2026年6月1日月曜日

音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる〜Seeeduino XIAO(Arduino互換機)でコントロールしてみる

以前の続きです。株式会社アクエストが開発している「音声合成LSI(「ATP3011(←データシートPDF)」と「ATP3012」(←データシートPDF)」)」を試用しているのですが、ATP3011からは音声を出すことができていませんでした。今回は、「ATP3011を使って音声を出す」ことを目標にして、動作実験を進めていきたいと思います。
#この音声合成LSIの詳細は、公式Webサイトの「音声合成LSI「AquesTalk pico LSI」」をご覧ください。

これまでは、Arduino IDEなどを使ったシリアル通信で音声を出す方法で動作実験をしてきましたが、Arduinoの互換機や自作互換マイコンボードなどにATP3011やATP3012を載せ替えて動作実験をすると、ATP3012系のLSIでは音声が出せるものの、ATP3011系のLSIでは音声が出せていませんでした。別の方法として、Arduino(互換機含む)にプログラムして、これらの音声合成LSIをつないでコントロールする方法があるので、今回はそちらで試してみることにします。
#Arduinoのプログラム方法は、misawa @ELIXIRさんの「1000円で作る日本語音声合成装置」を参考にしました。

今回選んだArudino互換機は、Seeed Studioの「Seeeduino XIAO」です。自宅に在庫があったのと、小さいので回路設計が簡単にできて動作実験環境が楽に構築できると思ったからでした。Seeeduino XIAOの設定等については、公式サイトにガイドがありましたので参考にしてください。

Arduino IDE(2.3.8)を起動して、「Arduino IDE」メニューから「基本設定…」をクリックします。すると、基本設定の窓が開くので、「設定」タグの「追加のボードマネージャのURL:」以下に、

https://files.seeedstudio.com/arduino/package_seeeduino_boards_index.json

と入力します。既に入力されているURLがある場合には、URLを入力するテキストフィールドの右にあるボタン(複数のURLを入力する窓を開くためのボタン)をクリックすると、2つ以上のURL(1行に1つ)を入力することができます。入力が終わって「OK」ボタンをクリックすると、ボードマネージャで「Seeed SAMD Boards」を検索してインストールすることができるようになります。(作業時のバージョンは、1.8.5でした)インストールが終わったら、「ツール」メニューから「ボード:」→「Seeeduino SAMD Board」→「Seeeduino XIAO」を選択します。
#Arduino IDEの動作環境は、いつものMacBook Proを使用しています。

ここでSeeeduino XIAOをUSB-CケーブルでMacBook Proにつなぎます。すると、「ツール」メニューの「ポート:」から、「/dev.cu.usbmodem******(Seeeduino XIAO)」を選ぶことができるようになるので、これを選んで準備完了です。動作確認のため、「ファイル」メニューから「スケッチ例」→「01.Basics」→「Blink」を開いて「→(コンパイル&書き込み)」ボタンをクリックすると、問題なくコンパイルと書き込みが完了してLチカ動作確認ができました。

次に、先程紹介した、「1000円で…」のWebページで紹介されていたサンプルスケッチを参考にして、Arduino IDEでプログラムをしていきます。変更したところは、RXとTXのピンを「2」と「3」に設定しました。そもそもSeeeduino XIAOのRX/TXの入出力ピンは、「6」と「7」に割り振られています。Arduino UNOの場合は、「0」と「1」に割り振られていて、サンプルスケッチでは、「12」と「13」にRXとTXを設定していました。サンプルスケッチでRX/TXの入出力ピンを避けていることを考慮して、Seeeduino XIAOで他の役割をあまり与えられていない「2」と「3」に設定しました。(「6」と「7」に設定しても、問題はありませんでした)プログラムを書き終えたら「→(コンパイル&書き込み)」ボタンをクリックしてプログラムを書き込むと、アンプ内蔵スピーカーから音声が出ました。

今回は、一連の動作実験をブレッドボード上で行っていましたが、この環境を残しておきたいと考えて、ユニバーサル基板とピンソケット、ゼロプレッシャーICソケットなどを使って、仮称「ATP301x音声ボード」を作ってみました。

