2025年1月19日日曜日

volca modularと戯れる

以前から愛用しているKORGvolcaシリーズですが、中でもvolca modularは、昔からの憧れだったアナログシンセサイザーをコンパクトに再現した入門機だと思っています。これを使いこなせたら楽しいだろうと思って購入しましたが、じっくり腰を据えてvolca modularと戯れて、アナログシンセの面白さを体験してみたいと思いつつ、時間貧乏な生活をしているのでなかなか実現させることができていませんでした。とは言え、いつまで待っても時間は生まれないので、とにかく始めてしまえと見切り発車してみます。
#余談ですが、私がシンセサイザーをいじりはじめた頃は、アナログからデジタルへの移行期で、YAMAHADX7が脚光を浴びている時期でした。
#当時の私の愛機は、RolandJUNO-106(←現在はSoftware Synthesizer)でした。

始める切っ掛けは、YouTubeで見つけたKORG EXPERIENCE LOUNGEの動画(「マシンライブへの脇道 ~君は volca modular と友達になれるか 編~【配信アーカイブ】」と「マシンライブへの脇道 ~君は volca modular と友達になれるか編~ 後編」)を観たことでした。今回はこれを参考にしながら、しばしvolca modularと戯れてみたいと思います。

使用する機材は、BehringerSWINGというCV/Gate&MIDI対応のキーボードを使ってvolca modularをコントロールします。つなぎ方は以前の記事でも紹介しているとおりです。おさらいをしておくと、SWING(キーボード)の「KB CV」出力と「Gate」出力をTRS(ステレオミニプラグ)に変換してvolca modularの「CV-IN」に接続します。ステレオミニプラグ⇔モノラルミニプラグLRケーブルを使って、「KB CV」出力をR(赤)側に、「Gate」出力をL(白)側につないで反対側のステレオミニプラグをvolca modularのCV-INにつなぎました。その信号は、すぐ左側にある2口のピンソケットから出力されて、音程を表す信号のCVは下側から、音のON/OFFを表す信号のGateは上側から出力されます。ここから何もつながないと、いくらキーボードの鍵盤を押しても音は出ません。CVを「SOURCE」の「pitch」につなぎ、Gateを「FUNCTIONS」の「gate」につないでようやくSWINGでvolca modularをコントロールして音が出せる状態になります。

準備作業はまだ続きます。コントロールできるようになったら、キャリブレーションという準備作業をする必要があります。毎度のことではありますが、「volca modular/CV入力のキャリブレーション方法」を参考にして準備作業を行いました。この後の音作りの作業のために、音量(VOLUME)以外のすべてのつまみを0にしておきます。作った音の設定などを保存しておく機能はないので、volca modularの「Supportダウンロード」のページから「ブランク・チャート」をダウンロードして、これに設定などを記録しておきます。昔、JUNO-106で作った音を保存したときも、チャートに書き込んでおくことはありました。それぞれの設定が数値として見えないので、各スイッチの位置で確認しておかないとどの設定をどの様に変更したかがわからなかったためです。
#キャリブレーションが終わった後、キーボードの「PITCH BEND」をいじると音程がずれてしまうことがあるようです。

ここから、しばし音作りに没頭しました。音の信号と制御の信号をどこにどのようにつなげるかを考えながら作業をしましたが、内部の配線とジャンプワイヤーでの配線とが頭の中で混乱してしまうことがあって、何度か「はじめからやり直し」となりました。それも含めて楽しく戯れることができました。完成したと言えるほどではないのですが、シンセブラス(低音)を作ってみたのでチャートにしておきました。

まだまだ使いこなせるようになったとは言えないので、時間を見つけて戯れてみたいと思います。それから、今回使ったキーボード(SWING)は、CV/GateとMIDIを同時に使うことができるので、手元にあるvolca modularとvolca fm2を同時にコントロールして音を出すことができることもわかりました。やってみたいことがどんどん湧いてきますね。(^^;;;

