2026年4月13日月曜日

松江訪問記〜松江城と小泉八雲(ばけばけ)ゆかりの地へ

松江城」訪問本番の日。これまでの城跡訪問でも同じですが、城跡までの道のりを歩いて移動し、周辺の地勢も含めて城跡を味わうようにしています。いくつかの橋(くにびき大橋、向島橋、東橋)を渡りながら、過去に堀として利用されていたであろう京橋川が縦横に通っているのをたどって、京橋川沿いを城に向かって歩きました。(京橋川は、剣先川、大橋川とつながっている)大手前通りに入って松江城へ一直線に向かうと、その先に天守が見えてきました。平山城と聞いていたので、山があるのだろうと思っていたのですが、山全体が石垣で囲まれているような造りになっていて、見事な石垣を見ることができました。京橋川の堀と合わせて、堅牢な城であったことが伺えました。街中に堂々と構えた城のイメージで、島根県庁(三の丸だったところに建てられている)と隣接する位置にありました。堀尾吉晴公像に迎えられて、馬溜を通って大手門から入城しました。
#可能な限り早い時間に行くようにしているのですが、空いている時間に見学した方が観たいものをじっくり見ることができるのでオススメです。

二の丸(上の段)に上がると、城壁と3つの櫓が見えます。櫓の中にも入れるので太鼓櫓、中櫓、南櫓と順番に見学し、本丸方面に向かうことにします。一ノ門を通って本丸に入ると、東側に天守閣がありました。本丸自体が山の頂上部にあるため、既に城下がよく見える状態ではありましたが、更に上を目指して天守閣に向かいました。あらかじめ購入しておいた電子チケット(スマホ)を使って受付を済ませると、天守閣によくある急な階段を上がって行く構造になっています。1,2階は空間が広くなっていて、武器を蓄えたり兵を集めたりするスペースや、下から来る敵を迎え撃つ構造など、天守を守る工夫が随所に見られました。更に上がっていくと少しずつ狭くなっていきますが、城主(藩主)が通る階段とは別に小姓が通る階段らしきものもあって、城主が別格の存在であったことを思わせられました。また、他の天守と比べると珍しい藩主用の便所があったとされていて、籠城戦を見越した工夫もされていました。

天守閣最上階に上がると、城下を一望できる立地になっていて、宍道湖まで見渡すことができました。この天守は、慶長16年(1611年)に完成したもののようで、過去に存在した唐破風や千鳥破風が外されたところがあって、その痕跡も見ることができます。他の城でも同じことが言えますが、城はつくっておしまいなのではなく、そこから年月を経て様々な修繕や変更が加えられます。藩の財政上、手入れが行き届かず放置されたり、廃城等によって取り壊されたりする城もありました。戦のない期間が長く続いた江戸時代は、天守を維持する理由が薄れてしまい、手入れもされずに荒廃していった天守(城)も多かったようでした。松江城天守自体も幕末から明治期にかけてかなり荒廃していたらしく、小泉八雲が観た天守は、壊れかけた建物だったとか。それを復興し、戦災は免れたものの、今日まで残してきた地元の方々の熱意も感じられました。

天守閣の見学を終えて、しばらく本丸内を散策して周りの景色も見て回りました。その後、二の丸まで戻ったところで、「松江神社」の隣に建つ「興雲閣」にも行きました。明治36年(1903年)に完成した和洋折衷の建物で、松江市の工芸品陳列所として使われていたとのこと。平成途中までは、「松江郷土館」としても使われていた歴史ある建物です。現在は、資料展示室や大広間なども見学することができますし、カフェもあるので明治期の建物で歴史に思いを馳せるのもよいかもしれません。先を急ぐ私は、足早に見学を済ませて「ぶらっと松江観光案内所」に立ち寄りました。(ちょっと雨が強かったので雨宿りも兼ねて)ここでは、松江城のリーフレットだけでなく、これから行きたいと思っているところのリーフレットを入手して、松江市教委がまとめた松江城の研究資料も購入しました。こうした、現地でしか入手できない”紙もの”を入手することも、現地に行って見学するよさだと思っています。