切り替えスイッチを付けてATP3011とATP3012の両方に対応できるようにしようと思いましたが、今度はATP3012の方が動いてくれませんでした。orz(しばらくは、試行錯誤が続くかも…)今回作った自作ボードは、スピーカーの中に組み込んでも使える大きさだし、教材としても使えてしまうのではないかと妄想がふくらみます。(PCB設計にも興味が向いてしまうところですが…)

「音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる」

2026年5月23日土曜日

エレキベースで”小さなエフェクター”を試してみる

DELAYの自作(「DELAY2399」を作ってみた)をやったときに少しだけ紹介しましたが、Amazonで”小さなエフェクター”を見つけて急に興味が湧いてしまい、勢いでいくつか購入しています。見た目も可愛いので飾っておくだけでもよいのですが、それだけではやはりもったいないので、愛用のエレキベースにつないで1つ1つ音を出して遊んでみました。音の変化を楽しみながらエフェクターをいじってみましたが、エフェクターを使う醍醐味は、並べてつなげたときの音の変化を楽しむことではないかと考えてやってみることにしました。自室にあるエレキベースとギター&ベースアンプを使って試聴してみることにして、必要なものを買い揃えてみました。

今回購入したのは、エフェクター同士をつないでいくパッチケーブルとエフェクターに電源を供給するための分岐ケーブル(デイジーチェーンケーブル)、ACアダプターのDC出力極性変換ケーブルです。DC9V出力のACアダプターは手元にあったのですが、センター+のものだったため、DC出力の極性を逆にする変換ケーブルを使ってセンター-にしてエフェクターにも使えるようにしました。
#エフェクターを含む楽器系のACアダプターは、センター-のものが多いですが、「エフェクター電源はなぜセンターマイナス仕様なのか」に詳しい解説がありました。根本的で決定的な理由があるわけではなさそうですが、最終的には「業界標準に従う」ということなのではないかと思います。

準備が整ったところでエフェクターをついでいきます。つないだエフェクターとつないだ順番は以下のとおりです。
#エレキベースは、2025年に破産したらしいFERNANDES社(←アーカイブのため重いです)のもので、中古で購入した詳細不明のものです。ギター&ベースアンプは、キョーリツの「Photogenic PG-10」を使っています。

  1. エレキベース=FERNANDES社
  2. Dynamic Wah=DONNER(Donnermusic社)
  3. FC13 Analog Phaser=FLAMMA(Shenzhen Flamma Innovation社)
  4. LEF-304 Analog Chorus=Rowin(Rowin Music社)
    ※ラベルには「LEF-300」と印刷されている
  5. Analog Delay(Echo)=iSET(ISET Audio社)←YouTubeのチャンネル
  6. LN-319 Noise Gate=Rowin(Rowin Music社)
  7. ギター&ベースアンプ「Photogenic PG-10]」=キョーリツコーポレーション

エフェクターをつなぐ順番については、SOUND HOUSEさんの「エフェクターのつなぎ方と順番 | 空間系~補正系まで」やFFECTORPRESSさんの「【エフェクター入門】エフェクターの繋ぎ方編」を参考にしました。つないだことで面白い音の変化も感じましたが、効果が実感できないつなぎ方や設定もあって、なかなか思ったように簡単には行かないものだということがわかりました。シンセサイザーも自作してみたいという気持ちはあるのですが、まだまだ知識や技能が足りなくて躊躇しています。しばらくは、エフェクターの仕組みを勉強しながら、応用範囲を広げていければと思っています。

2026年5月16日土曜日

Raspberry Piの古いOS(Raspbian)のアップデートを試みる〜Raspbian 10(buster)でのリポジトリ設定など

前回の続きです。初代Raspberry Piのアップデート作業が終わったので、残り12個の歴代Raspberry piのアップデート作業をしていきます。2年前のアップデート作業のときは、10個のRaspberry Piを紹介していましたが、数え忘れていたものと新たに買ったものとを併せて13個のRPiがあります。これを順番にアップデートしていくのですが、ちょっとずつ用途を変えているので微妙に使用環境やOSなどの状態が違うため、アップデート作業にはかなり時間がかかります。心が折れないように、気持ちを奮い立たせて作業を進めていきます。(^^;;;

