2025年8月12日火曜日

GAOMONのS620(ペンタブレット)を使ってみる

その昔(教員になったばかりの頃)、Wacomのペンタブレットを使っていた記憶があるのですが、ちょっと奮発して買ったように思います。(型番等はすっかり忘れてしまっています)当時は、Macで絵を描いたり画面に表示したものにマークをしたりするなど、結構な頻度で使っていたと思いますが、それが壊れたか何かで使えなくなって、そのうちタッチパネルが当たり前になってきて需要が減ってしまってからは、ペンタブレットを使わない生活が長く続いていました。

そんな中、家族からの問い合わせがあり、ペンタブレットを使いたいとのことだったので、ちょっと探してみることにしました。イマドキは、iPadなどのタブレットPCもあるし、タッチパネル式のモニタもあるので、ペンタブレットの需要が高いとは思えません。Amazonで探してみると、液晶タイプのペンタブレットもあってそこそこのお値段がします。簡単には手が出ないので、今回は純粋にペンタブレットを探すことにしました。そんな中で見つけたペンタブレットがGAOMONの「S620」でした。

大きさは、6.5 inch*4 inchのもので、4つのショートカットキー(スイッチ)が付いています。ドライバーソフトは、公式のダウンロードサイトからダウンロードすることができます。(Windowsだけでなく、MacやLinuxにも対応ということで、メーカーのやる気(?)を感じます)これをダウンロードしてMacBook Proにインストールし、使い勝手を検証していきます。

ダウンロードしたドライバーソフトをインストール(アプリケーションフォルダにコピー)して、「GaomonTablet」アプリをダブルクリックで起動すると、「デバイス(ペンタブレット)が検出されません」と言われます。そこで、ペンタブレットをUSBケーブルでつなぐと、macOS自体がキーボードとして認識しようとして設定を促されます。これをキャンセルして、GaomonTabletアプリがペンタブレットを認識したので設定を進めていきます。私の環境では以下の項目について設定しました。

〈システム設定〉

  • 「プライバシーとセキュリティ」→「アクセシビリティ」
  • 「プライバシーとセキュリティ」→「画面収録とシステムオーディオ録音」

〈GaomonTabletアプリ〉

  • 「ショートカットキー」…パッドの上に並んでいる4つのキー(スイッチ)について、役割等を割り当てることができます。
  • 「作業領域」…画面上の作業領域を決めることができます。

一度設定をしてしまえば、GaomonTabletアプリを起動していなくても、設定したとおりにS620をペンタブレットとして使うことができます。絵を描くだけでなく、マウスのように使うことも可能だし、DTMソフトを使った音楽作成にも活用することができますし、動画編集やPd(Pure data)の操作などにも使えそうな気がします。

動作確認のためにGIMPGarageBandでの操作感を確認してみました。作業したいところにダイレクトに移動可能なところがペンタブレットのよさ(タッチパネルと共通する)だと思います。一方で、モニタ画面全体が、それよりも小さいペンタブレットの作業領域と同等に扱われるため、操作性がよいことばかりではありません。モニタ画面上の位置とペンタブレット上の位置が完全に対応しているので、マウスとの操作感の違いに戸惑うことはあると思います。これについては、GaomonTabletアプリの設定で、「マウスモード」にすればマウスのように使うことができますし、作業領域を設定するとペンタブレットで作業できる範囲を変更することができます。

次に、自作PCで動かしているLinux Mintでも使えるかやってみました。同じくダウンロードサイトからドライバーソフト(debパッケージ)をダウンロードして、ダブルクリックでパッケージインストーラーを起動してインストールします。インストールが終わったら、「Lm」メニューから「GaoMonTablet」を起動します。macOSのときは、はじめから日本語表示になっていましたが、Linux版は英語表示がデフォルトのようで、自分で日本語に設定を変更しました。(「歯車」の設定メニューから変更できます)MacBook Proで設定した内容は、S620本体には記録されていないようで、ショートカットキーの割当などもLinux版のデフォルトになっていました。設定を引き継ぎたい場合は、設定メニュー内の「バックアップ」メニューから「設定エクスポート」で設定を書き出して、「設定インポート」で読み込めば別のPCでも設定が引き継げます。

