「松江城」訪問本番の日。これまでの城跡訪問でも同じですが、城跡までの道のりを歩いて移動し、周辺の地勢も含めて城跡を味わうようにしています。いくつかの橋(くにびき大橋、向島橋、東橋)を渡りながら、過去に堀として利用されていたであろう京橋川が縦横に通っているのをたどって、京橋川沿いを城に向かって歩きました。(京橋川は、剣先川、大橋川とつながっている)大手前通りに入って松江城へ一直線に向かうと、その先に天守が見えてきました。平山城と聞いていたので、山があるのだろうと思っていたのですが、山全体が石垣で囲まれているような造りになっていて、見事な石垣を見ることができました。京橋川の堀と合わせて、堅牢な城であったことが伺えました。街中に堂々と構えた城のイメージで、島根県庁(三の丸だったところに建てられている)と隣接する位置にありました。堀尾吉晴公像に迎えられて、馬溜を通って大手門から入城しました。
#可能な限り早い時間に行くようにしているのですが、空いている時間に見学した方が観たいものをじっくり見ることができるのでオススメです。
二の丸(上の段)に上がると、城壁と3つの櫓が見えます。櫓の中にも入れるので太鼓櫓、中櫓、南櫓と順番に見学し、本丸方面に向かうことにします。一ノ門を通って本丸に入ると、東側に天守閣がありました。本丸自体が山の頂上部にあるため、既に城下がよく見える状態ではありましたが、更に上を目指して天守閣に向かいました。あらかじめ購入しておいた電子チケット(スマホ)を使って受付を済ませると、天守閣によくある急な階段を上がって行く構造になっています。1,2階は空間が広くなっていて、武器を蓄えたり兵を集めたりするスペースや、下から来る敵を迎え撃つ構造など、天守を守る工夫が随所に見られました。更に上がっていくと少しずつ狭くなっていきますが、城主(藩主)が通る階段とは別に小姓が通る階段らしきものもあって、城主が別格の存在であったことを思わせられました。また、他の天守と比べると珍しい藩主用の便所があったとされていて、籠城戦を見越した工夫もされていました。
天守閣最上階に上がると、城下を一望できる立地になっていて、宍道湖まで見渡すことができました。この天守は、慶長16年(1611年)に完成したもののようで、過去に存在した唐破風や千鳥破風が外されたところがあって、その痕跡も見ることができます。他の城でも同じことが言えますが、城はつくっておしまいなのではなく、そこから年月を経て様々な修繕や変更が加えられます。藩の財政上、手入れが行き届かず放置されたり、廃城等によって取り壊されたりする城もありました。戦のない期間が長く続いた江戸時代は、天守を維持する理由が薄れてしまい、手入れもされずに荒廃していった天守(城)も多かったようでした。松江城天守自体も幕末から明治期にかけてかなり荒廃していたらしく、小泉八雲が観た天守は、壊れかけた建物だったとか。それを復興し、戦災は免れたものの、今日まで残してきた地元の方々の熱意も感じられました。
天守閣の見学を終えて、しばらく本丸内を散策して周りの景色も見て回りました。その後、二の丸まで戻ったところで、「松江神社」の隣に建つ「興雲閣」にも行きました。明治36年(1903年)に完成した和洋折衷の建物で、松江市の工芸品陳列所として使われていたとのこと。平成途中までは、「松江郷土館」としても使われていた歴史ある建物です。現在は、資料展示室や大広間なども見学することができますし、カフェもあるので明治期の建物で歴史に思いを馳せるのもよいかもしれません。先を急ぐ私は、足早に見学を済ませて「ぶらっと松江観光案内所」に立ち寄りました。(ちょっと雨が強かったので雨宿りも兼ねて)ここでは、松江城のリーフレットだけでなく、これから行きたいと思っているところのリーフレットを入手して、松江市教委がまとめた松江城の研究資料も購入しました。こうした、現地でしか入手できない”紙もの”を入手することも、現地に行って見学するよさだと思っています。
続いて、松江城から北へ降りていったところにある「小泉八雲記念館」へ行きました。チケットは、松江城の見学チケットと一緒に購入していた電子チケットを使いました。NHKの朝ドラ「ばけばけ」で注目を集めているため、松江市自体が「ばけばけ」推しになっています。私自身も小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)や「怪談」についての基礎知識はあるものの、それ以上のことは知らないことが多く、「怪談」が夫婦二人三脚で作った作品であったことも知ることができました。隣接する「小泉八雲旧居」も見学し、ドラマのセットと似ている(ドラマのセットがこれを参考にしている)ことがわかりました。
#小泉八雲記念館のチケットを見せたら、小泉八雲旧居の入場料金が割引になりました。
「八雲庵」で出雲そばを食べてから、「地ビール館」と「武家屋敷」の見学に行きました。地ビールには多大な魅力を感じましたが、散財が激しいので少々我慢をして、後ろ髪を引かれつつ「武家屋敷」へ向かいました。この「武家屋敷」は、松江藩士が入れ替わり住んでいた屋敷だったようで、立派なお屋敷であったことが伺えました。帰りがけに雨が降ってきてしまったので、堀(川)に沿って歩きながら「カラコロ工房」に立ち寄りました。ここは、「日本銀行松江支店」だったところを改装して、飲食店や工芸品、お土産などを販売する場所になっていました。その地下で「ばけばけ展」をやっていて入場無料とのことだったので入ってみました。地下には大きな金庫があり、分厚い扉を見ることができました。そんなところを通り抜けて、NHKの朝ドラ「ばけばけ」の衣装や小道具、役者さんたちのサイン入りポスターなどが展示されていました。一番の見所(?)は、建物セットの設計図でした。ほとんどが写真撮影禁止だったので、一部だけ写真に収めて帰ってきました。
我ながら、盛りだくさんの一日になりました。雨風が強くなってきてしまったので、早めに宿に戻って一休みしてから夕食のためにJR松江駅へでかけました。駅の反対側で「中村製麺所」というラーメン屋を見つけて衝動的に入店。のぼりに「しじみラーメン」とあったので、迷わずこれを注文しました。細く少し硬めの麺で、博多豚骨ラーメンに近いのかと思いきや、あっさりした透明に近いしじみ出汁が麺とマッチしていてずっと食べていられるレベルの美味しさでした。スープまで完食して大満足でホテルに戻りました。…続く。
「松江訪問記」
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