アップデートを進めていくと、前回の作業でリポジトリの設定を変更した「Raspbian GNU/Linux 9.13 (stretch)」だけでなく、「Raspbian GNU/Linux 10(buster)」をインストールしていたRPiでも、「sources.list」の設定を変更しないとアップデートできないことがわかりました。早速心が折れそうになりましたが、”stretch”のときと同じように、「sources.list」と「raspi.list」内の設定を変更すればよいのではないかと考えて、作業を進めていくことにしました。「LXTerminal(←GitHubのページ)」を起動して、「/etc/apt/sources.list」を「sudo vi 」コマンドを使って開き、(「sudo vi /etc/apt/sources.list」)viの「i」コマンドで文字入力モードにしてから、「deb http://raspbian.raspberrypi.org/raspbian/ buster main contrib non-free rpi」をコメントアウトします。(「#deb …」のようにする)viでの作業が終わったらESCキーを押してから「:wq」コマンドで保存&終了します。

次に「/etc/apt/sources.list.d/」ディレクトリ内の「raspi.list」を「sudo vi 」コマンドで開いて、(「sudo vi  /etc/apt/sources.list.d/raspi.list」)viの「i」コマンドで文字入力モードにしてから、「deb http://legacy.raspbian.org/raspbian/ buster main contrib non-free rpi」と追加します。viでの作業が終わったら、ESCキーを押してから「:wq」コマンドで保存&終了します。

リポジトリの設定変更を終えたところで「reboot」コマンドで再起動して、再び「LXTerminal」で「sudo apt update」コマンドを実行すると、エラーは出なくなりました。アップデートが確実に行われているか確認するために「アップデート」アプリも動かしてみましたが、タイミングの問題かもしれませんがアップデートが残っている感じがしました。少し時間をおいて「sudo apt update」をしてみたところ、アップデートが行われている感じになったので大丈夫ではないかと判断しました。(^^;;;

作業をした時点で、「Raspbian  GNU/Linux 11(bullseye)」や「Debian GNU/Linux 12(bookworm)」で動かしているRPiは、タスクバー内の「アップデート」アイコン(アップデートが可能なときだけ表示される)からのアップデートが可能でした。また、「パッケージアップデーター」からのアップデートも可能です。Raspbianメニューから「設定」→「Main Menu Editor」を開いて、「システムツール」内の「パッケージアップデーター」にチェックを入れておくと、Raspbianメニューからも「パッケージアップデーター」を起動することができます。「LXTerminal」を使って、ターミナル上で「$ sudo apt …」で作業した場合は、コマンドの履歴が残って2回目以降はターミナルでやる方が簡単かつ確実になるので、私はターミナルでやることが多いです。(^^;;;
#OSのバージョンは、ターミナルで「lsb_release -a」コマンドで確認します。RPiのモデル名は、同じく「pinout」コマンドでPRiのGPIOピンアサインとともに確認することができます。「$ cat /proc/cpuinfo(「 | grep Model」をつけるとリビジョンのところだけが表示される)」でもモデル名を確認することができます。

今回の作業をしていく中で、RPi B+に入れていたmicroSDカードが破損してしまったため、「Raspberry Pi Imager」を使って起動microSDカードを作り直しました。破損してしまったmicroSDカードは、フォーマットすらできないくらい壊れていました。非力なB+でも、最新の「Raspbian GNU/Linux 13 (trixie)」の32-bitバージョンが使えることがわかりました。

ついでに、「sudo rpi-update」コマンドですべてのRPiのファームウェアをアップデートしておきました。実用としては、反応速度なども考えるとRPi 3以上は必要かなと思うところですが、コンパクトさを活かした使い方を考えるのも楽しいので、面白い使い方を考えていきたいと思います。