2025年1月11日土曜日

YAMAHA製 YDA138デジタルアンプ自作キットを組み立てる

以前の記事YAMAHAのA100という古のパワーアンプを直した話を書きましたが、そのときに、「YAMAHAのデジタルアンプキットを購入して…」というようなことを書きました。今回は、それを実現するという話です。YAMAHAの「YDA138(←Datasheet)」というデジタルアンプICを載せたキットを組み立てて、これまで使ってきた「XY-C50L(←YouTube動画)」やA100などのアンプたちとの聴き比べを計画しました。

今回購入したのは、ノースフラットジャパン(NFJ)で取り扱われている商品で、YAMAHAのYDA138を載せたデジタルアンプ自作キットです。Amazonで「YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キット リターンズ 2024-2025 Ver.」と「専用アルミケースキット」として販売されていたものを一緒に購入しました。自作キット単体でも使うことはできますが、今後長く使うことを考えると筐体があった方が良いし、他にもいろいろとまとめて購入して送料を節約することもねらってまとめ買いをしました。

購入したキットを開封すると、同梱されていたのは基板や部品一式と部品表くらいなもので、組み立ての説明などは一切ありませんでした。つまり、初心者にはちょっとハードルが高いということで、ネットで情報を探しながら組立作業をすることをおすすめします。私は、部品表と基板のシルク印刷を頼りに部品を取り付けていくことにしましたが、Amazonの販売ページにある制作例写真やYouTubeで見つけたちょっと古い動画も参考にしながら組立作業を行いました。
あいはらの木 ものづくりチャンネルさんの「YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キット リターンズ 2020-2021 Ver.の作り方解説と他アンプと音質の比較をする動画」を参考にしました。

組立手順は、作業効率を重視して、背の低い部品から取り付けるというセオリーに従ってはんだ付けを行いました。また、先に紹介した動画では「2020−2021 Ver.」を使っていましたが、今回購入したものは「2024-2025 Ver.」だったため、微妙に部品が違っていて戸惑うことがありました。ここで備忘を兼ねて注意点をまとめておきます。

  • コイルは、被覆によって巻き方向がわからない(向きがわかりそうな目印もない)ので向きは気にせずに取り付ける
    ※コイルの向きによって音質に変化があるという情報も見つけましたが、見えないものは仕方がありません。
  • CT5とCT6のコンデンサは、無極性のものになっていたので「+」記号は関係なく取り付けられる
    ※念の為に写真を見ながら同じ方向になるようにしておきましたが、逆でも問題ないはずです。
  • 専用アルミケースに入れるので、YDA138 デジタルアンプ自作キットに同梱されていた2Pのターミナルブロックは使わず、専用アルミケースキットに付属しているターミナルブロックを使う
    ※筐体にいれる際に、基板左右の縁にはんだ付けする部品のハンダの盛りが厚いとうまく入らないので、山盛りにならないようにしておく必要があります。

これを、専用アルミケースに入れて完成です。普段MacBook Proにつないで使っているXY-C50L(←Frieve - Audio Reviewさんの記事)と入れ替えて、音楽や動画を再生して聴き比べてみました。普段使いとしては、XY-C50Lで全く問題を感じていなかったのですが、YDA138キットに入れ替えると音の再現性が向上するというか、聴こえる音の種類が増える感じがしました。それでいて、ガチャガチャした感じではなくて、それぞれの音が役割をもって聴こえるので、楽曲のハーモニーを形成する音の要素がより鮮明に見えてくるように感じました。XY-C50Lが半完成品(アクリルの板で挟んでボリュームキャップを付ける)で約1,300円程度、YDA138キットが自分で組み立てて約3,000円程度なので、倍以上の差があります。とは言え、何万もするものではなくこの廉価帯のアンプですからそれほど大きな差が出るとは思えず、YDA138キットのコストパフォーマンスの良さを感じることができました。

さて、ここまでやってきて、このYDA138のパワーアンプの使い道としては、新しい電子楽器たちのモニタスピーカー用のパワーアンプとして使ってはどうかと考えました。つい先日、新しい電子楽器たちのモニタスピーカーとして、XY-C50Lと自作2 Wayスピーカーの組み合わせを採用したばかりでしたが、今回購入したYDA138のキットの音が想像以上だったので、パワーアンプを置き換えてみました。すると、予想通りノイズもほぼなしで音の再現性も高く理想的な環境ができあがりました。