続いて、松江城から北へ降りていったところにある「小泉八雲記念館」へ行きました。チケットは、松江城の見学チケットと一緒に購入していた電子チケットを使いました。NHKの朝ドラ「ばけばけ」で注目を集めているため、松江市自体が「ばけばけ」推しになっています。私自身も小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)や「怪談」についての基礎知識はあるものの、それ以上のことは知らないことが多く、「怪談」が夫婦二人三脚で作った作品であったことも知ることができました。隣接する「小泉八雲旧居」も見学し、ドラマのセットと似ている(ドラマのセットがこれを参考にしている)ことがわかりました。
#小泉八雲記念館のチケットを見せたら、小泉八雲旧居の入場料金が割引になりました。

八雲庵」で出雲そばを食べてから、「地ビール館」と「武家屋敷」の見学に行きました。地ビールには多大な魅力を感じましたが、散財が激しいので少々我慢をして、後ろ髪を引かれつつ「武家屋敷」へ向かいました。この「武家屋敷」は、松江藩士が入れ替わり住んでいた屋敷だったようで、立派なお屋敷であったことが伺えました。帰りがけに雨が降ってきてしまったので、堀(川)に沿って歩きながら「カラコロ工房」に立ち寄りました。ここは、「日本銀行松江支店」だったところを改装して、飲食店や工芸品、お土産などを販売する場所になっていました。その地下で「ばけばけ展」をやっていて入場無料とのことだったので入ってみました。地下には大きな金庫があり、分厚い扉を見ることができました。そんなところを通り抜けて、NHKの朝ドラ「ばけばけ」の衣装や小道具、役者さんたちのサイン入りポスターなどが展示されていました。一番の見所(?)は、建物セットの設計図でした。ほとんどが写真撮影禁止だったので、一部だけ写真に収めて帰ってきました。

我ながら、盛りだくさんの一日になりました。雨風が強くなってきてしまったので、早めに宿に戻って一休みしてから夕食のためにJR松江駅へでかけました。駅の反対側で「中村製麺所」というラーメン屋を見つけて衝動的に入店。のぼりに「しじみラーメン」とあったので、迷わずこれを注文しました。細く少し硬めの麺で、博多豚骨ラーメンに近いのかと思いきや、あっさりした透明に近いしじみ出汁が麺とマッチしていてずっと食べていられるレベルの美味しさでした。スープまで完食して大満足でホテルに戻りました。…続く。

「松江訪問記」

2026年4月6日月曜日

松江訪問記〜松江に行きました

長年の念願であった、島根県松江市に行って来ました。目的は、松江城に行くこと。よく考えると、山陰へは行ったことがなく、せっかくなら城を含めた歴史や文化にも触れておきたいと考えて、旅行の計画を立てました。NHKの「連続テレビ小説(朝ドラ「ばけばけ」)」でも取り上げられていた小泉八雲も気になりましたが、本職も忙しいのでじっくり吟味している暇はなく、ざっくりとやりたいことや行きたいところを決めて、ぶらりと思うままに見て回ろうということにしました。
#よろしければ、これまでの城跡訪問記事もご覧ください。

松江城は、日本に現存する12天守の内の1つで、中でも国宝に指定されている5つの天守の最後に加わえられたのが松江城です。国宝5天守については、10年前のリフレッシュ休暇で訪問した犬山城彦根城を含めて、松本城姫路城の4天守は、既に訪問済みです。つまり、今回の松江城訪問で、国宝5天守を制覇できるということになります。

そもそも、初任者のころに学校の近くにあった城跡に出会ってから、「城跡の教材化」の研究を始めました。必ずしも天守を含む建物がある城跡だけを教材化の研究対象とするのではなく、むしろ「城跡とは、『土木建築』である」と考えていて、「地勢を利用した『コミュニティを守る』営み」の方に注目しています。