「Raspberry Piの古いOS(Raspbian)のアップデートを試みる」

2026年5月8日金曜日

Raspberry Piの古いOS(Raspbian)のアップデートを試みる〜Raspbian 9.13(stretch)でのリポジトリ設定変更

このBlogでもたびたび紹介しているRaspberry Piの話です。久しぶりにRaspberry Piを使う用事ができてしまったため、しまい込んであった歴代のRaspberry Piたちを出して、ついでにOSのアップデートをしておこうと思い立ちました。中でも、初代Raspberry PiにインストールしていたRaspbianがアップデートできなかったことを思い出しました。古いRaspbianでも、リポジトリの設定を変更すればアップデートできるのではないかと考えて、やり方を調べてアップデートしてみることにしました。

作業を始めた時点での状況は、初代Raspberry PiにインストールされているRaspbianでは、「sudo apt update」コマンドが通りません。「404 Not Found」のエラーが出て、アップデートができませんでした。Google先生を頼ってネットで情報を探すと、ビューローみかみさんの「古いRaspbian Stretchでパッケージがインストールできない時の対処方法」 というページを見つけました。私がアップデートしようと思っている初代Raspberry Piで「LXTerminal(←GitHubのページ)」を起動して、「lsb_release -a」コマンドを使ってインストールされているOSを確認すると「Raspbian GNU/Linux 9.13 (stretch)」となっていたので、まさにこのページに書かれたとおりにやっていけばよいだろうと考えて、リポジトリの設定変更に取りかかりました。
#歴代のRPiについては、「Raspberry Pi computer hardware」に情報があります。

以下の作業は、「LXTerminal」でのコマンドを打ち込んで行う作業になります。難しくはないですが、コマンドでの作業に慣れていない場合は、手順などをよく確認して、それぞれのコマンドによって何が行われるのかを理解しながら作業を進めていただければと思います。

まず、「/etc/apt/」ディレクトリ内にある「sources.list」を「sudo vi」コマンドを使って開きます。(「sudo vi /etc/apt/sources.list」)viの「i」コマンドで文字入力モードにしてから、「deb http://raspbian.raspberrypi.org/raspbian/ stretch main contrib non-free rpi」となっている行の先頭に「#」を入れて(「#deb …」のようにする)コメントアウトします。ESCキーを押して文字入力モードからコマンド入力モードに切り替えて、「:wq」コマンドで変更内容を保存すると同時にviを終了させます。

次に「/etc/apt/sources.list.d/」ディレクトリ内に「raspi.list」というファイルがあった(なければ作る)ので、これを「sudo vi」コマンドで開いて、(「sudo vi  /etc/apt/sources.list.d/raspi.list」)同様にviの「i」コマンドで文字入力モードにしてから、「deb http://legacy.raspbian.org/raspbian/ stretch main contrib non-free rpi」と書き加えます。最後に、ESCキーを押してから「:wq」コマンドで保存&終了しました。この状態で「reboot」コマンドで再起動してから、「sudo apt update」コマンドを試してみたところ、無事にアップデートができるようになりました。
#アップデート作業の詳細は、拙Blogの過去記事をご参照ください。

溜まっていたアップデートを一気に行ったので、ただでさえ非力な初代Raspberry PiのCPU使用率が100%にはり付いたままの状態になり、大丈夫か心配になるくらい時間がかかりましたが、どうにかアップデートを終わらせることができました。古いOSのサポートを続けてもらえるのは本当にありがたいと思いましたが、スタッフ側の負担を考えると順次新しいOSへの移行を進めていく必要があるのかもしれないとも思いました。

実は、過去のRaspbianでしか使えないアプリケーションソフトがあって、できれば動作確認なども考えて動態保存しておきたいと思っています。OSをインストールしているSDカード自体も消耗品なので、バックアップを取って複製ができるようにしておくなどの対策もしなければならないと思います。手間がかかる作業なので、なかなか取り組めないのが現状ですが…。orz

