小学校で金管楽器の指導をしているのですが、運指表だけだとよくわからないという子どもが多くなり、どのように指導したら良いものかと苦慮しておりました。こちらで指使いを書き込んだ楽譜を配るのも一つの方法には違いないのですが、この辺りは基本中の基本なので、自分で確認して音取りまでできるようになってほしいなぁと思っています。
#そもそも、小学校で普通に担任している教員が金管楽器を指導するのは正直無理なので、日々の練習を含めて子どもたち自身ができることを増やして行かないと、全く上達しないのです。
とは言え、野放しにしていてもどうしようもないので、結局は一人一人指使いを確認する以外にありません。それも、私のスケジュールと子どもたちのスケジュールが合った時だけしか面倒は見られないので、とても効率が悪い状況になります。この状況を解決する方法はないものかと考えて、コンピュータに頼る方法を考えて見ました。それが、ScratchとPicoBoardあるいはその互換機を使った「運指確認システム」を作ることです。
材料は、大きめのタクトスイッチ3つと3種類の抵抗でピストンのモジュールを作成。息はモータにプロペラを付けて感知させようと思いましたが、思ったよりも反応が悪くてセンサーとしてイマイチだったので、スライドボリュームで簡単に済ませることにしました。ご存知の方には言うまでもないことですが、3ピストンを使う金管楽器は、ピストンを押す/押さないの組み合わせと息の強さ(唇の締め具合)によって音階を作ります。3つのタクトスイッチを押した(あるいは押さなかった)ときに、8種類の異なる抵抗値が測定できれば良いわけです。
手始めに、スイッチを押して抵抗値を変えることを考えたときに、タクトスイッチを介して抵抗を並列につなげる回路が思い浮かんだのでやってみることにしました。Excelで抵抗値の計算をしながら、自宅にあった10k、12k、15kの3つの抵抗を選んでHelloBoardにつないでScratchで抵抗値を測ってみました。すると、ちょっと微妙な差だったのでもう少し理想的な数値は出ないものかとあれこれやってみましたが、抵抗が大きくなればなるほどScratchでの値の差が小さくなっていくことがわかりました。ということは…と小さい値のものも試してみたのですが、はじめの3種類よりも扱いやすい値は出てくれませんでした。(3.3k、4.7k、8.2k辺りでも良いかも知れません)というわけで、そのまま3つの抵抗を使って金管楽器の運指確認システム用センサボードを作ってみました。操作性がイマイチなところはありますが、一応必要な機能は載せられたかなと思っています。
と、ここまでやってみて、スイッチを押して抵抗を通らなくしたら(つまりスイッチを押すと抵抗が減る)、もっと簡単に直列につないでできるじゃないかということに気づきました。(遅!)直列なら抵抗値の計算も単純にたし算(この場合はひき算)すれば良いので楽です。 今まで悩んでいたのがバカバカしいのですが、この方法で1k、2.2k、4.7kでやることにしました。ついでに、プッシュスイッチを使って、抵抗値を絶縁状態(Scratchでは100)にすると、これでだいぶ金管楽器らしく演奏することができるものができあがりました。Scratchのプログラミングができたら、まとめてWebサイトで報告します。
0 件のコメント:
コメントを投稿