今回の松江城訪問は、2017年に「松江城から江戸城の初期の図面が見つかった」との報道があり、各地の城の図面が保管されていた城として強く興味をもったことからはじまっています。また、島根県松江市といえば、プログラミング言語で有名なRubyを開発されたまつもとゆきひろ氏(松江市の名誉市民)がいらっしゃる地でもあります。JR松江駅前には、「オープンソースラボ」があり、「情報」という切り口で見ても、とても興味深いところだと思っていました。
#私自身も「オープンソースの教育利用」を研究をしていることに対して、島根県議会議員さんからの訪問取材を受けたことがありました。

そんな訳で、縁浅からぬ場所として、島根県の特に松江には行っておかなければならない気持ちになっていました。陸路を使ったのでは行きにくいことがわかっていたので、JALのブラックフライデーセールのバナー広告に誘惑されて、JAL ONLINEを利用して飛行機を予約しました。
#もともとANA派だったのに、魔が差したか…。(^^;;;

目的地は少ないので、ゆっくり行ってゆっくり帰ってくる計画を立てました。昼過ぎの飛行機で出発して夕方までに松江市に到着し、翌日1日ゆっくり探索を楽しんで、3日目は行きそびれたところへ行ったり、お土産を購入したりして夜の飛行機(昼間より安い)で帰宅する計画にしました。前日までに準備や予習を終えて、当日はゆっくり家を出て、フライトの2時間前には羽田空港に到着しました。飛行機旅行は久しぶりだったのですが、チェックインだけでなく荷物を預けるのもスマホの2次元コードを使って無人機で行えるようになっていることに感心しました。身軽になったところで遅い昼食をとって少し食休みをした後で、保安検査に向かいました。ここでもスマホの2次元コードでチケットを確認されましたが、全てスマホだけで完結していて快適の一言。(電車もスマホだけで乗れてしまうので、スマホの便利さとなくしたときの怖さを感じました)

搭乗口の近くで搭乗開始を待ちながら、松江城を含む3館(松江城・小泉八雲記念館武家屋敷)をまとめたアソビュー電子チケットをスマホで購入。思いついたときに自分のタイミングでスマホから購入できるというのは、とても便利だし、いきあたりばったりな旅でもお得なチケットを購入できるのはとてもありがたいと思いました。その後、搭乗した飛行機は、全て定刻通りで全く問題なし。飛行機中央に席を取っていたので外の景色は見えませんでしたが、久々の空の旅を楽しみました。

出雲縁結び空港に到着して荷物を受け取った後、しばらく空港内を探索してまわりました。帰りのことを考えて、お土産を買いそびれたときの保険として、空港で何が買えるのかを確認しておきたかったのです。それに、帰りの便は夜になるので、空港内で食事ができたらよいと考えていたので、飲食店も確認しました。地方の空港なのでそれほど広くはありませんでしたが、お土産は結構充実していました。しばらくすると、松江駅方面の空港バスが出発する時刻が近づいてきたので、出口のフロアに移動してバス乗り場へ向かいました。あらかじめスマホで購入しておいたバスチケットを使って乗車しましたが、予約制ではないので、当日の乗車時にクレカ払いの方が楽だったかもしれないと思いました。

松江駅に付いた頃には、外がだいぶ暗くなっていたので夕食を食べることにしました。松江駅のショッピング施設「シャミネ松江」にあった居酒屋で、出雲そばのセットとハイボールをいただきました。夕食が済んだところで、松江駅近くに予約していたホテルへ向かいました。チェックインの予定時刻を知らせてあったのですが、だいたい予定通りでした。1日目は、ほぼ移動だけということになりましたが、慣れないところへ行くのにバタバタするのもどうかと思うので、ホテルでのんびり翌日の準備を整えてから松江城訪問に備えて予習と経路の確認をしておきました。…続く。

「松江訪問記」

2026年4月1日水曜日

エフェクター(DELAY)の自作に挑戦してみる

購入したときには、何かに使いたいと思って購入したものの、忙しさを理由に放置しているうちに、いつの間にか購入したことすら忘れてしまうということがよくあります。やることが溜まりすぎてしまうとやってくる「片付け衝動」の中で、急に気になりだして作り始めてみるものの、途中でつまずいてまた放置してしまうということを繰り返す。結局、片付けも中途半端になってしまう情けない有り様。