「Raspberry Piの古いOS(Raspbian)のアップデートを試みる」

2026年5月1日金曜日

micro:bitのAボタンとBボタンを大きくする試み

特別支援学級で、「micro:bitで楽器作り」の授業をやったことをきっかけに、合理的な配慮の一環として、小さなAボタンとBボタンではうまく操作できない人のために、大きなAボタンとBボタンにするにはどうしたらよいかと考えていました。そもそも、micro:bitのAボタンとBボタンは、一般的なタクティルスイッチがそのまま載っているだけなので、小さくて押しにくいという課題があります。ある程度使い慣れてくれば使えないとまでは言えないレベルではあるのですが、手先の動かしが苦手な人にとっては、それだけでハードルが高くなってしまいます。micro:bitが教育用途で広く使われることを想定して開発されていることを考えれば、汎用性のある一般的な電子部品で作ることにより、コスト削減につながっているであろうことは容易に想像がつきますが、使いやすさとコストのトレード・オフな関係は、許容しなければならないことも多いので、使う側でどうにかできないものかと考えてみました。

すぐに思いついた方法として、micro:bitの基板から、AボタンとBボタンのタクティルスイッチを取り外して、使いやすいスイッチに載せ替えてしまえばよいのではないかと思いました。しかしそうなると、配慮が必要な状態が判明するたびに、micro:bitそのものを改造する必要が生じてしまいます。改造micro:bitを作り続けるのは、どう考えても合理的かつ効率的とは思えません。

そこで、micro:bit自体はそのままで、アタッチメントのようなものを取り付けて、必要な機能を付加するようなことはできないかと考えました。micro:bitには、さまざまな拡張モジュールやブレイクアウトボードと呼ばれるものが開発・販売されていますが、こうしたものを参考にしながらAボタンとBボタンだけを大きなものにするような拡張モジュールを作ることを考えて、試作してみることにしました。今回準備したパーツは、以下のとおりです。

〈使用パーツリスト〉

  • micro:bit用カードエッジコネクタ
  • ユニバーサル基板(ブレッドボードを模したもの)
  • 大きなタクティルスイッチ*2
  • 整流ダイオード*2(1N4002)

まずは、micro:bitのAボタンとBボタンは、どこの端子につながっているのかを確かめます。micro:bitのピンアウトの情報を確認すると、AボタンはP5に、BボタンはP11につながっていることがわかりました。あとは、これらの端子を大きなタクティルスイッチとつなぐようにして、反対側をGNDに落とすようにすれば大きなボタンで操作ができるようになるはずです。簡易的につないで動作確認をしてみたところ、問題なく操作することがわかりました。あとは、モジュール化するだけです。
#「Edge Connector & micro:bit pinout」では、新旧micro:bitのピンアウトが確認できます。

今回使ったカードエッジコネクタのピン配置は、ユニバーサル基板よりもピッチが狭い(半分の幅になっている)ので、そのままではユニバーサル基板に取り付けられません。できれば、カードエッジコネクタのピンを間引いて、うまくユニバーサル基板にはめてしまいたいところです。そこで、micro:bitの各ピンとカードエッジコネクタの各ピンがどのように対応しているのかを確認してみました。micro:bitのピンを見ると、広いピン(「0」「1」「2」「3V」「GND」)1つ分の幅は、狭いピン4つ分の幅と同じになっていて、数えていくとmicro:bitのP5のピンとP11のピンにつながるカードエッジコネクタのピンは、交互に残しながらカードエッジコネクタのピンを間引く(つまり、ユニバーサル基板のピッチに合うようにする)ことで、両方とも使える状態にすることができがそうだということがわかりました。


※ブレッドボードユニバーサル基板を裏表逆に使っているのは、回路としてどのようにつながっているのかわかりやすくしたかったためです。

地道な作業ではありましたが、どうにか加工を終えてユニバーサル基板にカードエッジコネクタを載せることができました。横幅はうまくユニバーサル基板のピッチ似合わせることができましたが、縦の幅は少し狭かったので、無理やり広げて挿し込みました。配線も済ませて動作確認をしてみると、無事にAボタンとBボタンとして機能してくれました。これで、大きなAボタンとBボタンが必要になったときには、この拡張モジュールを使えばよいことになります。作り方も簡単だし、安価な部品しか使っていないので、材料さえ揃えられれば誰にでも作れると思います。(本音としては、カードエッジコネクタ付きのユニバーサル基盤があるとありがたいところですが…)
#よろしければ、このBlogのmicro:bitに関する過去記事もご覧ください。

