2013年2月14日木曜日

Arduino-IDE 1.xでNanoBoardを2モータ対応にする

年が明けて、予算のない中ではありますが、今年度もフィジカル・コンピューティング環境を小学校教育に活かす活動ができることになりました。今回は、総合的な学習の時間だけでなく、理科(電磁石のはたらき←モータ)の実験環境としても使えるように、準備を進めているところです。その中で、昨年度のSPPの研究助成で購入したちっちゃいものくらぶなのぼ〜ど(現在はNanoBoardAGがメイン)をすべて2モータ対応(@abee2さん改造のScratch2つのモータを動かせる)にして、少しでも多くの授業で使えるようにしようと考えました。

そもそも、なのぼ〜どはArduino-IDE 0023には対応しているのですが、それ以降には対応しておらず、1年前の前回も苦労したのでした。
#すっかり忘れていました。orz

簡単に言うと、Arduino-IDE 0023以降の1.x(現行バージョン)でスケッチをアップロードしようとすると、

avrdude: Yikes! Invalid device signature.
Double check connections and try again, or use -F to override this check.

というようなエラーメッセージが出て、アップロードに失敗するようです。(アップロードが完了したらしきメッセージは出るのですが…)となると、全てのなのぼ〜どにICSPのピンをハンダ付けして、AVRISP mkIIで「NanoBoardAGWithMotors.pde」を書き込むしかありません。かなり手間はかかりましたが、無事に全てのなのぼ〜どにICSPピンをハンダ付けし、「2モータ対応化」作業を開始しました。以下はその手順をまとめておきます。

  1. AVRISP mkIIから出ているピンコネクタの1(MISO)をICSPの"_"が書かれているところに合わせて差し込む。
  2. 別電源が必要なので、なのぼ〜どのUSBポートから電源を供給する。
  3. Arduino-IDEを起動し、「NanoBoardAGWithMotors.pde」を開いた状態で「ツール」メニューから「マイコンボード」→「[Optiboot] Arduino NG or older w/ ATmega8」を選択する。
  4. 同じく「ツール」メニューから「書込装置」→「AVRISP mkII」を選択する。
  5. 「ファイル」メニューから「書込装置を使って書き込む」を選択する。
  6. 書込作業が始まって、AVRISP mkIIのLEDの点滅が止まった時点で書込完了。

Arduino-IDE内のboards.txtに「[Optiboot] Arduino NG or older w/ ATmega8」の設定を書き込んでいない場合は、作者のWebページをご参照ください。「なのぼ〜どにモーターを接続する方法」も参考になると思います。

Arduino−IDE 1.x以降でなのぼ〜ど1.1以前をお使いの場合は、先ほどのboards.txtに書き込んだものの最後に「atmega8o.build.variant=standard」と書いておくと良いようです。また、なのぼ〜ど1.2以降(AG含む)でoptiboot_atmega8-8mを使う場合は、前述の「なのぼ〜どにモーターを接続する方法」を参照して、「[Optiboot] ATmega8 8MHz」の設定を書き込んだ上で、その最後に「atmega8o8.build.variant=standard」と書けば良いようです。

これで、なのぼ〜どから無事に2つのモータを回すことができるようになりました。モータ自体の加工やモータドライバICのモジュール化など、やらなければならないことがたくさんあるのですが、子どもたちが嬉々として活動する姿を思い描きながら地味な作業に取り組みたいと思います。

2013年2月9日土曜日

音楽(金管バンド)クラブの発表会終了

慌ただしい生活をしていて、気がついたら1月が終わって2月になっていました。orz

とりあえず、猛威を振るっているインフルエンザにも感染せずに、ここまでは無事に生活しています。勤務校の子どもたちも、一時は学級閉鎖ギリギリまで休み&早退者が出ましたが、なんとか乗り切った感じです。

さて、毎年1月に行われている市内の管楽演奏発表会(1月24日)ですが、今年も無事に終了しました。冬休み最終日からのラストスパートで、何とか合奏の体裁を整えた感じでしたが、子どもたちは毎日続く練習にもめげず本当によく頑張ってくれたと思います。そもそも正規メンバーは16人(助っ人を入れて19人)しかおらず、4,5年生中心の弱小クラブなのでどうなることかとハラハラしていました。クラブ活動の一環なのでまとまった練習時間もなかなか取れず、体格が小さいために良い音が出ずに悩んだこともありました。基礎的な力や知識をしっかりと身に付けさせたいと思う反面で、限られた練習時間で曲を完成させて行かなければならないというジレンマ。基本の反復練習だけでは子どもたちのモチベーションも高まらないから、気持ちを持続させるだけでも大変神経を使います。担任をしながら、一人ひとりの細かな音のチェックをするのはかなりの負担なので、一緒にやってくれている音楽専科の先生にもたくさんお世話になりました。

