2022年12月12日月曜日

IchigoJamの楽器としてのポテンシャルを確かめる〜IchigoJamから出せる電気信号

以前の続きです。DSO 062というオシロスコープを直したので、IchigoJamから音を出したときにどのような電気信号が出ているのかを調べてみることにします。今回使ったIchigoJamは、基板に圧電スピーカーが組み込まれたIchigoJam Sですが、別に用意した圧電スピーカーを「SOUND」と「GND」につないで、オシロスコープにつないだプローブの赤(+)を「SOUND」側に、黒(-)を「GND」側につないで測定しました。

まずは、Google先生に翻訳してもらったDSO 062の取扱説明書を見ながらオシロスコープの使い方を学びました。正直なところ何となくわかったようなわからないような状況で、とりあえず使ってみてどうなるのか確かめながらやってみることにしました。いろいろと設定をいじりながらやってみて、わかったことをまとめておきます。

〈DSO 062の設定〉

  • 「x1」(電圧値の倍率)…x5、x2、x1 から選択
  • 「1V」(測定する電圧値)…GND、1V、0.1V から選択 ※上の電圧値の倍率と組み合わせて使う
  • 「DC」(測定する電圧)…AC、DC、Freq から選択
  • 「1ms」(測定する時間)…0.5ns〜50ms から選択 ※選べる時間はいくつかの値に決められている

この設定でIchigoJamから「PLAY “C1”」でC(ド)の音を出すと、1v弱の電圧でパルスが出ているのがわかりました。(DSO 062の反応がイマイチなので、ちょっと長めに鳴らしてやらないとうまく表示されませんでした)正確な数値を測るのは難しいのですが、大体100Hzよりも大きいくらいかなといった感じでした。そこで、DSO 062の「DC」を「Freq」にして周波数を測定すると、”C”が131Hz、”D”が148Hz、”E”が164Hzあたりでパルスが出ていることがわかりました。
(より長く音を出して比べるために、「PLAY “C1C1C1 D1D1D1 E1E1E1”」として測定しました)

BEEPとPLAYで同じ音を探してみると、60と”C”、53と”D”、48と”E”が同じ周波数になる感じでした。ついでに楽器用のチューナーで調べてみようと思ったのですが、音が小さすぎて反応してくれませんでした。音を増幅する何かが必要なようです。

131Hzというのは、音楽的には「A(ラ)=440Hz」とした平均律の「C3」の音です。1オクターブ上の「C4」は、262Hzです。「PLAY “<C1>”」として1オクターブ上のC の音を出すと、オシロスコープでも262Hzになっていました。これはちょっと感動的です。本当は、小数のあるもう少し細かな数値のはずですが、DSO 062では測定できないので整数の範囲で良しとします。D(レ)の148Hzはちょっと高いかなといった感じでしたが、その1オクターブ上のDは、293Hz程度とそれほど高くないので、単純に整数倍しているわけではないのかなと思いました。このあたりの実装は、音によって調整されているのかもしれません。

ここまで来たら、次回は音を増幅させてスピーカーで鳴らしてみたいと思います。(道具を作らないとね)

 〈参考サイト〉

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