特別支援学級で、「micro:bitで楽器作り」の授業をやったことをきっかけに、合理的な配慮の一環として、小さなAボタンとBボタンではうまく操作できない人のために、大きなAボタンとBボタンにするにはどうしたらよいかと考えていました。そもそも、micro:bitのAボタンとBボタンは、一般的なタクティルスイッチがそのまま載っているだけなので、小さくて押しにくいという課題があります。ある程度使い慣れてくれば使えないとまでは言えないレベルではあるのですが、手先の動かしが苦手な人にとっては、それだけでハードルが高くなってしまいます。micro:bitが教育用途で広く使われることを想定して開発されていることを考えれば、汎用性のある一般的な電子部品で作ることにより、コスト削減につながっているであろうことは容易に想像がつきますが、使いやすさとコストのトレード・オフな関係は、許容しなければならないことも多いので、使う側でどうにかできないものかと考えてみました。
すぐに思いついた方法として、micro:bitの基板から、AボタンとBボタンのタクティルスイッチを取り外して、使いやすいスイッチに載せ替えてしまえばよいのではないかと思いました。しかしそうなると、配慮が必要な状態が判明するたびに、micro:bitそのものを改造する必要が生じてしまいます。改造micro:bitを作り続けるのは、どう考えても合理的かつ効率的とは思えません。
そこで、micro:bit自体はそのままで、アタッチメントのようなものを取り付けて、必要な機能を付加するようなことはできないかと考えました。micro:bitには、さまざまな拡張モジュールやブレイクアウトボードと呼ばれるものが開発・販売されていますが、こうしたものを参考にしながらAボタンとBボタンだけを大きなものにするような拡張モジュールを作ることを考えて、試作してみることにしました。今回準備したパーツは、以下のとおりです。
〈使用パーツリスト〉
- micro:bit用カードエッジコネクタ
- ユニバーサル基板(ブレッドボードを模したもの)
- 大きなタクティルスイッチ*2
- 整流ダイオード*2(1N4002)
まずは、micro:bitのAボタンとBボタンは、どこの端子につながっているのかを確かめます。micro:bitのピンアウトの情報を確認すると、AボタンはP5に、BボタンはP11につながっていることがわかりました。あとは、これらの端子を大きなタクティルスイッチとつなぐようにして、反対側をGNDに落とすようにすれば大きなボタンで操作ができるようになるはずです。簡易的につないで動作確認をしてみたところ、問題なく操作することがわかりました。あとは、モジュール化するだけです。
#「Edge Connector & micro:bit pinout」では、新旧micro:bitのピンアウトが確認できます。
今回使ったカードエッジコネクタのピン配置は、ユニバーサル基板よりもピッチが狭い(半分の幅になっている)ので、そのままではユニバーサル基板に取り付けられません。できれば、カードエッジコネクタのピンを間引いて、うまくユニバーサル基板にはめてしまいたいところです。そこで、micro:bitの各ピンとカードエッジコネクタの各ピンがどのように対応しているのかを確認してみました。micro:bitのピンを見ると、広いピン(「0」「1」「2」「3V」「GND」)1つ分の幅は、狭いピン4つ分の幅と同じになっていて、数えていくとmicro:bitのP5のピンとP11のピンにつながるカードエッジコネクタのピンは、交互に残しながらカードエッジコネクタのピンを間引く(つまり、ユニバーサル基板のピッチに合うようにする)ことで、両方とも使える状態にすることができがそうだということがわかりました。
※ブレッドボードユニバーサル基板を裏表逆に使っているのは、回路としてどのようにつながっているのかわかりやすくしたかったためです。
地道な作業ではありましたが、どうにか加工を終えてユニバーサル基板にカードエッジコネクタを載せることができました。横幅はうまくユニバーサル基板のピッチ似合わせることができましたが、縦の幅は少し狭かったので、無理やり広げて挿し込みました。配線も済ませて動作確認をしてみると、無事にAボタンとBボタンとして機能してくれました。これで、大きなAボタンとBボタンが必要になったときには、この拡張モジュールを使えばよいことになります。作り方も簡単だし、安価な部品しか使っていないので、材料さえ揃えられれば誰にでも作れると思います。(本音としては、カードエッジコネクタ付きのユニバーサル基盤があるとありがたいところですが…)
#よろしければ、このBlogのmicro:bitに関する過去記事もご覧ください。
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