そして迎えた本番は、ちょっと走り気味でしたがまずまずの出来で演奏を終えました。曲目は、ちょっと欲張って「ヘビーローテーション」と「魔女の宅急便より」の2曲にしました。いずれも、リピート無しで短くしましたが、1年で2曲やれたのは今の学校へ来て初めてです。(前の学校の子たちからするとビックリでしょうね)昨年度、再スタートした音楽クラブの活動が、少しずつ向上しているような気がして、とても嬉しく思いました。

その後、別の校務で忙しくしていたのですが、校内での発表(2月7日)を行いました。いつもお世話になっている本校後援会の皆さん(市民吹奏楽団立ち上げメンバー含む)をお迎えし、たくさんの子どもたちやPTAの役員の皆さんにも鑑賞していただくことが出来ました。今回は、とても落ち着いてしっかりとした音を出すことが出来ました。聴きに来てくれた皆さんにもたくさん褒められて、羨望の眼差しで見られてちょっと誇らしげな子どもたちにも微笑ましさを感じました。

細かいことを言えばもちろん課題は山盛りですが、一歩一歩、一年一年着実な歩みを続けて、新たな伝統を築いていけたらと思っています。そして子どもたちには、この活動を通して人生の糧となるような経験や思い出を残して欲しいと願っています。

2012年12月19日水曜日

Linux Mint 14で日本語環境を強化する

もともと多言語化されているLinux Mintではありますが、常用しているといろいろと不都合が出てきます。特に日本語入力に関することはとても重要で、これがダメだとお話にならないレベルになります。前回の作業で、新しく作り直した自作PCにLinux Mint 14をインストールしたのですが、やはり日本語入力はダメ。少々手間がかかりますが、コマンドを使って作業をすることにします。まずは、Linux Mint 14がUbuntu 12.10をベースにしていることから、Ubuntu Japanese Teamの日本語環境のページを参考にして、「端末」から以下のコマンドで日本語環境を強化する準備をします。

$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-ja-archive-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ wget -q https://www.ubuntulinux.jp/ubuntu-jp-ppa-keyring.gpg -O- | sudo apt-key add -
$ sudo wget https://www.ubuntulinux.jp/sources.list.d/quantal.list -O /etc/apt/sources.list.d/ubuntu-ja.list
$ sudo apt-get update

この時点で、一度ソフトウエアをアップグレードします。

$ sudo apt-get upgrade

そして、Ubuntu Japanese Teamの日本語環境追加パッケージを以下のコマンドでインストールします。

$ sudo apt-get install ubuntu-defaults-ja

ここまでで、メニューなどが英語表記だったFirefoxなども日本語表記になりました。さて、ここからいよいよ日本語入力が可能な環境にしていきます。

$ sudo apt-get install ibus-anthy ibus-mozc

これで日本語入力(ctrl + スペース)ができるようになります。念の為に、「upgrade」して最新の状態にしておきます。Webブラウザとワープロソフトで試してみましたが、無事に日本語入力ができるようになっていることを確認しました。

その後、アップデートマネージャからうまくアップデートできなかったり、ソフトウエアのリストを更新しようとしてもうまくできなかったりといった問題が発生し、「update」「upgrade --fix-missing」「upgrade」や再起動を繰り返してみました。しかしどうしても、ソフトウエアのリスト更新で、いくつかのリストが更新できない状態なようです。(普通に使っている分には問題はないけど、気になる人は気になるだろうというレベル)実用に問題がないようなのでこのまま使ってみようと思います。

2012年12月17日月曜日

新しい自作PCが完成しました

前回の続きですが、自宅のPC環境を大幅に整理(使わないものは捨てる!)することを目標に、片付けをしながら作業をしていたので、少々時間がかかってしまいました。
#体調を崩したのも痛かった。頭痛とだるさでフラフラになりながら作業をしました。