さて、もう一つのA100についてですが、長くなってしまったので次回以降にしたいと思います。

2025年1月1日水曜日

電子楽器用として使っているPC用スピーカーと自作スピーカーを聴き比べてみる

以前紹介した自作2 Wayスピーカーについて、作成したときに試聴したところ素直な音が出ている感じがしたので、最近購入している電子楽器用のモニタスピーカーとして使ってみてはどうかと思っていました。その後、自室の様々な音楽・楽器の環境をいろいろといじっている中で、そろそろこの課題にも取り組んでみようかと、重い腰を上げることにしました。

今回の音源となる電子楽器たちは、ここ数年で少しずつ購入して新しくシステムを作っている電子楽器たちで、KORGVolcaシリーズBehringerRD-6TD-3などです。元々これらの電子楽器たち用のモニタスピーカーとしては、Logicoolのスピーカー(Z150←ロゴなどが違う新モデル=展示品扱いで安売りしていたものだったような…)を使っていました。特に問題を感じるところはないのですが、そもそもこのスピーカーはPC用のもの(電子楽器との相性は悪くないと思いますが)です。これと自作2 Wayスピーカーとを聴き比べてみたらどんな違いがあるのか(それほどでもないのか)試してみたいと思います。

これらの新しく購入した電子楽器たちは、古くから所有している電子楽器たちに比べてかなり安価なものです。(昔欲しかったものと似たようなものが、今は安価に手に入るようになったと喜ぶべきなのか、昔の方が趣味にお金をかけられたのにと嘆くべきなのか…)それに合わせて、今回使う自作2 Wayスピーカーだけでなく、ミキサーやアンプも手頃な価格で購入できるもので揃えていきます。

ミキサーは、AU-401(←公式サイトは見つからず、Google先生に聞くといろいろ出てきます)という、4 in 1 outのステレオミキサーを使うことにします。このミキサーは、3.5mmのTRSソケットを4系統備えていて、それぞれのステレオ入力をMixして1系統にしてステレオ出力するものです。複数のヘッドホン(ステレオ)出力を1つにまとめて、TRSケーブルの差し替えをせずに1つのヘッドホンで聴きたいというようなときに使うためのものだと思います。本体はとても小さく、入力側の音量調節ボリュームはついていますが、出力側にメインOUTのようなボリュームはついておらず、必要最小限の簡素な作りになっています。これはAmazonで約1.9千円で購入しました。

アンプとしては、これまでもに使っていたXINYI Sini Audio(XY-C50LYouTubeの動画)が手頃で使いやすくて音も悪くないことから、もう1台購入して電子楽器用のモニタスピーカーのアンプとして使ってみることにしました。このアンプは、AUX(TRS)入力だけでなく、Bluetooth入力とUSB AUDIOにも対応しているデジタルアンプです。現在でもAmazonで約1.3千円くらいで購入することができます。いろいろなところで取り扱いがあって、中華製品あるあるで謳っている仕様がバラバラなのですが、およその仕様は以下のとおりのようです。

〈XY-C50L(AP3050DアンプIC内蔵)〉

  • 電源:DC 8〜26 V
  • オーディオ入力:Bluetooth+AUX+USBドライブ+USBサウンドカード
  • 音量調節:エンコーダ360度無制限同調(押すことで入力モードを変更できる)
  • オーディオ出力:ターミナルコネクタ(端子台)+3.5 mmTRS
  • 出力:50 W*2
  • インピーダンス:4〜8 Ω

スピーカーの聴き比べをしてみると、自作2 Wayの方が音の響きがよく感じられました。スピーカーユニットやエンクロージャーの大きさも違うし、自作2 Wayの方はツイーターも入っているし当然と言えば当然です。

問題は、高周波のノイズが乗っていて、電子楽器からの音に干渉してさらにノイズが広がることでした。接続を見直したり抜き差ししたりして確かめましたが、ミキサーを介さずに電子楽器単体でアンプに直接つなぐとノイズが発生しないため、安物のミキサー(AU-401)がダメなのかと思いました。