GIMPとPd(Pure data)で操作感を確認してみましたが、macOSのときと同じように使うことができました。少しだけ違うのは、ドライバーソフトを起動しておかないとペンタブレットが動作しないことです。これは、macOS版のGaomonTabletを初めて起動した際に、ドライバーのようなものが自動的にインストールされるため、GaomonTabletを起動しなくても使えるようになるのだと思います。Linux版のGaoMonTabletの場合は、初回起動時に特に動きがなく、ドライバーソフトを起動しているときだけ使えるようになるというような仕様になっているのではないかと思います。

2025年8月8日金曜日

FAMIC on USBの動作環境を検証する

以前の続きです。「FAMIC on USB」というMML(Music Macro Language)でプログラムできる音楽系ガジェット(小さなマイコンボード)を使ってみています。このFAMIC on USBにはUSB-C端子が載っていて、USBケーブルでPCとつないで使います。USB-Cが使えるUSBケーブルには様々なバリエーションがあって、自宅にも様々なUSBケーブルがあります。ケーブル自体に規格が明記されているものもあれば、何も書かれていないもの(こちらの方が多い)もあって、どんなUSBケーブルなら使えるのか検証をする必要があると感じました。

ということで、USBケーブルの規格を確認するために、「USBコネクタケーブルチェッカー(←Amazonの商品ページ」を使うことにします。このチェッカーは、USBケーブルのコネクタの結線状態を確認するもので、各種USB規格への対応状況を確認することができます。コネクタの形状や色だけでは判断できない場合や挙動がおかしいUSBケーブルがあった場合には、これを使って状態をチェックすることができます。

検証には、MacBook Proを使います。これには、普段から8 in 1のUSB-Cハブを挿して使っています。詳細は不明ではありますが、vigoole(←Amazonのストアサイト)と書かれていて(メーカー名?…ブランド名?…)、型番は「SC202」となっています。これを使ってMacBook ProのUSB-CポートをUSB 3.0ポート*2、USB 2.0ポート*1、4K HDMIポート*1、RJ45 Ethernet LANポート*1、100W PD充電ポート*1、SDカードリーダー/Micro SD/TFカードリーダー*各1に変換しています。今回は、このUSB-Cハブを使って動作するか確認するとともに、MacBook Proに直接つないで動作するかも確認したいと思います。

〈USB-Cハブ使用〉

  • USB-A(3.0)ポートからFAMIC on USB
    • USB-A(3.0)←→USB-Cケーブル…OK(前回の動作実験環境)
    • USB-A(2.0)←→USB-Cケーブル…OK
  • USB-A(2.0)ポートからFAMIC on USB
    • USB-A(3.0)←→USB-Cケーブル…OK
    • USB-A(2.0)←→USB-Cケーブル…OK

※このUSB-CハブのUSB-Cポートは、充電用なのでデータ通信等には使用できません

〈MacBook Pro直挿し〉

  • USB-Cポート
    • 両USB-C(SS USB10…3.1)ケーブル…OK
    • 両USB-C(2.0)ケーブル…OK

検証は、macOS版のGoogle chromeを使用して、「(FAMIC on USB)MML Playground」にアクセスしています。いずれの規格でも、使えることがわかりました。検証する中で、不具合があるUSBケーブルが数本見つかったので、いさぎよく処分しました。ケーブル類をためてしまいがちな生活をしているので、片付けられたのもよかったです。(^^;;;

〈参考〉
新たなるUSBケーブルチェッカーをレビューする

2025年8月1日金曜日

Pd(Pure data)でシンセサイザープログラミング~Linux Mintでも動くのだろうか

以前の続きです。これまでは、主にMacBook Proを使ってPd(Pure data)の動作確認作業をしていましたが、調子に乗ってLinux Mintで動かしている自作PCにもインストールして、音が出るかやってみることにしました。
#拙BlogのPd関連記事

「ソフトウエアマネージャ」からFlatpakパッケージのPd(バージョンは「0.55-2」でした)をインストールしました。動作確認をするために、Pdを起動してMacBook Proのときと同じプログラムを作って実行してみましたが、残念ながら音が出ませんでした。Pdに限らずLinux版の音楽関係アプリでは、インストールされている音楽関係システムやその設定によって音を出すのに手間がかかることが多々あります。今回のようにプログラムの作り方に間違いがなくても、Pdからの「音を出す」という命令を受け取って音を出すシステムとうまくつながっていない(うまく受け取れていない)のではないかと考えられます。ちょっとがっかり…。orz

