2020年5月31日日曜日

CloudReadyでChromiumOSをインストール(サブノートPCをChromebook化)する

4年ほど前にAcerサブノートPCをChromebook化するのにかなり苦労をしたのですが、ここへ来てChromebookへの注目度が高まってきたので、久しぶりにメンテナンスをしてみようかと思い立ちました。そもそも、ChromeOS自体は公開(無償配布)されておらず、Chromebookを使いたいならChromebookを購入するのが一番の近道です。自分でChromebook(のようなもの)を作ろうと思ったら、無償で配布されているChromiumOSをインストールして使うしかありません。これがなかなか厄介で、簡単に使えるとは言い難いものです。そこで、今回はCloudReadyを使ってみることにしました。

必要なのは、CloudReadyの32bit版です。Chromebook化しようとしているサブノートPCが32bitにしか対応していない(CPUは、Intel Atom N280を搭載)からです。残念なことにCloudReadyのWebサイトでは、32bit版のサポートは終了していて配布も行われていません。いろいろと探し回った結果GetMyOSというサイトにCloudReadyの32bit版が残っているのを見つけました。早速これ(.zipファイル)をダウンロードして、サブノートPCへインストールすることにしました。

インストール方法は、Easy Innovation Zoneの「CloudReady Home のインストールと設定」を参考にしました。使ったのは、Google ChromeブラウザとGoogle Chrome上で動く「Chromebookリカバリユーティリティ」です。両方ともGoogle検索ですぐに見つけることができました。(先にGoogle Chromeをダウンロード&インストールしておいてから、Google ChromeでChromebookリカバリユーティリティを検索して「chromeに追加」ボタンでインストールします)ダウンロードしておいたCloudReadyの.zipファイルをリカバリユーティリティで読み込みます。「歯車(ギア)」マークをクリックするとメニューが表示され、「ローカルイメージを使用」を選択することでダウンロードした.zipファイルを読み込むことができるようになります。(.zipファイルは解凍する必要はありません)このあと、8GB以上のUSBメモリを挿してインストールUSBメモリを作ります。少々時間はかかりますが、待つだけですので以前のような苦労はありませんでした。

出来上がったUSBメモリをサブノートPCに挿して起動します。難なく起動して設定画面が表示されました。どうやら、USBメモリからの起動で使い続けることもできるようでしたが、設定完了後の画面からHDDへのインストールを選択して作業続行。32bit版のサポートが終了していることを警告しているらしきものが出てきたのですが、完全に無視をして作業を続けました。長くなりそうなのでしばらく放置していると、いつの間にかインストールが終了していました。起動してGoogleのアカウントでログインすると、無事にChromiumOSが起動しました。デスクトップに表示された「ChromiumOS 76.3.33」というのが今回使った32bit版のバージョンなのだと思います。

古いPCを再生させることにどれだけの需要があるかはわかりませんが、Chromebookを試してみたいけど、既にPCがあって製品のChromebookを買うほどではないという状況の人たちには、USBメモリから起動するというのは需要がある気がします。(学校現場では、この行為が制限されている場合が多々ありますが…)私のように古いPCを不良在庫レベルで持っているような者にとっては、32bit版のサポート終了が痛く思われます。これからも、細々とではありますがChrome(Chromium)OSで何ができるか試してみたいと思っています。

2020年5月10日日曜日

カブトムシの世話(2020春)〜蛹化前のギリギリのタイミングで

新型コロナウイルス感染症拡大防止のための緊急事態宣言が延長され、まだまだ予断を許さない状況もあり、Stay Homeということで、GWを含めた休日はできるだけ外に出ないようにしておりました。そんな中、ふと「カブトムシの世話をする時期はいつ頃だったかな?」と気になり、このブログを見直して、概ねGWの時期には夏前の世話をしていることを確認しました。(あれもこれも変更に次ぐ変更で、自分の中の季節感が狂ってしまっています)冬眠から目覚めた時期は、カブトムシたちが蛹化に向けた準備に入るため、最後にしっかり餌(クヌギと腐葉土)を与えて蛹化を待つことになります。
#冬眠前にしっかり太らせておくと良いようです。

前回の世話から約半年、この間にも、追加で腐葉土を入れたり加水したりと軽い世話をしていましたが、本格的にひっくり返して状態を確認しながらマットの交換を行いました。2017年から飼育マットをクヌギマット&腐葉土にしたのですが、この3年間でノウハウがだいぶたまってきました。腐葉土は、カブトムシの栄養源としては効率が悪く、かさばるけれども消費も多いということや、カブトムシ自体もこぶりなものになりやすいということがわかりました。それを補うためにクヌギマットを併用したり、朽木を年に7〜8本くらい入れて補ったりしています。そのためか、全体の1/3程度の個体は、かなり大きく育っています。