しかし、ミキサーに1つの電子楽器だけを接続するとノイズが消えることと、AC-DC電源アダプタからの給電を1つの電子楽器だけにしてもノイズが消えることから、1つのAC-DC電源アダプタから3つの電子楽器に給電しているDC-HUB(1入力4出力)を使っていることが原因だということがわかってきました。DC-HUBと電子楽器とミキサーの間で、いわゆるグランドループが発生していて、発振してしまっているということです。

そこで、最近購入して試用だけしていた「グランドループアイソレーター」を電子楽器とミキサーの間に入れてつないでみたところ、発振がなくなって問題なく音が出るようになりました。どこでループが発生しているかを特定して、その中にアイソレーターをいれることで劇的に変化するということを知りました。複数のループが発生している場合は特定が難しいかもしれませんが、考え方が理解できてよい勉強になりました。

2024年12月21日土曜日

骨董品のようなYAMAHAのアンプ(A100)の修理を試みる

以前に紹介して、使用中に音が出にくくなったので、「古いものだから処分しようか…」とか「修理を試みてみようか…」とかと逡巡しながら、結局放置してしまっていたYAMAHAのA100(←資料なし)というパワーアンプについて、隙間な時間を使って少しずつ修理を試みたという話です。とは言え、古い音響機器をどれだけいじれるかはわからないので、できるだけ簡単な作業で直ってくれたらありがたいと思いながら、少しずつやってきたことをまとめておきたいと思います。

まずは筐体の上面カバーを取り外して中の状況を眺めてみました。基板上にはホコリがそれなりに付着しているものの、箱に入れていた期間が長かったためかそこまでひどく汚れているとは感じませんでした。次に、電解コンデンサが膨らんでいないかとか、液漏れしていないかとかということを確認してみました。こちらも特に問題は感じられないくらいにはきれいな状態で、なぜ不具合が生じたのかがわからないくらいでした。ここで一瞬「基板を外して全バラしなければダメかな…」とも思ったのですが、ダメ元で「洗浄」を試みることにしました。

実は、YouTubeなどでPCのマザーボードなどを修理する際に、「水洗い」してよく乾燥させると復活することがあるという話を聞いていました。今回は、これをやってみようと思ったのです。ただ、電気を流すものに水をかけること自体が精神的に抵抗を感じます。そこで、高圧洗浄機ほど強くはないけれどジョーロほど弱くない程度の強さのシャワーで洗って、ある程度水を切ったところで呉工業(KURE)のエレクトロニッククリーナーで洗浄することにしました。さらに、乾燥させると同時に2-26で残った水分を飛ばしながら接点復活を図りました。見た目はかなりきれいになりましたし、分解せずにできることはこの程度かなと。あとはしっかり乾かす作業です。(時の流れに身を任せるだけです)

さて、この機会にA100の中身を確認してみます。見える範囲で使われているICなどを確認してみました。型番などがわかった部品は以下のとおりです。

  • IC1…BA4558Rohm デュアルオペアンプ)
  • IC2…(μP)C1237HANEC ステレオパワーアンプ用プロテクタIC)
  • Q101とQ201…(2S)C3421TOSHIBA NPNエピタキシャルトランジスタ=バイポーラトランジスタ)
  • Q102とQ202…(2S)C4386サンケン電気(SK) NPNトリプル拡散プレーナートランジスタ)
  • Q103とQ203…(2S)A1671(サンケン電気(SK) PNP パワートランジスタ)
  • 電源トランス…TKK SP-66988-P OKM(←詳細不明)

いろいろなメーカーから部品を調達していたことがわかって、当時の設計意図を知りたくなりました。今は、1チップのデジタルパワーアンプICがあるので、そのうちYAMAHAのデジタルアンプICを載せたパワーアンプキットを購入して、聴き比べをしてみたいと思いました。

ということで、洗浄を終えて筐体の上面カバーを戻して、緊張の動作確認をしてみます。一度思い切り水を浴びせていますので、ショートしてスパークしても対応できるように(!)、屋外で作業をしました。(真似する場合は、自己責任&よく調べてからやるようにしてください)結果としては、問題なく音が出るようになりました。
#動作確認中に音の出方が不安定になることがあったのですが、使ったケーブルが悪かったようで、TRSジャック部分を切断して新しいものにつけ直しをしたら問題はなくなりました。