そんなものの1つとして、共立エレショップで販売していた「DELAY2399」というエフェクター(DELAY)キットがあります。今回は、これを使ってエフェクター(DELAY)を作ってみたという話をします。
#この記事自体も、やりながら記事にまとめているうちに放置してしまい、またやりはじめて書き直して…を繰り返しているので、まとまりがないかもしれません。m(_ _)m

この「DELAY2399」を購入したあと、公開されているキットの説明書(PDFファイル)を見ながら組み立てはじめたものの、楽器のエフェクターとして使えるようにするためには、ボリュームやコネクタなどを追加で接続しなければならず、部品を揃えようと思っているうちに別のものにも興味が湧いてしまって放置してしまったんだと思われます。(当初のことは、すっかり記憶にないですorz)再びこの「DELAY2399」の存在に気づいて、部品を買い揃えて組み立て作業を進めてみたのですが、どうにも思い通りに動いてくれなくてまたまた放置してしまっていました。

そんな中、Amazonで小さなエフェクターを見つけて衝動買いをしてしまいました。FLAMMAとか、DONNERとか、ISET(iSET←公式サイトは見つからず=ISET Audio社のブランドらしい)とか、Rowin(一般向けの公式サイトは見つけられず=深圳の楽器周辺機器のメーカー(Rowin Music)で、日本ではサウンドハウス正規輸入代理店のようです)といった、中華メーカーが開発している小さなエフェクターです。これがあまりにも可愛らしいので、並べて愛でてみたくなりました。もちろん、買ったからには試してみたくなるもので、自分のエレキベースとギター&ベースアンプの間につないでいろいろいじって楽しんでいるうちに、やはり自分で作り始めた「DELAY2399」を完成させようと三度目の挑戦をはじめたのでした。

まずは、もう一度原点に立ち返って、キットの説明書を読み込んで回路や部品の見直しからはじめることにしました。エレキベースを弾くことはあっても、エフェクターは使ってこなかったので、使用する部品の目的がよくわかっていませんでした。そのため、自分の解釈で勝手に変更してしまっていたところがありました。(自分の生活圏では、入手しにくい部品があったということもあります)これを見直して、指定されている部品を買い揃えることにしました。当初は、楽器からのIN側とアンプへのOUT側の両方にモノラルジャック(TSコネクタ)を使ってしまっていましたが、IN側をステレオジャック(TRSコネクタ)に交換しました。このことで、(楽器につないだ)シールド線(TSケーブル)のモノラルプラグ(TSプラグ)をステレオジャック(IN側)に差し込むことで電源が入る回路になります。これだけではまだうまく動かなかったので、はんだ付けをもう一度やり直して、配線が外れやすそうなところをホットボンドで固めたり、熱収縮チューブで保護したりして断線を防ぐようにしました。

ここまで組み上げることができたので、自分の楽器(エレキベース)とアンプの間に入れて動作確認をしてみたところ、無事にDELAYとして動作してくれました。現在は、基板むき出しで配線がごちゃごちゃに見える状態なのですが、時間を見つけてケースに収める作業をしていきたいと思います。実は、「DELAY2399」を収める筐体(エンクロージャ)として、アルミケースを購入してあります。HAMMOND 1590Bというタイプ(筐体内側に「BT-B」と刻印されていた)のようです。これまで、あまり精密な金属加工をやってこなかった(単に穴を開けるとか切断する程度ならやったことはありますが)ので、もう少し作業環境を整えなければならないと思っています。(続きは、いつになることやら…)

2026年3月23日月曜日

NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる〜真空管ハイブリッドプリメインアンプで聴き比べる

前回の続きです。North Flat Japan(NFJ)製のスピーカーエンクロージャーキット「MODEL-PLS(←Amazonの販売ページ=以下「PLS」)と「MODEL-CUBE(←Amazonの販売ページ=以下「CUBE」)の2種類を購入して、スピーカーとして完成させるところまでの話を書きました。今回は、同じくNFJの真空管ハイブリッドプリメインアンプ「FX-AUDIO TUBE-04J」を使って2つのスピーカーを聴き比べてみたいと思います。

