前回の続きです。スピーカーの実験用として、様々なスピーカーユニットを付け替えて使えるようなエンクロージャーを作ろうと思いたち、サブウーファー用のエンクロージャーを作ったところまでが前回の話でした。今回は、2 Wayスピーカー用のエンクロージャーを作ってみたいと思います。既に2 Wayスピーカー用のエンクロージャーは自作したことがありましたが、今回は、スピーカーユニットを取り外せるようにした使いまわし可能なエンクロージャー作りに挑戦してみます。
以前の記事で紹介したウーファー用スピーカーユニットを買ったときに、同じHARD OFFでVictorのUX-Q1-Sに付属していたはずのスピーカーのみ(SP-UXQ1-S)がジャンク扱いで550円(税込)で店頭にあるのを見つけたので、これも合わせて購入していました。これに、Amazonで見つけたツイーター(uxcell取扱商品でインピーダンスが4Ωで出力350W程度(同じようなものがあちこちに出品されている)で詳細不明=購入時は2個セットで990円税込だった)と以前にサブウーファーとして使ってみたこともある秋月電子通商で購入した「DXYD104W-60P-8A-F」という8Ωのスピーカーユニット(1個490円税込)を入れてみることにします。
#このVictorのスピーカーは、もともと最大入力20Wでインピーダンスが4Ωの2 Wayスピーカーだったようです。
まず、SP-UXQ1-Sの前面についているサランネットを取り外し、サランネットの固定とスピーカーの保護を兼ねて付けられていたプラスチックの枠を取り外して、ネジ止めされていたスピーカーユニットを外しました。片方のスピーカーユニットのコーン(素材はプラスチックに近い感じ)がバキバキに割れていて、使い物にならなそうだったので修理を諦めて処分しました。使えそうなスピーカーユニットの方はストックしておくことにして、筐体だけの状態にしました。
筐体の素材は15mm厚程度の合板で、シルバーで塗装(?)されています。プラスチックの枠を外したあとのバッフル面に空いていた穴をパテ埋めすると同時に、サランネットを取り付けるためにプラスチックの枠についていたゴム部品を外してこの穴に埋め込んで、サランネットの使い回しを可能にしました。(サランネット自体は、洗剤でつけ置き洗をしてきれいにしました)
筐体背面には、秋月電子通商で購入してたプッシュターミナル(仕様かどうかはわかりませんがバナナプラグも挿せる)を取り付けて、スピーカーユニットとの配線も平端子でつなげられるように加工しました。
バッフル面のスピーカーユニットが取り付けてあったネジ穴に、5.0mmのドリルで貫通穴を開けてステップドリルで6.0mmまで穴の手前側を広げます。そこにM4のボルトが入る鬼目ナットをねじ込んでいき、板(バッフル面)とフラットになるようにします。これで、スピーカーユニットの固定は、M4のボルトで簡単にできるようになりました。音漏れが心配なら、隙間を埋めるテープなどを使って密着性を高めてもよいと思います。
スピーカーを2 Wayにするためのネットワーク回路は、スピーカーユニットを交換できるようにすることを考えて、Amazonで見つけた周波数分割器をエンクロージャーの中に仕込んで、これも各スピーカーユニットに平端子で接続できるようにしました。Amazonの商品ページにあった情報は以下の通りでした。
〈WEAH D224〉
80W 2ウェイ Hi-Fiオーディオ スピーカークロスオーバーフィルター
最大電力:80W
周波数応答:48 hz-20k hz
インピーダンス:4-8Ω
対象:8インチ未満のスピーカー
#以前の自作2 Wayスピーカーを作ったときの周波数分割器には、100V6.8μFの電解コンデンサが1つだけ付いていましたが、今回使ったものには100V3.3μFのコンデンサが2つ取り付けられていて、1つはローパスフィルタのコイルと並列につながっていました。
スピーカー試聴のためにエンクロージャーを作ったはずなのに、この構成が思いの外よい感じに出来上がってしまって、今はアンプのテスト用に使ってしまっています。スピーカーユニットが簡単に取り外せるようになっているので、気になるスピーカーユニットを手に入れたら交換して試用してみたいと思います。
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