気を取り直して、ソフトウエアマネージャでFlatpak版を削除してから通常版(バージョンは、ちょっと古い「0.52.1+ds0-1」でした)をインストールしてみました。Linuxあるあるですが、最新版よりもちょっと古いバージョンの方が動作する可能性が高いからです。通常版のPdを開くと、すべて英語表記のPdが起動しました。言語設定のやり方がわからなかった(できない可能性も…)ので、そのまま使ってみました。プログラム自体は、同じようにやってみましたが、残念ながらこれもダメでした。

ダメ元で、ソフトウエアマネージャでPd-extended(バージョンは「0.44.0」でした←サポート終了につき使用は非推奨です)を入れ直して動くかどうかやってみましたが、これもやはり音は出ませんでした。若干絶望的な状況になってきました。

仕方がないので、はじめにインストールしたバージョン「0.55-2」を入れ直して「オーディオオン(DSPオン)」にしてから、「オーディオとMIDIをテストする」の窓を開くと様々なテストをする道具が出てきます。これを使って音が出ないかどうかやってみましたが、ログ窓の方に「オーディオ I/O エラー」と出ては消える状態になってしまいます。

原因は、Pdが求める「音を出すシステム」と自作PCのLinux Mintで設定されている「音を出すシステム」が合っていないということらしいです。これらのON/OFF設定を合わせれば、音が鳴るんじゃないかと思うのですが、これが一筋縄ではいかないのがLinuxというものです。

自作PCのLinux Mintでは「PulseAudio」をメインで使っています。この環境でScratch 1.4LMMSを使うと問題なく音が出ます。(但し、Scratch 1.4は、Windowsで使っているときのように音色の変更はできません)

Pdでは、「ALSA」を使うことが求められているようです。自作PCのLinux MintにもALSAの主要なパッケージはインストール済みです。これを、Pdを起動する際に、明示的にALSAを使うよう設定する必要があるのだろうと思います。以前、どこかで似たような作業をした記憶があるのですが、どうやるんだったか…思い出せるかやってみたいと思います。

ついでに、Raspberry Pi 5Raspberry Pi OSRaspberry Pi Imager)でも確認してみました。「Add / Remove Software」から、「puredata 0.53.1+ds-2+deb12u1」やALSAをインストールして動作確認をしてみましたが、この環境でも音が出ませんでした。

ということで、私が使っているLinux系のOS環境では、Pdを動かすことができませんでした。きっとやり方があって、何かが音を出すことを邪魔しているのだろうと思います。問題は、Pdを使えるようにすることで、別のものが使えなくなるのであれば、使用頻度の高くないPdを使うことを優先するのは得策ではないということです。(実験・検証はしたいけど、普段遣いの環境を壊すのも嫌だし…)

2025年7月25日金曜日

本棚に入るドールハウスを作ってみる〜準備から作り始めた手応え

以前から、「箱庭的な世界観」には強い魅力を感じていて、それこそ「ジオラマ」は大好物な部類に入ります。しかしながら、作ったところで飾るところもないし、大好きな城のプラモデルすら組み立てられずに「大切に保管」されている有り様。作っても邪魔な大きさにならず、それでいて作り上げた満足感と出来上がったあとの実用性を兼ね備えたようなものがあればと思っていたところ、ドンピシャなものを見つけてしまいました。「Book Nook(ブックヌック)」というらしいのですが、「本棚に入るドールハウス」として一部で話題になっていたようで、Amazonで見つけて衝動買いをしてしまいました。
#「Book Nook」が一般名詞なのか商品名なのかはイマイチよくわかっていません。

これを見たとき、直感的に「フィジカル・コンピューティングに使えるのではないか。」と思いました。この本棚ドールハウスにはLEDを仕込むことができて、本棚に入れて暗くなっても中を見ることができます。ということは、Raspberry Pi Pico系のものやArduino系、micro:bitなどのマイコンボードを仕込めばもっといろいろな表現ができるのではないか、音を鳴らしてみたり、中の物を動かしてみたりと、フィジカル・コンピューティングを含む電子工作の素材や改造ベースとして使えるのではないかと思ったのでした。