今回の聴き比べに選んだ「FX-AUDIO TUBE-04J」は、真空管とデジタルのハイブリッドプリメインアンプで、デジタルパワーアンプ部には、YAMAHAの「YDA138(←Datasheet)」というデジタルアンプICが使われています。同じYDA138を載せたデジタルパワーアンプは、以前にもこのBlogで紹介した、デジタルアンプ自作キットを組み立てたものがあります。プリアンプだけの真空管アンプも販売されているので、真空管プリ/ラインアンプを追加で購入して組み合わせて使うという方法も考えられます。自作したデジタルパワーアンプの方は、電子楽器たちのモニタアンプとして使っているので、こうした動作確認をするたびに付け外しを繰り返したくなかった(「ものぐさ」とも言う)のでデジタルパワーアンプ内蔵のものを買いました。

もともと真空管アンプには、漠然としたあこがれがありました。FX-AUDIOのTUBEシリーズには、もう少し高価なものもありますが比較的安価で入手しやすいラインナップになっていて、「真空管アンプ=高価」というイメージから考えると、「こんな値段で大丈夫なの?」と思えるくらいの値段で入手することができます。FX-AUDIO TUBE-04Jは、TUBEシリーズの中でもコンパクトでありながらパワーアンプが組み込まれている真空管アンプです。YDA138を内蔵していること以外の仕様は以下のとおりです。

  • 対応真空管:6K4/6J1(6K4真空管2本付属)
    (別途6J1は購入済み)
  • ゲイン設定:18/24/30/36dB(底面DIPスイッチ)
  • 最大出力:12W+12W
  • 対応スピーカー:4Ω〜16Ω
  • 入力端子:ステレオRCA端子
  • 電源:定格電圧DC12V(電源容量2A以上推奨)
    (ACアダプター別売)

「PLS」で作った方は、音の輪郭ははっきりしている感じですが、音の数が多くない感じに聴こえるので、以前にも書いた通り、ラジオや有線を流すような放送用のスピーカーのように感じました。とは言え、バスレフポートからもしっかり低音が出てくれているので、チープな感じには聴こえませんでした。店舗や工場、オフィスなどでBGMを流しつつ連絡などを放送するような用途に向いていると思います。(となると、自宅での出番はあまりなさそうですが…リビングで喫茶店ごっこでもやりますか(^^;;;)

「CUBE」で作った方は、2 Wayにしたこともあって、音の表現が豊かになった感じがしました。音の再現性ということで言うと、以前に自作した2 Wayスピーカーと似ていると感じました。(クロスオーバーフィルターも同じですので)その意味では、良いスピーカーを作れたと思いましたが、欲を言えば低音がもう少しあった方がよいように感じました。サブウーファーを入れてスピーカーをシステムを組んだらもっと良くなる気がしました。

「NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる」

2026年3月16日月曜日

NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる〜「MODEL-CUBE」の完成まで

前回の続きです。North Flat Japan(NFJ)製のスピーカーエンクロージャーキット「MODEL-PLS(←Amazonの販売ページ=以下「PLS」)と「MODEL-CUBE(←Amazonの販売ページ=以下「CUBE」)の2種類を購入して、スピーカーを作ろうという話です。前回は、「PLS」を使ってスピーカーを完成させたところまで書きましたが、今回は、「CUBE」を完成させるところまでやってみたいと思います。

「CUBE」の方は、2 Wayスピーカーにする計画なので、ツイーターにはACROPIXで取り扱われている(らしい)車載用と謳われた高周波ツイータースピーカーユニット(型番等詳細不明←Amazonで購入)を使うことにして、中低音域を、「JZ4-725-1H(100mm 8Ω 10W)」というNFJ製のファイバーコーン&ウレタンエッジのフルレンジスピーカーユニットを使うことにしました。クロスオーバーフィルターは、以前にも使ったことがある「WEAH D224」(詳細不明←これもAmazonで購入)というクロスオーバーフィルタ基板を使用することにします。