2026年4月21日火曜日

松江訪問記〜松江歴史館と車窓見学

松江訪問も最終日となりました。前日に「松江城」へ行きましたが、「松江歴史館」は、月曜日だったため休館日でした。せっかく松江市まで来たので、松江歴史館には行っておこうと思って、再び松江城方面を目指しました。流石に2回目の徒歩移動はやめて、「ぐるっと松江レイクライン(バス)」を利用することにします。1回の乗車でどこまで行っても210円。1日乗車券は520円なので、3回乗るなら1日乗車券の方がお得になります。今回は、目的地が松江歴史館だけなので、1回毎の支払いを選ぶことにしました。JR松江駅を30分おきに出発するということで、バスの時間に合わせてホテルを出発します。チェックアウトは、自動機で簡単に完了しましたが、フロントで荷物だけ預けてホテルを出ました。

予定通り、駅前のバス停に少々レトロな雰囲気のペイントが施されたコミュニティバスサイズの小さなバスがやってきたので、観光客風の方数名と一緒に乗り込みます。運転士さんの語りとバスに設置されたモニタから流れるガイドVTRの解説を聞きながら、10分程度で目的地のバス停に到着しました。少し歩いて松江歴史館に入ると、平日の朝でもあるので来館者は2名くらいしかいませんでした。時間があるので基本展示と企画展示の両方のチケットを購入(前日の松江城観覧券での割引あり)し、松江城や城下の町などの歴史や地域の文化・くらしについての展示を見たあと、「ばけばけ」にちなんだ「連続テレビ小説「ばけばけ」の世界と小泉セツと八雲の時代」の展示も観ました。

本来の目的である、「江戸始図」のことが知りたかったので、売店で「松江歴史館 研究紀要 第6号」を購入しました。それ以外には「江戸始図」の資料がなく、「極秘諸国城図」の資料はあっても、図録のようなものが見当たりません。受付の方にお願いをして学芸員さんに確認していただいたところ、過去に「極秘諸国城図」の館蔵品展を行ったことはあるが、再度行う予定がありそうだということまで教えていただきました。その際に、図録も再販するかもしれないとのこと。ただ、はっきりとしたことは決まっていないとも聞きましたので、今後の動きに注目していきたいと思います。

見学の目的を終えて松江歴史館を後にして、再び「ぐるっと松江レイクライン」に乗って、続きの解説を聞きながら車窓見学をすることにします。松江の観光地をぐるっと回って解説をしてくれましたが、小泉八雲・セツ夫妻の縁の場所について詳しく解説していただきました。温泉に行けなかったことが若干心残りではありましたが、車窓見学を終えて、松江駅まで戻ってきました。

松江駅に戻ってからは、ひたすらお土産選びをしました。予算と相手のことを考えると、悩みに悩むところはありましたが、たっぷり時間を使ってお土産を選ぶことができました。お土産の購入を終えて、ホテルに預けていた荷物を取りに戻るついでに、「オープンソースラボ」前で写真を取りました。中の様子も見てみましたが、高校生らしき先客数名が勉強をしている雰囲気だったので、邪魔をしてもいけないので帰ることにしました。

ホテルで荷物を受け取って再び松江駅まで戻ってから、近くの「松江テルサ」で空港行きのバスが来るのを待ちました。寒さを凌ぐにはとてもありがたいと思いました。(中央の吹き抜けに設置されている「からくり時計」が音楽演奏をしてくれました)バスの時間が近くなってくると、人がどんどん集まってきたので、全員乗れるのか心配なくらいでしたが、席は十分にあったため、2人並びの席のとなりは座る人がいない状態で乗ることができました。空港までは、山陰道を使いながら35分の道のりで、雲間から宍道湖に陽光がさす幻想的な景色も見ることができました。