それよりも、実験をしている狭い自室では、A100の出力インジケーターの針がほとんど動かない程度にしか音量を上げられず、完全にオーバースペックなのが辛いところです。楽器用のパワーアンプなので音の再現性も高く、買ったときから気に入っていたことを思い出しました。せっかくなら、大きな音で立派なスピーカーで鳴らしてやりたいとは思うのですが…。
#今回使ったスピーカーは、以前紹介した実験用の2 Wayスピーカーです。

ということで、修理と言えるほどのことはしていませんが、何とか使える状態にまでは戻すことができました。このA100は、小さなライブハウスで演奏するくらいの使い方であればまだまだ現役で使えるのではないかと思います。(演る予定は全くありません。キリッ)

2024年12月14日土曜日

7.1 ch出力対応を謳ったICUSBAUDIO7D(USB-DAC)でスピーカーシステムを組んでみる

これまで、2.1 chアンプ(ZK-MT21YouTube動画)を使って左右スピーカーとサブウーファーの構成でいろいろな実験的なことをしてきましたが、自作スピーカーの数も多くなってきたのでもっと多くのスピーカーを同時に鳴らすシステムを組めないものかと思い始めました。そんなことを考えながらいつものようにAmazonを徘徊していると、StarTech.comというメーカー(「Made in Malaysia」と書いてありました)が販売している「ICUSBAUDIO7D」という7.1 ch出力対応のUSB-DACを見つけました。価格も安くて試してみたいと思ったのですが、対応OSはWindowsだけとのことで、しばらく悩んだ末に結局買ってみることにしました。
#自室で使っているPCは、MacとLinuxしかありません。このUSB-DACが動けばお買い得ですが、動かなければ…。これを「人柱精神」と呼んでいただければ幸に存じます。

届いた製品には英語のマニュアルが同梱されていました。使い方はそこまで難しくなさそうですが、7.1 chに挑戦すること自体が初めてなので念の為にネットで情報を探していると、StarTech.comのサポートサイトに日本語のマニュアル(←PDF)があったのでこれをダウンロードして使い方を確認しました。

購入前にわかっていたことですが、ICUSBAUDIO7Dにはパワーアンプが内蔵されていません。各出力にパワーアンプを接続するか、多チャンネル対応のパワーアンプを購入するかして、USB-DAC→パワーアンプ→スピーカーの順につなげる必要があります。別の方法としては、パワーアンプ内臓のスピーカーを複数台用意すれば使えることになりますが、私が作っている自作スピーカーは、パワーアンプを別に用意しているので、すでに複数台のパワーアンプがあります。問題は、電源や信号線などの配線が、どうしても複雑になってしまうことでした。

いろいろと問題を感じつつ届いたICUSBAUDIO7Dを試してみます。はじめにやったことは、MacBook Proとの接続です。付属のUSBケーブルで接続するとそのままUSB-DACとして認識されて、サウンドの出力デバイスとしては「USB Sound Device」として認識されました。この状態でICUSBAUDIO7Dのヘッドホンジャックにヘッドホンを挿して音楽を流してみましたが、まったく音が出ませんでした。

ならばと思い「FRONT」と書かれた出力ジャックにパワーアンプ+スピーカーをつなぐと、音声信号が出ていてスピーカーから音が聴こえました。これで、普通のUSB-DACとしては使えることがわかりました。続いて、他の出力ジャックを試してみましたが、全く何の反応もなく音声信号が出力されていないようでした。「サウンド設定」を開いても、ICUSBAUDIO7Dからの出力について特に設定できる項目が増えることもなく、入力デバイスにLine入力やMic入力、デジタル入力などの項目が増えているものの、出力側は「USB Sound Device」1つだけでそれ以外の設定変更はできないようでした。macOSでは、ICUSBAUDIO7Dは7.1 chで動作しないことがわかりました。