「PLS」に比べて「CUBE」は容積が大きいので、作業そのものはスムーズに進めることができました。エンクロージャーづくりの手順は、「PLS」のときとほとんど同じです。大きな違いは、「WEAH D224」をどこに固定して、配線をどのように取り回すかということを考えて組み立てなければならないことです。今回は、背面に取り付けたプッシュ式のスピーカーターミナルの近くに「WEAH D224」を固定することにしました。背面板には、吸音材を貼ることにしたので、背面板←吸音材←クロスオーバーフィルター基板の順になるように取り付けていきます。この基板の固定には、スペーサーを挟んで少し隙間を作って固定することにしました。クロスオーバーフィルター基板は、表面に並んだ電子部品などが裏面ではんだ付けされているので、裏面側が凸凹になっています。平面の基板に固定することが難しいため、スペーサーで高さをそろえて固定しました。

2 Wayにするためには、エンクロージャーキットに付属していたケーブルだけでは足りないので、在庫していたケーブルなども使って配線用のケーブルを用意して、平型端子を付けたりはんだ付けをしたりして、組み立てやすく作業効率をよくすることを考えて回路を組んでいきました。

あとはスピーカーとして組み立てていきます。あらかじめ組み立てて接着しておいた筐体(両側面と天面・底面)部分に、背面とバッフル面の板を取り付けていきます。背面には、バスレフポートとブッシュ式のスピーカーターミナルも付けてあります。筐体の背面板を接着するところに木工用ボンドを塗ってから、位置合わせをしながら背面板を接着します。マスキングテープで仮止めしてから、バッフル面の板を同じ手順で接着します。今回は、エンクロージャーが完成したあとにスピーカーユニットの配線ができるように、接続は平型端子でできるようにケーブルを加工しておきました。
#一部配線を間違えて、一度最後まで組み上げたものを途中まで分解して、配線をやり直すという無駄な作業をしました。あまりの凡ミスに、頭が真っ白になりましたが…。orz

今回使用したスピーカーユニットは、ツイーターもフルレンジもビス止めをするところがないものだったので、屋外でも使える細くて強力な両面テープを使って固定しています。テープが定着するのに少し時間が必要だろうと考えて、配線に問題がないことを確認してから、1日程度放置しました。しっかりと固定されたところで、アンプにつないでエイジング作業をしてみると、音の鳴り具合は好みな感じ。DTMだけでなく、音を楽しみながら演奏に没頭するのもよい使い方かもしれないと思いました。これで2種類のスピーカーが完成したので、本格的に聴き比べをやっていきたいと思います。

「NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる」

2026年3月9日月曜日

NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる〜「MODEL-PLS」の完成まで

これまでにも、このBlogで紹介してきた「自作スピーカー」の話です。これまでは、100円ショップとか、リサイクルショップなどで材料を入手して、安価にスピーカーのエンクロージャーを自作してきました。それはそれで、心置きなく実験的なことにチャレンジできて、意外と良い音になって驚いたり失敗から様々なことを学んだりすることができて、「スピーカーを自作する」ことの楽しさを味わっています。今回は、これまでのノウハウを活かして、North Flat Japan(NFJ)製のスピーカーエンクロージャー自作キットを使ってスピーカーを自作してみることにしました。

購入したのは「MODEL-PLS(←Amazonの販売ページ=以下「PLS」)と「MODEL-CUBE(←Amazonの販売ページ=以下「CUBE」)の2種類です。「PLS(完成サイズ:高122*幅104*奥140)」の方は、122*104のMDF板が12枚入っていて、「CUBE(完成サイズ:高168*幅150*奥186)」の方は、168*150のMDF板が12枚入っています。一見すると、「同じサイズの板しか入っていないから、どの板をどの部分に使えばいいの?」とか、「そもそも、同じサイズの板だけで直方体が作れるの?」という疑問が湧いてしまいそうですが、MDF板の厚みが9mmとわかると「なるほど!」となると思います。補足をすると、「PLS」の方で言えば、「104+9*2=122」「122+9*2=140」(直方体にするためには、1枚の板に対して平行にもう1枚板があることになります。つまり「9*2」です)となるので、どの板をどの部分にしても直方体になるのです。
#スピーカー自作の沼にハマると、究極的にはエンクロージャーの形状や容積、筐体の材質などなど、事細かのことまで考慮する必要が出てくるようですが、「同じサイズの板で作る」という考え方は、タイパ的にもコスパ的にも良いアイデアだと思います。

