これまで、Behringerの楽器をいくつか購入して使用してきました。自宅にある、「SWING(32-Key USB MIDI Controller Keyboard with 64-Step Polyphonic Sequencing, Chord and Arpeggiator Modes)」「RD-6-GP(Classic Analog Drum Machine with 8 Drum Sounds, 16-Step Sequencer and Distortion Effect)」「TD-3-SR(Analog Bass Line Synthesizer with VCO, VCF, 16-Step Sequencer, Distortion Effects and 16-Voice Poly Chain)」については、このBlogでも紹介しています。
Behringerは、ドイツ発祥の電子楽器・音響機器のメーカーで、その製品ラインナップには、いわゆるビンテージ・シンセサイザーのクローンがあることでも有名です。その中で、今回は、Amazonのポイントアップで多めにいただいたポイントも使って、「Pro VS MINI」を購入してしまいました。(購入直後に更にディスカウントされてしまって、悶絶しましたが…)このシンセサイザーは、「Prophet VS」の音源を再現したもので、アナログな音を求めて購入しました。デジタルOSC(Oscillator=オシレーター)にアナログVCF(Voltage Controlled Filter)を搭載したハイブリッド・シンセサイザーで、デジタルとアナログの「いいとこ取り」を期待しています。
少しだけ「歴史」を補足しておくと、「Prophet VS」は、もともとSequential Circuits(紆余曲折があって現在はSequentialが引き継いでいる)が製造していたシンセサイザーで、現在のSequentialでは製造・販売されていません。ソフトウエア・シンセサイザーとしては、フランスのArturiaが「Prophet-VS」をリリースしています。Prophet VSの実機は、中古市場でかなりの高値で取引されている感じです。
若かりし頃、自分のものとして初めて購入したシンセサイザーが、Rolandの「JUNO-106」だったのですが、こちらもDCO(Digital Controlled Oscillator)とVCFとの組み合わせだったので、ちょっと懐かしい音作りができるのではないかと期待して購入しました。
#現在は、Rolandから「JU-06A」というJUNO-60/106のモジュール版が出ています。
驚いたのは、筐体の小ささです。先に紹介したRD-6やTD-3と比べると半分程度の大きさしかなく、厚みも半分くらいです。KORGのvolcaシリーズよりも小さくて、正直なところ「おもちゃを買ってしまったか…」と思いましたが、落ち込んでても仕方がないので音を確かめてみることにしました。筐体に付いているタッチスイッチ(センサー)は、感度と演奏性が良くないので、今回もRolandのPC-300(MIDIキーボード)をつないで音を出してみました。volcaシリーズには、簡易ながら本体にアンプとスピーカーが内蔵されていますが、Pro VS MINIにはありません。ヘッドホン出力(ステレオミニTRS)からの信号を「Lepy LP-838」(←過去に説Blogにて紹介した)を通して視聴用の自作スピーカー(サブウーファーも付けて)から音を出しました。
あえてエフェクターをかけずに音を確かめてみましたが、ゲームコントローラーのアナログスティックのようなレバーを使った音作りが特徴的で、どの向きにどのくらい傾けたらどんな音になるんだろうと、しばらくはかなり楽しむことができました。音のデータなどが表示されるLCDパネルに、リアルタイムに波形が表示されるのも音の変化を視認できて面白い工夫だと思います。プリセットの32音色も良い音が揃っているので、自分が作りたい音に近いものを選んでそこからエディットしていくという使い方が良いと思いました。
#音作りをしていく中で、音量が大きくなりすぎることがあって、MIDIキーボードから音量をコントロールできたら良いと思ったのですが、モジュレーションとベンダーは使えるものの、ボリュームのコントロールが全く効きませんでした。(もしかすると設定次第なのかもしれませんが…)