腐葉土自体の分解が進み、クヌギよりも早く黒土化してしまうということもわかりました。カブトムシのフンは、黒土そのものなのですが、細かく粉砕する前は、粒ガムよりちょっと小さいくらいの大きさ・形をしています。(クヌギばかりで飼育するとクヌギの匂いがしますが、腐葉土を混ぜているので土の匂いです)これを花の肥料として使っているのですが、腐葉土飼育になってからは、フンの粒だけでなく腐葉土が黒土化したものも出てしまうので、入れ替え作業が大変です。今回は、コンテナの半分ほどのフンと黒土を取り除き、クヌギマットと腐葉土を加水して敷いたところに使えそうなマットとカブトムシの幼虫を戻しました。加水したクヌギマットと腐葉土は、蛹室づくりのことも考えて予め少しつき固めておきました。カブトムシの幼虫は、69頭いました。(死骸が見つかったのは、1頭だけでした)

これで何とか蛹化前の世話を済ませることができました。あとは、夏に向けて約1ヶ月半ほど成虫になるのを待つだけです。新しい職場では、今の所カブトムシも花の肥料も必要な感じがしませんが、何かできることはないかと思っているところです。

2020年5月4日月曜日

macOSとLinux Mint 19.3でSambaの設定(ファイアウォールを含む)をしてmacOSや別のLinux機から共有フォルダを使えるようにするまでの試行錯誤

macOSがCatalinaになって、ファイル共有の動きがイマイチな感じになっていました。AFP(Apple Filing Protocol)で共有フォルダを開くと、macOSジャーナリングでフォーマットした外付けHDDの中身が見えなくなってしまったのです。これにはかなりパニック状態になりました。なぜなのかわからず、長いこと試行錯誤しました。

ドライブのフォーマットの問題かと思い、exFATでフォーマットしてやってみました。これで、中身は見えるようになりましたが、ファイルを開くことはできても保存がうまく行かないなどのアクシデントがありました。仕方がないのでSMB(Server Message Block)で開き直してみると、exFATでは、アプリケーションが開いたファイルの位置を見失う状態になりました。ならばということで、macOSジャーナリングでフォーマットしたドライブをSMBで開いてみました。すると、中身も見えるし問題なく使えるようになりました。いつの間にか、macOSのファイル共有は、SMBが基本になっていたのですね。
#どうやら、FAT系フォーマットのドライブの扱いが、何か変わったのかなという感じです。

ならばと思い、先日設定をしたHTPCIntelCeleron J1800を載せたGIGABYTEGA-J1800N-D2H)のSamba(SMB)設定を強化すべく、設定をいじることにしました。Sambaは既にインストールしてあるので、HTPCのホームディレクトリが共有できるようになっています。「/etc/samba/smb.conf」には、以下のように書き込んであります。

[homes]
comment = Home Directories
browseable = no
read only = no
valid users = %S

ここまでの設定で使えることは使えるのですが、最低限のセキュリティとして、ファイアウォールは必須と考えてLinux Mint 19.3のファイアウォールの設定をONにしました。すると、HTPCにアクセスすることができなくなりました。macOSとは違って、ファイル共有とファイアウォールの設定は、自動的に関連付けられてはいないのです。そのため、ファイアウォールの設定をいじらなければななりません。先程、ファイアウォールをONにした設定ツールからルールを追加します。

Linux Mintの「ファイアウォール設定ツール」を開いて「ルール」タグの窓の下方にある「+」ボタンを押して、以下の設定を追加します。

ポリシー:Allow
方向:In
カテゴリー:すべて
サブカテゴリー:Service
Application:Samba

ここまで設定したら「追加」ボタンを押します。すると、自動的にルールが書き込まれるので、これで設定が完了(「閉じる」ボタンを押して良い)します。ここまでやった後、iMacMacBook Proからアクセスしてみましたが、問題なくHTPCにアクセスすることができるようになり、ホームディレクトリが使えるようになりました。

ついでに、別のLinux機(うちの場合は、多くはMintで動いているけれども、様々なLinux機でも同様です)からアクセスできるようにしてみました。次のようにクライアントの設定をします。

$ sudo apt install cifs-utils

cifs-utils」は、Windowsのネットワークに入るためのもので、必ずしもSamba専用というわけではありません。Windowsでファイルサーバを運用しているところで、Linuxからアクセスする場合にも、「cifs-utils」を使います。使い方は難しくありませんが、ちょっとしたコツが必要です。(Linuxユーザなら特に問題はないでしょう)

はじめに共有するフォルダをマウントする場所(マウントポイント)を用意します。

$ sudo mkdir -p /mnt/〈任意の名前〉

このコマンドで、/mntフォルダの中に、任意の名前のフォルダをつくるというイメージです。マウント後は、このフォルダの中に共有先のファイルやフォルダが見えるようになります。続いてマウントコマンドで共有先をマウントします。

$ sudo mount -t cifs -o username=〈username〉,password=〈password〉 //〈serverのPC名〉/〈共有フォルダ名〉 /mnt/〈任意の名前〉

〈username〉と〈password〉は、Sambaを動かしているサーバ側で設定したものを入力します。〈serverのPC名〉と〈共有フォルダ名〉も、サーバ側で設定したものです。これで、/mnt/〈任意の名前〉に共有先のフォルダがつながってファイルやフォルダの共有ができるようになります。
#「Narrow Escape」のLinuxMint 19: SMBクライアントのcifs-utilsをインストールするを参考にしました。

これらの一連の操作をシェルスクリプトとして保存しておいて、起動と同時に自動で走らせるという方法もありますが、セキュリティ上どうなのかという心配があります。(やる場合は、自己責任で)