慌てて購入したSATA接続のDVD-RAMドライブとHDDを新しくしたマザーボードに取り付けて、作業そのものはあっという間に完了しました。

起動からBIOSの設定、そしてその後の動作も特に問題ありませんでした。はじめからこれらを購入しておけばよかったと少し後悔するも、いろいろと勉強になったと思えば無駄ではなかったかなぁと自分を納得させています。

単純にPCを自作するだけならそれほどのゴミも出なかったはずですが、ダメになっていたマザーボードやら、それにつけていたメモリーやら、HDDやらCD-ROMドライブやら…とにかくたくさんのゴミが出てきました。他にも自作PCがあるので、そちらに使いまわせるものは使いまわして、ちょっとずつグレードアップさせました。それでも残っている大量のゴミ。数年間で買い足してこんなことになってしまったんだなぁと振り返るとともに、本当に必要だったのかと自問しながらお片づけをしました。おかげで部屋の中も幾分すっきりしました。後はゴミ回収に出すだけ。ごちゃごちゃといろんなケーブルがはっていた床も、空間が多くなりました。これならそうじもしやすいです。

さて、新しく作ったPCはPuppyでは動かず、最近お気に入りのLinux Mint 14でうごかすことにしました。ついでに64bit化してしまえということで、64bit版をダウンロードして使うことにしました。落としてきたISOファイルをDVDに焼いて、新しい自作PCで起動実験。これは無事に終了。そのままHDDにLinux Mint 14をインストールしました。一連の作業は小一時間で終了し、HDDから起動して快適に使えています。Puppyの開発環境は別に作らなければならないことになりましたが、他にもPCが何台もあるのでどうにでもなると楽観しています。(^_^;;;

2012年12月14日金曜日

古い自作PCを新しく作り直しました

TYANのボードにCeleron(Northwood)2.0GHzを載せて作った古い自作PCでしたが、前回の修理の際、片方のIDE(Secondary)がダメになっていることが判明し、PCIでIDEを増設(RAIDカード)して延命しておりました。この環境は、自宅で使っている各種PC&Macの中でも一番遅い環境で、常用するとなるとかなり厳しい状況だということは間違いありませんでした。当初は「Puppy Linuxの改造用に使えれば良い」くらいに思っていたのですが、しばらく使っているうちに欲が出てきて、もうちょっと速く動くものが欲しいと思うようになりました。そこで、新年を前にちょっとがんばって新しく作り直すことにしました。

せっかく作り直すのであれば、思い切って新しいものに替えたいと思ったのですが、限られた予算の中では自ずから限界があります。今回は、中古品には手を出さないことにして、自作PC用の部品が豊富に揃ってきたAmazonを徘徊し、安くて長く使えそうなものを選択して、古い筐体に埋め込んでみることにしました。選んだ部品は以下の通りです。

典型的な、貧乏人チョイスかもしれませんが、久々に新品の部品たちを並べてちょっと嬉しい気持ちになりました。自作PCの筐体から古いマザーボードを取り出して、購入した部品を組み入れました。この時点で起動テストをしましたが、割とあっさりBIOSまで動いてくれました。しかし、何だかちょっと動きが変なのです。IDE→SATA変換基板を使ってHDDとDVD-RAMドライブをマザーボードに繋いだのですが、それぞれ動作はするものの、最後までうまく起動してくれません。途中まで行って断念してしまう感じです。他のHDDやCD/DVDを使って起動を試みても状況は改善しませんでした。どこに問題があるのか切り分けをしながら、一つ一つ問題点を潰して行かなければならないので、しばらく時間がかかりそうです。

【追記】いろいろとやってみて、結論としてIDE→SATA変換基板を使っているのが悪いのだということになりました。余計な出費とは思いましたが、SATAのDVD-RAMドライブとHDDを購入することにしました。(2012.12.15)

2012年12月2日日曜日

Linux MintをWebサーバとして使う

以前、HTMLで教材づくりに取り組んでいたのですが、ここのところすっかりご無沙汰をしております。この教材たちは、インターネットにアクセスできる環境にあれば、どこででも使うことが出来るということでとても重宝なはずなのですが、学校というところは、ネット環境が乏しい場合が多く、こうした教材を活用することが難しい場合があります。そのため、これまでは自分でWebサーバを用意しておいて、必要なときにネットワークにつないでLANの中で使うという方法を採っていました。しかし、今の学校に赴任してからは、公私ともに多忙を極めていて、サーバを構築・整備することができずにおりました。

