2024年6月1日土曜日

格安アンプIC(PAM8610)モジュールとDC-DCコンバータIC(MT3608)モジュールを使うときのノイズ対策

このところ、アンプとスピーカーの実験にハマっているところですが、Amazonで見つけた格安アンプIC(PAM8610)モジュールにDC-DCコンバータIC(MT3608)モジュールを組み合わせてパワーアンプシステムを使ったときに、ノイスがひどくて困ったところから偶然に対策が見つかったので、本当にその対応で良いのかを含めて考えてみたいと思います。
#いつものことながら、間違えている可能性もありますので真似される場合は自己責任で。

アンプとスピーカーの実験の音源として、Linux Mintで動かしている自作PCから、Bluetoothでスピーカーにつないで音を出しているのですが、電波状況によって音が割れたり遅延が発生したりとなかなか手強い状態で、これを何とかできないかといじりだしたのが始まりでした。
#自作PCには、Bluetooth 2.1対応のドングル(PLANEXBT-MicroEDR1X)を挿して、RYECHER K16というオーディオ信号をBluetooth化する機器に接続しています。これまでは、ここにDAISO300円スピーカーを接続して使っていました。

これまで使っていたDAISOスピーカーを外してPAM8610アンプICモジュールとMT3608 DC-DC ICモジュールを組み合わせてパワーアンプシステムを作成し、自作エンクロージャーに収めたスピーカーをつなぎました。MT3608 DC-DC ICモジュールの出力電圧は、12Vに設定しました。(テスターで電圧を測りながら、ポテンショメータを回して調節しました)この状態で電源を入れると、スピーカーから発振しているような音が出ました。過去にアンプとスピーカーをつないで電源を入れたときに出てきた音(ノイズ)とはちょっと違う印象を受けました。以前は、アンプのボリュームを上下させると、ノイズ自体の音量が上がったり下がったりするだけだったのですが、今回は、ボリュームの上下で音程が変化しました。(シンセサイザーみたい←これはこれで研究してみたい気もします)

そこで、発振している可能性があるとするとDC-DC コンバーターかなと当たりをつけて、ポテンショメータを回してノイズの変化をみることにしました。すると、電圧を低くするとノイズは消えていくのですが、完全にノイズが消えたところでスピーカーから何の音も出なくなりました。おそらくアンプ回路を動かすための最低電圧を下回ってしまったものと思います。逆に電圧を高くしていくと、発振の拍の間が長くなっていき発振が収まることがわかりました。このときの電圧がだいたい24Vでした。12Vの2倍ということも、発振が収まった理由なのではないかと直感的に感じました。
#その他の対策として、MT3608 DC-DC ICモジュールの出力側のケーブルにフェライトコアをはさんでみました。「サー」っというホワイトノイズのような音が少し軽減された感じで音量を上げなければ気にならない程度までノイズを減らすことができました。

さて、問題はこの対処方法で良いのかどうかという点です。通電したまま数時間使ってみたところ、MT3608 DC-DC ICモジュールのICやコイル部分などの部品ははほんのり温かくなるものの、異常発熱しているよう箇所は見つけることができず、PAM8610アンプICモジュール側も小さなヒートシンクや電子部品に多少の温かみを感じるものの、こちらも問題を見つけることができませんでした。PAM8610アンプICの動作電圧は、15Vまでのはずなのですが問題なく動いているのはなぜなのか、どこかで電圧降下しているのか、回路を追って確認してみるしかないのかもしれません。(時間と知識が足りていないorz)

これまで、さまざまなアンプ(ICモジュールを含む)の実験で使用していた電源は、YAZAWA(YZW)のACM1000というACアダプタでしたが、今回のような問題は発生したことがありませんでした。K16からのUSB給電 5V(別のUSB電源でも結果は同じ)をMT3608 DC-DC ICモジュールに入れてDC12Vを作り、これをPAM8610アンプICモジュールに入れて使うと発振してしまうということです。USB 5Vの給電が悪いのか、MT3608 DC-DC ICモジュールに発振を防止する回路が足りないのか、MT3608 DC-DC ICモジュールで作った12Vの電気がPAM8610アンプICには合っていないのか、どこかに問題があって発振してしまうのだと思います。(MT3608 DC-DC ICモジュールのスイッチング・レギュレータのPWM制御と関係があるような気がしているのですが、どうだろうか…)これが、24Vだと発振せずにしかも問題なく音が出るということがどういうことなのか、勉強しなければならないことがまだまだたくさんあると思いました。
#その後1ヶ月以上使っていますが、ノイズが発生することはなく異常発熱などの問題も発生していません。スイッチング・レギュレータの発振問題については、そもそも有名な問題らしくAmazonで扱われているMT3608 DC-DC ICモジュールについても、発振してしまうことを問題点として報告しているレビュアーもいました。

〈参考資料〉

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