壊れてしまうキースイッチってどうなんだろうと思って、Amazonで購入履歴から確認したところ、「2年間無償品質保証」って書いてありました。なるほど。

2023年11月4日土曜日

古いラップトップPC(Mebius)のCPUグリスを塗り直す

完全に「どこに需要があるの?」シリーズとなってしまっておりますが、最近でも出番があったSHARP製のラップトップPC:Mebius(PC-AL50G5=中身は当然いじりまくっている)をさらに延命させるためにCPUグリスを塗り直すことにしました。

これを購入していただいたのは、2004年12月のこと。そろそろ20周年になろうかという骨董品ですが、これまでの間、CPUグリスの塗替えなど1度もしたことがありません。幸いなことに、いつも元気に起動してくれるのは良いのですが、ファンの音が耳障りなことがあり、CPUを冷やしきれていないのではないか、だとすればCPUグリスの塗り直しをした方が良いのではないかと考えていました。

そもそもこのマシーンは、比較的メンテナンスが簡単にできるようになっていて、マザーボードへのアクセスも容易にできます。それでもこれまでCPUグリスの塗り直しをしていなかったのは、単純に面倒だと思っていただけのことで、ここでようやく重い腰を上げてみることにしたのでした。
#最近のラップトップPCだと、完全に中にアクセスできないものも多くなっていて、メンテナンスや改造どころではないのですが…。

今回使ったCPUグリスは、TF8THERMALRIGHT)と3KSというメーカーのサーマルグリスでした。TF8の方は、以前から愛用していて、公称13.8 W/m.kを謳ったものです。それに対して、3KSの方は、公称12.8 W/m.kを謳っていて、少々性能は落ちるようですが値段が気に入って購入を決めてしまいました。

作業前の予想では、元々CPUについているグリスがカチカチに固まっているのではないかと予想していたのですが、意外と柔らかさが残っていて、拭き取るのに無水エタノールを使ったものの、それほど苦労せずに拭き取ることができました。塗り直したTF8は、ちょっと硬めで塗りにくいのですが、ヘラを使って少し伸ばしてからヒートシンクで加圧してしっかり密着させました。3KSの方は、TF8より少し柔らかい感じがしましたが、使用感はあまり変わらずヘラを使ってしっかりと伸ばして塗りました。動作確認も問題なくできましたが、ファンが高速回転する状況を再現していないため、実際に改善されたかどうかは微妙なところです。全部で17台(もう1台修理中のものもあります)のCPUグリスの塗り直しが無事完了しました。