とは言え、初めてのチャレンジでもあり、写真や文章だけでは情報が足りず、実物で確かめてみようと考えてAmazonでセールをしていたものをいくつか購入してみました。そのうちの1つで一番シンプルそうなもの(「Bakery Shop」風のもの)を選んで作る準備を始めました。今回購入したものは中国製で、中国から日本の代理店のようなところが輸入して販売しているようです。日本語の案内書のようなものは付属していましたが、肝心の説明書は全て中国語表記だったので、写真を見ながら想像力を働かせてどうにか組み立て作業を進めることにしました。

まずは道具の用意から。細かな作業をするためにピンセットやデザインナイフ、スチール定規、ハサミ、工作マット、木工用ボンドなどの道具を用意していきました。

シンプルとは言え、やはり小さなものを組み立てていくので、精度にはそれなりにこだわらないといけないと思います。よく考えたら、自宅にあるハサミは精密な作業に向いているものがなく、紙工作用のハサミを購入するところから始めました。今回購入したのは長谷川刃物RMF-170KDSB-100です。

さて、準備ができたので作業を開始します。説明書に従って、手始めにデクスチャーシートを木製(MDF材を含む)に貼り付けます。セメダイン社の木工用速乾ボンドを使用しました。スポンジ刷毛を使って(少々の水分を含ませて)木材側にボンドを薄く塗ってテクスチャーシートを貼り、おもしを乗せて圧をかけて接着します。テクスチャーシートとのズレは0.2~0.3mm程度でしたが、組み立てる前にハサミで切った方が良さそうでした。

次に、細かな部品の中で、フェルト生地を使って部品を作る作業をやってみました。説明書には、型紙を使ってフェルトを切り取り、別に切り取ったテクスチャーを貼り付けるような手順が書かれていました。そこで、私が考えた手順は以下の通りです。

  1. 型紙に両面テープを貼り付けて、フェルト生地に仮付けする。(「はがせる両面テープ」を使用)
  2. 型紙に沿ってフェルト生地を切り取る。
  3. 型紙をはがしてフェルト生地にテクスチャーをボンドで貼り付ける。(工作マットで上下から挟んでおもしを乗せて圧着する)

はがせる両面テープでも長時間放置するとはがれにくくなるので、切り取った後は、貼り付けた型紙をできるだけ早くはがした方がよいと思います。

実は、はじめからテクスチャーを貼り付けて切る方法でもやってみたのですが、型紙よりもテクスチャーの方が余白が広く、その分フェルト生地を多く消費してしまうという問題がありました。試しに、いくつかの部品を型紙を使わずにやってみました。やってみて思いましたが、テクスチャーの紙は型紙の紙より硬いので、フェルトに貼り付けた状態だと切りにくいという問題があるのかもしれません。

この後も様々な部品を作っていきましたが、説明書のとおりに作っていくだけなので取り立てて難しいことはなく、ひたすら地味な作業をこつこつと行っていく感じです。正直なところ、完成図を見てちょっと変更したいところもあるので、どのあたりから改造を始めるか(一度全て完成させてからとか、飾りつけを省いて大枠を作ってしまってからとか…)考え中です。続きは後日ということにします。

2025年7月18日金曜日

FAMIC on USBという音楽系ガジェット(小さなマイコンボード)を試してみる

電子工作をやっている方にはおなじみかもしれませんが、マルツ(マルツエレック株式会社)のオンラインショップ(←店舗の方にもよく行きました)で、「FAMIC on USB」というMML(Music Macro Language)でプログラムできる音楽系ガジェット(小さなマイコンボード)の取り扱いが始まったとの情報があり、使いそびれていたポイントが少し残っていたのもあって迷わず購入してしまいました。今回購入したのは、FAMIC on USB本体とデータを記録させるためのFAMIC WRITERがセットになっているもので、PRIORISという会社が開発したもののようです。

