その昔(教員になったばかりの頃)、Wacomのペンタブレットを使っていた記憶があるのですが、ちょっと奮発して買ったように思います。(型番等はすっかり忘れてしまっています)当時は、Macで絵を描いたり画面に表示したものにマークをしたりするなど、結構な頻度で使っていたと思いますが、それが壊れたか何かで使えなくなって、そのうちタッチパネルが当たり前になってきて需要が減ってしまってからは、ペンタブレットを使わない生活が長く続いていました。
そんな中、家族からの問い合わせがあり、ペンタブレットを使いたいとのことだったので、ちょっと探してみることにしました。イマドキは、iPadなどのタブレットPCもあるし、タッチパネル式のモニタもあるので、ペンタブレットの需要が高いとは思えません。Amazonで探してみると、液晶タイプのペンタブレットもあってそこそこのお値段がします。簡単には手が出ないので、今回は純粋にペンタブレットを探すことにしました。そんな中で見つけたペンタブレットがGAOMONの「S620」でした。
大きさは、6.5 inch*4 inchのもので、4つのショートカットキー(スイッチ)が付いています。ドライバーソフトは、公式のダウンロードサイトからダウンロードすることができます。(Windowsだけでなく、MacやLinuxにも対応ということで、メーカーのやる気(?)を感じます)これをダウンロードしてMacBook Proにインストールし、使い勝手を検証していきます。
ダウンロードしたドライバーソフトをインストール(アプリケーションフォルダにコピー)して、「GaomonTablet」アプリをダブルクリックで起動すると、「デバイス(ペンタブレット)が検出されません」と言われます。そこで、ペンタブレットをUSBケーブルでつなぐと、macOS自体がキーボードとして認識しようとして設定を促されます。これをキャンセルして、GaomonTabletアプリがペンタブレットを認識したので設定を進めていきます。私の環境では以下の項目について設定しました。
〈システム設定〉
- 「プライバシーとセキュリティ」→「アクセシビリティ」
- 「プライバシーとセキュリティ」→「画面収録とシステムオーディオ録音」
〈GaomonTabletアプリ〉
- 「ショートカットキー」…パッドの上に並んでいる4つのキー(スイッチ)について、役割等を割り当てることができます。
- 「作業領域」…画面上の作業領域を決めることができます。
一度設定をしてしまえば、GaomonTabletアプリを起動していなくても、設定したとおりにS620をペンタブレットとして使うことができます。絵を描くだけでなく、マウスのように使うことも可能だし、DTMソフトを使った音楽作成にも活用することができますし、動画編集やPd(Pure data)の操作などにも使えそうな気がします。
動作確認のためにGIMPやGarageBandでの操作感を確認してみました。作業したいところにダイレクトに移動可能なところがペンタブレットのよさ(タッチパネルと共通する)だと思います。一方で、モニタ画面全体が、それよりも小さいペンタブレットの作業領域と同等に扱われるため、操作性がよいことばかりではありません。モニタ画面上の位置とペンタブレット上の位置が完全に対応しているので、マウスとの操作感の違いに戸惑うことはあると思います。これについては、GaomonTabletアプリの設定で、「マウスモード」にすればマウスのように使うことができますし、作業領域を設定するとペンタブレットで作業できる範囲を変更することができます。
次に、自作PCで動かしているLinux Mintでも使えるかやってみました。同じくダウンロードサイトからドライバーソフト(debパッケージ)をダウンロードして、ダブルクリックでパッケージインストーラーを起動してインストールします。インストールが終わったら、「Lm」メニューから「GaoMonTablet」を起動します。macOSのときは、はじめから日本語表示になっていましたが、Linux版は英語表示がデフォルトのようで、自分で日本語に設定を変更しました。(「歯車」の設定メニューから変更できます)MacBook Proで設定した内容は、S620本体には記録されていないようで、ショートカットキーの割当などもLinux版のデフォルトになっていました。設定を引き継ぎたい場合は、設定メニュー内の「バックアップ」メニューから「設定エクスポート」で設定を書き出して、「設定インポート」で読み込めば別のPCでも設定が引き継げます。
GIMPとPd(Pure data)で操作感を確認してみましたが、macOSのときと同じように使うことができました。少しだけ違うのは、ドライバーソフトを起動しておかないとペンタブレットが動作しないことです。これは、macOS版のGaomonTabletを初めて起動した際に、ドライバーのようなものが自動的にインストールされるため、GaomonTabletを起動しなくても使えるようになるのだと思います。Linux版のGaoMonTabletの場合は、初回起動時に特に動きがなく、ドライバーソフトを起動しているときだけ使えるようになるというような仕様になっているのではないかと思います。
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