出雲縁結び空港についてからは、スサノオラーメンを食べて、自動チェックイン機でチェックインをしてから荷物を預けて、最後にもう一度お土産を見ました。松江駅で散々迷って買ったので、ここでは買い物をしませんでしたが、もう一度行く機会があったら買いたいと思うものはありました。(^^;;;

見るところもなくなってきたので、保安検査を通ってから、搭乗ゲートのフロアに入りました。搭乗まで1時間弱の時間があったので、まったりしながら携行していた本を1冊読み終えて、搭乗案内に従って飛行機に乗り込みました。行きの飛行機では、隣に空席がある通路側にしたのですが、帰りはほぼ満席で、夜景が見たかったので窓側の席にしました。飛行機からの夜景も好きですが、実は翼が動いているのを見るのが好きなので、子供のような気分で翼の動きを見ながら羽田空港に向かいました。ちょうど満月の夜だったので、太平洋側に翼と海と月を見ることができて、なかなか印象的な光景でした。

到着は、予定より10分早かったらしく、スムーズな運行で焦る必要もありませんでした。荷物を受け取ってから、帰りのリムジンバスを予約するために、チケット売り場へ直行しました。券売機で、無事にリムジンバスのチケットを購入して、さらに待ち時間があるくらい余裕がありました。

ということで、無事に自宅に戻ってきましたが、翌日も1日休みを取っていたので、思い出を整理しながら少しずつ現実に戻っていきました。10年前にも思いましたが、知的好奇心に従って、気ままに一人で散策しながら旅をするというのもなかなか良いものです。

「松江訪問記」

2026年4月13日月曜日

松江訪問記〜松江城と小泉八雲(ばけばけ)ゆかりの地へ

松江城」訪問本番の日。これまでの城跡訪問でも同じですが、城跡までの道のりを歩いて移動し、周辺の地勢も含めて城跡を味わうようにしています。いくつかの橋(くにびき大橋、向島橋、東橋)を渡りながら、過去に堀として利用されていたであろう京橋川が縦横に通っているのをたどって、京橋川沿いを城に向かって歩きました。(京橋川は、剣先川、大橋川とつながっている)大手前通りに入って松江城へ一直線に向かうと、その先に天守が見えてきました。平山城と聞いていたので、山があるのだろうと思っていたのですが、山全体が石垣で囲まれているような造りになっていて、見事な石垣を見ることができました。京橋川の堀と合わせて、堅牢な城であったことが伺えました。街中に堂々と構えた城のイメージで、島根県庁(三の丸だったところに建てられている)と隣接する位置にありました。堀尾吉晴公像に迎えられて、馬溜を通って大手門から入城しました。
#可能な限り早い時間に行くようにしているのですが、空いている時間に見学した方が観たいものをじっくり見ることができるのでオススメです。

二の丸(上の段)に上がると、城壁と3つの櫓が見えます。櫓の中にも入れるので太鼓櫓、中櫓、南櫓と順番に見学し、本丸方面に向かうことにします。一ノ門を通って本丸に入ると、東側に天守閣がありました。本丸自体が山の頂上部にあるため、既に城下がよく見える状態ではありましたが、更に上を目指して天守閣に向かいました。あらかじめ購入しておいた電子チケット(スマホ)を使って受付を済ませると、天守閣によくある急な階段を上がって行く構造になっています。1,2階は空間が広くなっていて、武器を蓄えたり兵を集めたりするスペースや、下から来る敵を迎え撃つ構造など、天守を守る工夫が随所に見られました。更に上がっていくと少しずつ狭くなっていきますが、城主(藩主)が通る階段とは別に小姓が通る階段らしきものもあって、城主が別格の存在であったことを思わせられました。また、他の天守と比べると珍しい藩主用の便所があったとされていて、籠城戦を見越した工夫もされていました。

