2025年1月11日土曜日

YAMAHA製 YDA138デジタルアンプ自作キットを組み立てる

以前の記事YAMAHAのA100という古のパワーアンプを直した話を書きましたが、そのときに、「YAMAHAのデジタルアンプキットを購入して…」というようなことを書きました。今回は、それを実現するという話です。YAMAHAのYDA138(←Datasheet)というデジタルアンプICを載せたキットを組み立てて、これまで使ってきたXY-C50L(←YouTube動画)やA100などのアンプたちとの聴き比べを計画しました。

今回購入したのは、ノースフラットジャパン(NFJ)で取り扱われている商品で、YAMAHAのYDA138を載せたデジタルアンプ自作キットです。Amazonで「YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キット リターンズ 2024-2025 Ver.」と「専用アルミケースキット」として販売されていたものを一緒に購入しました。自作キット単体でも使うことはできますが、今後長く使うことを考えると筐体があった方が良いし、他にもいろいろとまとめて購入して送料を節約することもねらってまとめ買いをしました。

購入したキットを開封すると、同梱されていたのは基板や部品一式と部品表くらいなもので、組み立ての説明などは一切ありませんでした。つまり、初心者にはちょっとハードルが高いということで、ネットで情報を探しながら組立作業をすることをおすすめします。私は、部品表と基板のシルク印刷を頼りに部品を取り付けていくことにしましたが、Amazonの販売ページにある制作例写真やYouTubeで見つけたちょっと古い動画も参考にしながら組立作業を行いました。
あいはらの木 ものづくりチャンネルさんの「YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キット リターンズ 2020-2021 Ver.の作り方解説と他アンプと音質の比較をする動画」を参考にしました。

組立手順は、作業効率を重視して、背の低い部品から取り付けるというセオリーに従ってはんだ付けを行いました。また、先に紹介した動画では「2020−2021 Ver.」を使っていましたが、今回購入したものは「2024-2025 Ver.」だったため、微妙に部品が違っていて戸惑うことがありました。ここで備忘を兼ねて注意点をまとめておきます。

  • コイルは、被覆によって巻き方向がわからない(向きがわかりそうな目印もない)ので向きは気にせずに取り付ける
    ※コイルの向きによって音質に変化があるという情報も見つけましたが、見えないものは仕方がありません。
  • CT5とCT6のコンデンサは、無極性のものになっていたので「+」記号は関係なく取り付けられる
    ※念の為に写真を見ながら同じ方向になるようにしておきましたが、逆でも問題ないはずです。
  • 専用アルミケースに入れるので、YDA138 デジタルアンプ自作キットに同梱されていた2Pのターミナルブロックは使わず、専用アルミケースキットに付属しているターミナルブロックを使う
    ※筐体にいれる際に、基板左右の縁にはんだ付けする部品のハンダの盛りが厚いとうまく入らないので、山盛りにならないようにしておく必要があります。

これを、専用アルミケースに入れて完成です。普段MacBook Proにつないで使っているXY-C50Lと入れ替えて、音楽や動画を再生して聴き比べてみました。普段遣いとしては、XY-C50Lで全く問題を感じていなかったのですが、YDA138キットに入れ替えると音の再現性が向上するというか、聴こえる音の種類が増える感じがしました。それでいて、ガチャガチャした感じではなくて、それぞれの音が役割をもって聴こえるので、楽曲のハーモニーを形成する音の要素がより鮮明に見えてくるように感じました。XY-C50Lが半完成品(アクリルの板で挟んでボリュームキャップを付ける)で約1,300円程度、YDA138キットが自分で組み立てて約3,000円程度なので、倍以上の差があります。とは言え、何万もするものではなくこの廉価帯のアンプですからそれほど大きな差が出るとは思えず、YDA138キットのコストパフォーマンスの良さを感じることができました。

さて、ここまでやってきて、このYDA138のパワーアンプの使い道としては、新しい電子楽器たちのモニタスピーカー用のパワーアンプとして使ってはどうかと考えました。つい先日、新しい電子楽器たちのモニタスピーカーとして、XY-C50Lと自作2 Wayスピーカーの組み合わせを採用したばかりでしたが、今回購入したYDA138のキットの音が想像以上だったので、パワーアンプを置き換えてみました。すると、予想通りノイズもほぼなしで音の再現性も高く理想的な環境ができあがりました。

さて、もう一つのA100についてですが、長くなってしまったので次回以降にしたいと思います。

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