過去の研究の中で購入していただいた、超古いPCたちの延命を図る話の続きです。今回もacerのASPIRE one D250(PC Watchの記事)という、IntelのAtom N280(32bit) (←TECH POWER UPの記事)を載せたサブノートの延命に取り組みます。
#「Atom N280の実力を検証」(日経XTECHの記事)に詳しい情報があります。
私が愛用しているLinux Mintも、その本家であるUbuntu(Debianベース)が32bit CPUのサポートを終了してしまったため、32bit CPUで動く新しいものは存在しません。これまで、32bitのLinux Mintで動かしていたサブノートたちも、軒並み「サポート切れ」の警告が出るようになってしまいました。ネットにつないで動かしたいこともあるので、無視して使い続けるわけにも行きません。そこで、32bit CPUに対応したLinuxディストリビューションを探すことにしました。
#これまで、Linux Mint(LMDE 5)を使っていた話は、「32bit CPUの古いサブノートPCにLinux Mint(LMDE 5)をインストールして延命を図る」をご覧ください。既にLMDEにも32bit版がなくなっています。
前回は、Slaxを使って起動確認をしてみました、今回は、これまでにもたびたびお世話になっている、Puppy Linuxを使って起動確認をしてみたいと思います。ちょっと調べてみると、bitWalk’sさんの「Puppy Linux」を紹介する記事でも、Puppy Linuxですら64bitがメインになっている状況。そもそも、Puppy Linuxは他のディストリビューションとの違いが大きくて、独立独歩のイメージだったのだけれど、他のディストリビューションを取り入れることになってから、「Puppyでなければならない」と思えることが少なくなってしまったり、これまでの使用感が大きく変わってしまってやりにくさを感じてしまったりで、ちょっと遠ざかっていました。しばらくぶりにPuppy Linuxの現状を確認しながら、サブノートの延命に取り組んでみたいと思います。
Puppy Linuxのフォーラムでは、現行の「Puppy Linux Distro Collection」のページがありました。この中で候補になるものは、Debianベースの「TrixiePup32_Retro(32-bit)」、Ubuntuベースの「NoblePup32(32 bit) +Debian」、Slackwareベースの「S15Pup32(32 bit)」の3つに絞ってみました。
#寿命という意味では、DebianとUbuntuは両方とも32bitのサポートを終了しているので、最終的にはSlackwareベース一択になるのかなと思われます。
「Puppy Linux Distro Collection」から、それぞれのディストリビューションの.isoファイルをダウンロード(各ファイルは、SOURCEFORGEにあります)したら、ブータブルUSBメモリを準備していきます。今回は、自宅に在庫があった1GBと2GBのUSBメモリを使うことにしました。作業は、いつものLinux Mintで動かしている自作PCで行います。Linux Mintのメニューから「アクセサリ」→「USBメモリフォーマッター」を起動して、USBメモリを「exFAT」でフォーマットしておきました。
手始めに、「S15Pup32」の.isoファイルを使ってブータブルUSBメモリを作ります。.isoファイルの上で右クリックして出てきたプルダウンメニューから、「起動可能なUSBメモリの作成」という項目を選択して「USBイメージライター」を起動ブータブルUSBメモリをつくってみましたが、サブノートに挿して起動すると、起動プロセスが表示された後、「grub >」と表示されて操作を促される状態になりました。grubのコマンドはあまり使ったことがなかったので、「help」コマンドで確認をしてみたのですが、あまりにも手がかりがなさすぎて手詰まりな状態になってしまいました。ブータブルUSBメモリを自作PCに挿して中身を確認してみると、ドライブ直下に「README.txt」がありました。Google翻訳にもお世話になりながら読んでみましたが、システムの構成について記述されているだけで解決のヒントになるような情報がありませんでした。残り2つのディストリビューションでも試してみましたが、結果は同じでした。
LinuxでもブータブルUSBメモリは当たり前のように使われているので、これでうまく行かないということが頭の中で受け入れられず、起動には成功したのでしばらくいろいろと調べて試行錯誤してみましたが、「grub >」より先に進むことができませんでした。ならばと、Slaxのときと同じようにブータブルCDを作ればうまくいくのではないかと考えて、やってみることにしました。Linux MintにインストールしているK3bを使って「S15Pup32」のブータブルCDを作りました。ASPIRE one D250には光学ドライブが付いてないので、USB接続の外付CD/DVD/Blu-rayドライブを使って起動確認をしてみます。すると、問題なく起動してくれました。ブータブルUSBメモリでのGrubのつまずきは、menu.lstなどが見つからずに起動が止まってしまっていたようで、ブータブルCDからならすんなり起動したので、ここにも乗り越えられない壁があったのかもしれないと思いました。(時間があれば、もう少し追究してみたい気もしますが)
起動したS15Pupは、RAMに保存された状態で動いてくれるので快適そのものでした。起動時に、設定を日本語にすると再起動を促されるので指示に従いました。諸々足りないためか、表示される日本語に文字化けがあったり、日本語化できていないところが多かったりしましたが、取りあえず使えることがわかりました。USBメモリから起動することができれば、改造が容易なPuppyをより便利なものに変更することができて、そのままPC本体にもインストールできてしまう気がしますが…。Puppy Linuxの日本語フォーラムには、日本語化に関する記事(「日本語で使えるパピーの一覧」など)があったので、これらを参考にしながら日本語が使えるように挑戦していきたいと思います。