MMLについては、数年前にも当Blogで紹介したことがありました。IchigoJamを楽器のようにするプログラムを作って、キーボードで演奏したときに使ったのがMMLでした。今回は、FAMIC on USBを動かすための「(FAMIC on USB)MML Playground」を使って、ブラウザー(「Google chrome」を使用)からFAMIC on USBを操作します。MMLがよくわからなくても「MML Command Reference」が使えるので、あてにならない自分の記憶とネットの情報を探しながら使ってみることにしました。そもそも、MMLについては公式な規格が存在しないようで、MMLで動かせることを謳っていても、実装具合が微妙に違うことがあるようです。かっちりした規格があった方が安心してプログラムを作れると思う反面、ゆるさも魅力の一つではある(何なら自分でもいろいろなものに実装可能だということにもなるので)かなとも思います。

さて、本題に戻ります。FAMIC on USBに電池駆動のアンプ付きステレオスピーカー(YAZAWATVR35WH)をつないで音出し実験をしてみたいと思います。chromeブラウザーを動かすのは、愛用のMacBook Proです。公式サイトには、Linuxにも対応しているようなことが書かれていましたので、自作PCLinux Mintからでも制御できると思います。PCなどと接続するためのUSBケーブルは付属していませんでしたが、FAMIC on USB側のUSBコネクタの形状は、USB-Cで接続できる形状になっています。自宅にはUSB-A←→USB-Cケーブルがいくつかありますが、電源供給用のものやUSB2.0までしか対応していないものなどもあって、どのケーブルなら使えるかわかりませんでした。とりあえず、USB3.0対応のUSBケーブルを使うことにして、動作確認をやってみることにしました。

今回は、FAMIC WRITERも同時に購入しているので、こちらも載せて一緒に動作確認していきたいと思います。ガイドとしてオフィシャルWebサイトで紹介されているYouTube動画を参考にしながら作業を進めていきました。プログラムを始める前に、FAMIC on USBにFAMIC WRITERを載せます。ピンを曲げないように気をつけて、しっかりと奥まで挿し込みました。次に、先ほど紹介したアンプ付きスピーカーを接続して電源をONにしておきます。あとはMacBook ProとUSBケーブルで接続すれば聞き覚えのある音(名前から想像して…)が鳴って接続されたことがわかりました。

接続した状態からchromeブラウザーを開いて、「MML Playground」にアクセスします。「Ch. 1」のところに「CDEFGAB>C」と入力して、ウィンドウの下方にある「▷(再生)」ボタンをクリックします。すると、MacBook Proにつないでいるスピーカーから音が出ました。ここで、音声出力の設定を「FAMIC WRITER」に切り替えます。(この後は、MML PlaygroundでプログラムしてFAMIC on USBに書き込んだもの以外の音を出すことはできないので要注意です)ウィンドウの上方にある「FAMIC WRITE」ボタンをクリックすると、この設定がFAMIC on USBに書き込まれて、その後は電源さえあれば設定された通りの曲が流れるようになります。

プログラムした曲を別のファイルで保存しておきたい場合は、「Download」ボタンをクリックするとjsonファイルで保存することができます。これは、「Upload」ボタンをクリックして読み込むことも可能です。また、「Examples」ボタンをクリックすると、いくつかのサンプルプログラムが選べるようになっていて、MMLの書き方を学ぶこともできるようになっています。FAMIC on USBを持っていななくてもMML Playgroundでプログラムすることはできる(その場合は、PCなどのスピーカーからも音が出せる)ので、作り込んで鳴り方を確認することができます。

活用のアイデアとしては、この環境で音楽を作ってFAMIC on USBに流し込んだら、電源とアンプ−スピーカーだけで音が出るので、「呼び込みくん」のようなものをオリジナルで作ることもできます。他のマイコンボードとも組み合わせると、更に活用の幅が広がるのではないかとも思いました。

2025年7月12日土曜日

カブトムシ飼育環境を転用してミニトマトを育ててみる

このBlogで長い間紹介してきたカブトムシ飼育でしたが、最後の報告が約2年ほど前で、去年の秋には最後の1頭が亡くなっておしまいになっていました。残ったのは、クヌギマットと腐葉土。これを何かに使えないかと思ったまま約1年が経とうとしています。そんな中、家庭菜園的なものをやってみてはどうかと思いたち、道具の準備を始めました。