そんな中、某所から「情報モラルについて講演をして欲しい」という話があり、それならばこれまで作ってきた教材たちを活かせる環境を整えたいと思って、Webサーバの構築に再チャレンジすることにしました。今回選んだOSは、今までも使いたいと思っていて手を出していなかったLinux Mint 13(xfce)にしました。Ubuntuをベースにして作られていて、余計なものが入っていない軽いディストリビューションです。WebサイトからISOをダウンロードして起動DVDを作り、自宅のPCで起動して8GBのCompactFlashにインストールしました。これをカバン型パソコンに挿して(IDEに直接挿す変換ボードを使用)Webサーバにすることにしました。

起動は問題なくクリアしましたが、肝心なWebサーバが見当たりませんでした。仕方がないので、ネットにつないでから以下のコマンドを使って必要な物をインストールしました。

$ sudo apt-get update(apt-getのデータを更新)
$ sudo apt-get install apache2 php5 php5-mysql mysql-server phpmyadmin
※取りあえずWebサーバを動かしたいだけなら「apache2」だけでO.Kです。

次にCGIの環境を確認するために「perl -v」でperlが使えるかどうか確認したところ、こちらはもともと入っていたので問題なく使えるようでした。再起動して、Webブラウザを開き「http://localhost/」でWebサーバが動いていることを確認し、PHPやPerlも使えることがわかりました。あとは、htmlファイルやcgiファイルなどを所定の場所に入れておけば使えるはずです。前任校で使っていたものを流用すれば目的は達成されるので、これから微調整をしていきたいと思います。

備忘のために、それぞれの設定ファイルの置き場所をまとめておきます。

  • /etc/apache2/apache2.conf…メインの設定ファイル(触らなくて良い)
  • /etc/apache2/httpd.conf…ユーザが設定するファイル
  • /etc/apache2/conf.d/…その他の設定ファイルが置いてある
  • /etc/apache2/site-available/default…各ファイルの置き場や対応するファイル拡張子のdefault設定をしているファイル

※ざっと見ましたが、ほとんどの設定は既に出来上がっているので、あまりいじる必要がない気がしました。

2012年12月1日土曜日

ベランダ栽培で間引いた野菜を食べてみました

先日お知らせした、カブトムシのフンを使った野菜の栽培(ベランダ栽培)の続報です。これまで使っていた土とカブトムシのフンを粉砕したものと、園芸用の石灰を混ぜて土を作り、サラダカブと小松菜の栽培をしています(後から、ほうれん草も栽培し始めました)が、種をたくさん蒔いたので、間引く必要が出てきました。ただ間引くだけでは面白く無いので、子どもたちみんなで食べてみようということになりました。まずはサラダカブから、まだカブになっていない葉の部分を収穫し、軽くゆでたものを細かく刻んで給食の味噌汁の中に入れて子どもたちに食べてもらいました。一人分は大した量ではありませんでしたが、「カブの香りがする」「シャキシャキしてる」などと、なかなか好評でした。

次に、小松菜を収穫しました。こちらは間引いたと言うよりもちょっと大きくなったものを収穫しました。サラダカブの時と同じように軽くゆでて水分を絞り、給食の汁物の中に入れて食べました。小松菜自体は、他の葉物野菜に比べてもクセがなく、子どもたちからも「食べやすい」と評判でした。前回のサラダカブの時にはもらいに来なかった子も、小松菜は一緒に食べることができました。味や風味よりも、食感や彩りが良いのが好評だったみたいです。

こうした実践を行うときに、気をつけなければならないのは衛生面。当然のことながら、食材の衛生的な保存・管理や用具の消毒などには特に気を配ります。こうした実践を続けるためには、食中毒などの事故を起こすことは絶対に避けなければなりません。簡単そうに見えるかもしれませんが、結構難しいところがあるのです。
#だからこそ、あまり実践をしている人がいないというのも頷けるかなと。

これから、家庭科の学習の一環で「ごはんとみそ汁」の調理実習をやります。その際には、みんなで育てたベランダ野菜を食材として利用し、おいしい味噌汁作りができたら良いなぁと思っています。現在は、サラダカブと小松菜の他、ほうれん草も育てていますので、味噌汁には最適だと思います。どんな出来上がりになるか、今からとても楽しみです。