2026年8月22日土曜日

エフェクターの中身を見てみよう〜Analog Chorus

エフェクターシリーズの続きです。これまで、Analog PhaserとAuto Wahの中身を見てきましたが、今回はRowin(Rowin Music社)のAnalog Chorusの中身を見ていきます。Chorusと言えば、1人の歌声が複数人の歌声(Chorus)のように聴こえるような効果を生むエフェクターです。DELAYでも似たような効果は得られるのですが、ずらし方(遅らせ方)やタイミングなどに違いがあって、どんな音(響きやメロディも含む)を作りたいかを考えて使い方を変えるとよいようです。私は、エレキベースとつないで使っているので、音数を増やして強調的に使うのもよいのではないかと思っています。
#今回参考にしたのは、可燃ごみ箱さんの「Reincarnation Chorus」、M.I.の趣味の部屋さんの「Chorus/Flanger」、OTO×NOMAさんの「コーラス&フランジャーの基礎を理解しよう!」の3つのWebです。

この「Analog Chorus」の中身を見てみると、メインの大きな基板に対して、フットスイッチを載せた基板と「MN3102」「MN3207」を載せた小さな基板ではさむ3層構造になっています。そのため、メイン基板上に配置されている部品が「MN3102」「MN3207」を載せた基板の下に隠れて目視することができませんでした。

〈「LEF-304 Analog Chorus」の主な部品構成〉

  • 可変抵抗(ボリューム)(小)…刻印が見当たらず抵抗値不明
    ※「LEVEL」の変更
  • 可変抵抗(ボリューム)(小)…刻印が見当たらず抵抗値不明
    ※「DEPTH」の変更
  • 可変抵抗(ボリューム)(大)…刻印が見当たらず抵抗値不明
    ※「RATE」の変更
  • MN3102(DIP-8)…低電圧動作BBD用 CMOS Clock Generator/Driver
    LittleDiodeの商品ページ(Datasheetを参照しました)
  • MN3207(DIP-8)…1024段 低電圧動作 Analog Signal Delay用 ローノイズBBD
    ↑PDFファイル
  • タンタルコンデンサ(面実装)…336C(33μF)・10(10μF16V)・107C(100μF)*2・476A(47μF)*2
    ※2つあったタンタルコンデンサの1つについては、メイン基板側にあるため刻印が見ず、形状や見えた刻印の一部から推察した
  • 半固定抵抗(3362)…103(10kΩ)
  • CR(SOT-23)*2…2SC2411?・2SC945?(Galaxy Electrical?)NPN トランジスタ
    ※刻印からs-manuals.comで調べると、候補となるものが複数見つかった
    ※データシート以外の情報を追うことができず、公式サイトも見つからなかった
  • 不明な面実装8ピンICチップ(SSOP-8?)*2
    ※メイン基板場にあって、目視で刻印を確認することができなかった
  • 不明な三端子部品(SOT-323?)
    ※メイン基板場にあって、目視で刻印を確認することができなかった
  • その他…チップ抵抗・チップコンデンサ・面実装ダイオード(小信号)*3・LEDなど

Chorusの効果を実現するために中心となって働いているのが、MN3102とMN3207です。MN3207(BBD(Bucket Brigade Device)素子)がバケツリレーのように音を遅延させていく機能をもったICで、それをコントロールしているのがMN3102(BBD用クロックジェネレータ)です。それ以外のICチップや三端子部品で詳細が不明なものがいくつかありましたが、MN3207のデータシートを見ると、回路設計例として、複数回路のオペアンプが接続されています。回路を追っていないのではっきりとしたことは言えませんが、詳細不明なICチップがオペアンプなのかもしれません。

最後に、エレキベースとつないで音を確認してみます。Chorusという名前が示す通り、1つの音を複数で出しているような効果が得られます。反響音のような聴こえ方(元の音が繰り返されながら減衰していく)ではなく、音のタイミングを少しだけずらすことによって、複数の音に聴こえるという効果を生み出しています。耳(脳)がだまされているような感覚になりますが、それも含めて面白い効果だなと思います。

エフェクターの中身を見てみよう」

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