天守閣最上階に上がると、城下を一望できる立地になっていて、宍道湖まで見渡すことができました。この天守は、慶長16年(1611年)に完成したもののようで、過去に存在した唐破風や千鳥破風が外されたところがあって、その痕跡も見ることができます。他の城でも同じことが言えますが、城はつくっておしまいなのではなく、そこから年月を経て様々な修繕や変更が加えられます。藩の財政上、手入れが行き届かず放置されたり、廃城等によって取り壊されたりする城もありました。戦のない期間が長く続いた江戸時代は、天守を維持する理由が薄れてしまい、手入れもされずに荒廃していった天守(城)も多かったようでした。松江城天守自体も幕末から明治期にかけてかなり荒廃していたらしく、小泉八雲が観た天守は、壊れかけた建物だったとか。それを復興し、戦災は免れたものの、今日まで残してきた地元の方々の熱意も感じられました。

天守閣の見学を終えて、しばらく本丸内を散策して周りの景色も見て回りました。その後、二の丸まで戻ったところで、「松江神社」の隣に建つ「興雲閣」にも行きました。明治36年(1903年)に完成した和洋折衷の建物で、松江市の工芸品陳列所として使われていたとのこと。平成途中までは、「松江郷土館」としても使われていた歴史ある建物です。現在は、資料展示室や大広間なども見学することができますし、カフェもあるので明治期の建物で歴史に思いを馳せるのもよいかもしれません。先を急ぐ私は、足早に見学を済ませて「ぶらっと松江観光案内所」に立ち寄りました。(ちょっと雨が強かったので雨宿りも兼ねて)ここでは、松江城のリーフレットだけでなく、これから行きたいと思っているところのリーフレットを入手して、松江市教委がまとめた松江城の研究資料も購入しました。こうした、現地でしか入手できない”紙もの”を入手することも、現地に行って見学するよさだと思っています。

続いて、松江城から北へ降りていったところにある「小泉八雲記念館」へ行きました。チケットは、松江城の見学チケットと一緒に購入していた電子チケットを使いました。NHKの朝ドラ「ばけばけ」で注目を集めているため、松江市自体が「ばけばけ」推しになっています。私自身も小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)や「怪談」についての基礎知識はあるものの、それ以上のことは知らないことが多く、「怪談」が夫婦二人三脚で作った作品であったことも知ることができました。隣接する「小泉八雲旧居」も見学し、ドラマのセットと似ている(ドラマのセットがこれを参考にしている)ことがわかりました。
#小泉八雲記念館のチケットを見せたら、小泉八雲旧居の入場料金が割引になりました。

八雲庵」で出雲そばを食べてから、「地ビール館」と「武家屋敷」の見学に行きました。地ビールには多大な魅力を感じましたが、散財が激しいので少々我慢をして、後ろ髪を引かれつつ「武家屋敷」へ向かいました。この「武家屋敷」は、松江藩士が入れ替わり住んでいた屋敷だったようで、立派なお屋敷であったことが伺えました。帰りがけに雨が降ってきてしまったので、堀(川)に沿って歩きながら「カラコロ工房」に立ち寄りました。ここは、「日本銀行松江支店」だったところを改装して、飲食店や工芸品、お土産などを販売する場所になっていました。その地下で「ばけばけ展」をやっていて入場無料とのことだったので入ってみました。地下には大きな金庫があり、分厚い扉を見ることができました。そんなところを通り抜けて、NHKの朝ドラ「ばけばけ」の衣装や小道具、役者さんたちのサイン入りポスターなどが展示されていました。一番の見所(?)は、建物セットの設計図でした。ほとんどが写真撮影禁止だったので、一部だけ写真に収めて帰ってきました。

我ながら、盛りだくさんの一日になりました。雨風が強くなってきてしまったので、早めに宿に戻って一休みしてから夕食のためにJR松江駅へでかけました。駅の反対側で「中村製麺所」というラーメン屋を見つけて衝動的に入店。のぼりに「しじみラーメン」とあったので、迷わずこれを注文しました。細く少し硬めの麺で、博多豚骨ラーメンに近いのかと思いきや、あっさりした透明に近いしじみ出汁が麺とマッチしていてずっと食べていられるレベルの美味しさでした。スープまで完食して大満足でホテルに戻りました。…続く。

「松江訪問記」