今回のスピーカー自作の計画としては、「PLS」の方をフルレンジスピーカーユニットに背面バスレフポートを付けたものにすることにして、「CUBE」の方をフルレンジ+ツイーターと背面バスレフポート付きのものにすることにして2種類のスピーカー作りを始めました。

暑い時季や寒い時季を避けたいと思っていたので、なかなか作業が進みませんでしたが、休みを取った最終日(立春)の昼下がりに、大小8個の穴あけ作業をすることにしました。工作作業台を出して、板を固定しながら穴を開けていきます。電動ドリルドライバーにホールソーや自在錐を付けて穴を開けました。本当は、3mmくらいのドリルで下穴を開けてからの方が良いのですが、大きさの違う8個の穴を開けるとなると作業手順が多くなるので、手を抜いてしまいました。スピーカーターミナルの取り付け位置には、2.5mmの下穴を開けてから、4.5mmの穴をを2つずつ開けておきました。MDF板は、密度が高いので切りくずが飛び散りにくいのがありがたいところですが、掃除機は必須だと思います。切ってみると「ちょっと穴位置が縁に近いな…」などと心配なところも出て来たのですが、外側からはめれば良いと考えていたので、穴あけ作業自体は準備・片付けを含めて1時間半程度で終了しました。(掃除機の掃除が一番大変でした…orz)

ここからは、組立作業に入ります。はじめに、小さい「PLS」を組み立てます。筐体(両側面と天面・底面)部分を作るために、4枚の板を組み立てて接着し、クランプを使って強く接着させます。背面の板には、バスレフポートとプッシュ式のスピーカーターミナルを取り付けます。併せて付属していた吸音材を適当な大きさに切って貼り付けました。吸音材は、バスレフポートやスピーカーターミナルとスピーカーユニットの配線に干渉するので、バスレフポートの部分は十字に切込みを入れておき、スピーカーターミナルの配線は、穴を開けて対応することにしました。

筐体部分が十分に乾いたところで、先程の吸音材のあまりと在庫していたフェルトを内側に貼り付けました。「PLS」には、北日本音響(NJS)製の「F02408H0(←秋月電子通商のページ:77mm 8Ω 10W)」という広帯域スピーカーユニットを使うことにして、筐体に背面とバッフル面を取り付ける前に配線を済ませておきます。スピーカーユニットとスピーカーターミナルとの接続は、平型端子を使うことにしました。スピーカーユニットに付いていたケーブルの先端に平型端子を圧着して、さらに圧着した部分をはんだ付けして抜けないようにしておきました。この状態から、筐体を背面とバッフル面の板ではさむように接着してクランプでしっかりと固定し、十分に乾いたところでスピーカーユニットを取り付けました。
#仮止めには、マスキングテープを使いました。

スピーカーユニットの各部分のサイズは、データシートでも確認できたのですが、実物の径を測った方がより正確な穴を開けられるだろうと考えて、デジタルノギスで測った数値で自在錐を調整して穴を開けています。思ったよりもシンデレラフィットで、自分でも驚いてしまいました。気が向いたらニスを塗ってみるのもよいかと思っていますが、音の方が気になっているので、アンプにつないでエイジング作業をしてみました。実は、片方のスピーカーから音が出ないという問題が発生していました。スピーカーユニットとスピーカーターミナルを外してみたところ、スピーカーユニットからの平型端子がスピーカーターミナルから外れていました。orz

つなぎ直しは一苦労でしたが、どうにかつなげることができたのでラジオペンチでかしめて外れないようにして、組み立て直すと無事に音が出るようになりました。エイジングを兼ねて試聴してみましたが、特に問題はないようでした。音のイメージとしては、放送用のスピーカーのような感じでした。…続く。

「NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる」

2026年3月1日日曜日

M5Stamp PICOを使ってみる

これまで、このBlogでもたびたびM5Stack関係のことを話題にしてきましたが、今回は、「M5Stamp PICO」を入手したので、その使用感などについてまとめておきたいと思います。今回試用するM5Stamp PICOは、自分で購入したのではなく、CQ出版さんからいただいたものです。(案件ではありません。念の為)こんな活動をしていると、お世話になることの多いCQ出版さんが刊行している「トラ技Jr.」の懸賞付きアンケートに答えていたのですが、当選の報とともにSwitch Scienceさんご提供の「M5Stamp PICO DIY kit」が送られてきたのでした。
#CQ出版さんからは、以前にもTHERMOSのマグカップ(「トランジスタ技術」のロゴ入り)もいただいているし、別の懸賞にも当たったことがあったように記憶しているので、大変お世話になっております。m(_ _)m

「M5Stamp PICO DIY Kit」は、はじめに組み立て作業をする必要があります。このKitには、ピンヘッダとピンソケットが付属していましたが、ピンソケットの方をはんだ付けすることにしました。付属していた六角レンチを使ってカバーを取り外し、ピンソケットをはんだ付けをしてからカバーをもとに戻しました。やることはこれだけ。M5Stamp PICOは、USBシリアル変換が内蔵されていないので、外付けする必要があります。付属していた小さなUSBシリアル変換ボードを接続して、プログラムを書き込むという使い方が一般的だと思います。

ここまで準備ができたので、M5Stamp PICOのプログラム方法について確認します。M5Stackシリーズの公式Webサイトでは、UiFlow 1UiFlow 2Arduino IDEの3つのプログラミングツールが紹介されています。UiFlow 1/UiFlow 2の使用感についても興味があるので、やってみたい気持ちは多々あるのですが、今回も環境が整っていて使い慣れているArduino IDEで試用するところからはじめてみたいと思います。
#動作確認には、今回もMacBook Proを使います。

公式Webサイトの「クイックスタート」で紹介されている「Arduino IDE」→「Stamp-Pico Arduino プログラムのコンパイルとアップロード」を参考にしながら動作確認作業を進めます。Arduino IDEのバージョンは、2.3.7を使います。ボードマネージャには、「esp32」(2.0.18)がインストール済みなので、「ツール」メニューから、「ボード:」→「esp32」→「M5Stamp-Pico」を選択します。次に、M5Stamp PICO+USBシリアル変換ボードをMacBook ProにUSB-Cケーブルで接続すると、「ポート:」から「/dev/cu.usbserial-***********」が選択できるようになるので、これを選択すれば準備完了です。
#ボードマネージャに「esp32」をインストールしていない場合は、先にインストールしておく必要があります。

先程の「クイックスタート」→「Arduino IDE」のページで紹介されているサンプルプログラムを使って動作確認をしてみます。説明を読んでいくと、このプログラムを動かすためには「FastLED」ライブラリーが必要と書かれていたので、Arduino IDEの「ライブラリーマネージャー」から「FastLED」(3.10.3)ライブラリーをインストールしました。その上で、サンプルプログラムをコピー(「コピー(マーク)」をクリックすると簡単にコピーが可能)してArduino IDEに貼り付けて、「→(コンパイル&書き込み)」ボタンをクリックしてコンパイルと書き込み作業をします。しばらく待つと、書き込みが終了してM5Stamp PICOのRGB LEDが点灯して、プログラムどおりに色が変わっていくことが確認できました。

M5Stamp PICOにはバッテリーが付属していないので、USBシリアル変換ボードを使わないで動作させたい場合には、Groveポート(白)から給電する方法が現実的ではないかと思います。Google先生で検索してもあまりフィットする情報が得られないので、Groveポートに対応したコネクタを使って、5Vを供給するバッテリーをつないで自作してしまうのがよいのかもしれません。バッテリー絡みの自作は、発火などのリスクもあるので、ちょっと勉強してからの方が良いかもしれません。