もともと、「野菜のベランダ栽培」もこのBlogで紹介していた通り、職場のベランダで野菜の栽培をしていました。(趣味ではなく、「食農教育」の一環としてですよ。念の為)このときは、土を使って栽培をしていましたが、今手元にあるのはクヌギマットと腐葉土だけ。近所のホームセンターであれこれ考えながら、この環境で育てられそうなものとして選んだのが「ミニトマト」でした。

KAGOMEが製造している、「トマトの土」があって、この主成分が「ヤシガラ」と言われるものだったので、「ヤシガラでできるならクヌギでもできるんじゃない?」と思ったのでした。(深い根拠はありません)とは言え、本当にうまくできるかわからなかったので、(弱気にも)このトマトの土も購入して、一緒に使ってみることにしました。

寄せ植えができるくらいの広めの植木鉢とスタンドを用意して、その中にクヌギマットと腐葉土、そしてトマトの土を混ぜた栽培土を作り、その中にミニトマトの苗を3株植えました。ベランダ栽培の大きな問題は、ベランダ床の熱さです。特に夏場のベランダ床は熱くなりやすく、植物が熱にやられないように工夫する必要があります。そのため、植木鉢をスタンドに載せて、ベランダ床の熱が直接伝わらないようにしました。

植えたあとにしっかり水やりをして(雨も降ったけれど)、1日経ったら結構しっかりと根が張ってきた感じでした。これがうまくいくようなら、このクヌギ&腐葉土をベースにして別の野菜栽培にも挑戦していきたいと思っています。野菜ごとに必要な培養土の条件が微妙に違ったり、同じ土で連作しない方が良かったり、寄せ植えに向いていない組み合わせがあったりして考えなければならないことはたくさんあるのですが、それも含めて楽しみながらやっていきたいと思っています。

2025年7月5日土曜日

Pd(Pure data)でシンセサイザープログラミング~部品について整理してみる

前回の続きです。Pd(Pure data)という音楽に特化したプログラミング環境を使ってシンセサイザーを作っているのですが、なかなかクセの強いソフトなので一度整理しておきたいと思います。Pdでプログラミングをする際に最もよく使われるのが「配置」メニュー内の部品たち。この部品たちの役割がわかってくるとPdのプログラミングがスムーズになっていくと思います。そんな訳で、この部品たちの役割などについて整理していきたいと思います。
#今回は、Pure Data Japanの「オブジェクトの種類」を参考にしてまとめました。

オブジェクト
オブジェクト名()を入力し、様々な機能を実現する部品。
メッセージ
数値データや文字列データなど、出力するものを入れておく部品。
ナンバー
数値データを入れておく部品。実行モードでは、マウス操作で数値を変更できる。
シンボル
文字列データを入れておく部品。
コメント
コメントを入力しておく部品。日本語的には、「メモ」と言った方がわかりやすいかもしれない。
Bang(バン)
クリックでスイッチONのデータを出力する。モーメンタリースイッチのような挙動。
Toggle(トグル)
クリックでスイッチON/OFFのデータを出力する。オルタネートスイッチのような挙動。
ナンバー2
「ナンバー」部品と似ているが、プロパティの設定項目が違うので、扱える数値の幅が広い感じ。
垂直スライダ
スライダスイッチ(垂直方向)。「ナンバー」部品などの数値を操作的に変化させることができる部品。
水平スライダ
スライダスイッチ(水平方向)。挙動は「垂直スライダ」部品と同じ。
垂直ラジオボタン
ラジオボタン(垂直方向)で値を変更するスイッチ。プロパティでボタンの個数や挙動を変更できる。
水平ラジオボタン
ラジオボタン(水平方向)。挙動は「垂直ラジオボタン」部品と同じ。
VUメータ
見た目通りの「VUメータ」部品。
キャンバス
プロパティを見るとグラフ表示ができそうな部品であることがわかる。詳細はわからず…。

_noteで見つけた「puredataのオブジェクト一覧」やこじ研(小嶋研究室)さんの「Pure Data小辞典」には、さらに細かいコマンドなどの情報がありました。モジュラーシンセのように様々なモジュールを作って、それをつないで本格的なシンセサイザーを作ることができたら面白いと思いました。それに、外部からMIDIキーボードなどでコントロールするところまでできたらやってみたいと思います。

「Pd(Pure data)でシンセサイザープログラミング」