ならばLinux Mintで動かしている自作PCにつないだらどうだろうかと思ってつないでみたところ、「サウンドの設定」の中にデバイスとして認識されて、USB-DACとして使えるようになりました。ここまでは、MacBook Proと同じです。さらに「サウンドの設定」を詳しくみていくと、デジタルとアナログの出力(「CM106 Like Sound Device」となっている)の設定ができるようになって、「アナログステレオ出力 ▼」から5.1 chや7.1 chが選べるようになりました。全く期待をしていなかったので、興奮しながらいろいろと試してみました。結果として、5.1 chを選ぶとICUSBAUDIO7Dの「SURROUND」や「CENTER/BASS」からも音声信号が出力されて、7.1 chを選ぶと、さらに「BACK」からも音声信号が出力されるようになりました。(ただでさえ狭い部屋の中がすごいことになってしまったので、写真は残していません)
#すごいな!Linux Mint!感動した!

「サウンドの設定」の画面をスクショしたので貼っておきます。

この自作PCでDVDやBlu-rayを再生して、映画を観たり音楽を聴いたりすることがあるのですが、ICUSBAUDIO7Dを使うと7.1 chスピーカーシステムで映画を鑑賞することができるということになります。(部屋が狭いから現実的ではありませんが…)さらには、自作HTPCのようなコンパクトなPCを作って、リビングの大きなテレビ画面+7.1 chサウンドで映画を鑑賞することも可能ということになると思います。(夢のようだ!)\(^^)/

2024年12月7日土曜日

「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜筐体に収めて完成させる

前回の続きです。Rolandの電子楽器用モニタスピーカー(MA-4)のスピーカーユニットを再生する計画で、PAM8403(←Datasheet)アンプICを載せたパワーアンプ(GF1002←メインアンプ)モジュールと、NE5532アンプICを載せたプリアンプ(XH-A901というものらしい←YouTubeで接続方法の解説がありました)モジュールを組み合わせて、プリメインアンプを作るところからです。

これらのアンプモジュールを動かすために、以前にも使ったことがあるMT3608(←Datasheet)というDC-DCコンバータICを載せた電源モジュールを使います。USB給電で5Vを印加して、テスターで測定しながら12V程度に昇圧してNE5532のプリアンプモジュールへ印加します。同時にUSB給電の5Vが「VIN+」と「VIN-」にもそのまま出ていたので、これをPAM8403のパワーアンプモジュールにつないで印加します。これで、電源モジュール一つで2つのアンプモジュールを動かすことができるはずです。
#この使い方が正しいかどうかは無保証なので真似をされる場合は自己責任でお願いします。

ここまでで、スピーカーから音が出るか確認をしてみました。すると、聞き覚えのある高音のノイズが聞こえました。以前と同様に、またMT3608のDC-DCコンバータICモジュールからの発振だろうと思ったので、ポテンショメータを回して電圧の調節をすることにしました。今回は、電圧を上げていくと発振ノイズがどんどん低音になっていって、スピーカーから唸るような音が出るようになってしまいました。

そこで、電圧を下げていって発振ノイズをどんどん高音にしていきました。テスターで測定しながら、だいたい8V辺りで発振ノイズが聞こえなくなりました。(もしかするとモスキート音がしているのかもしれませんが…)今回使っているプリアンプモジュールは、本来12〜24Vの範囲で動作することになっているのですが、8Vでも音が出ているのでとりあえずよしとすることにします。
#念のために、DC-DCコンバータICモジュールとプリアンプモジュールをつないでいる導線にフェライトコアを取り付けておきました。

これでプリメインアンプは完成ということにして、DAISOで購入しておいた枡形の適当な箱に詰めてみました。

最後に、MA-4のスピーカーユニットを入れる筐体をどうするか考えます。筐体(エンクロージャー)として、MA-4のものをそのまま使ってみることも考えたのですが、試行錯誤の末断念。そこで、仕事帰りにたまたま立ち寄ったいつものHARD OFFでメーカーのよくわからないスピーカー(ジャンク扱いの左右セットで550円)を見つけたので、これに入れることにしました。
#このジャンクスピーカーの中に入っていた12cmくらいの4Ωのスピーカーユニットは、磁石周りの金属の錆が酷かったため、使い回すのを諦めました。

このジャンクスピーカーは、スピーカーユニットがサランネットに直接ビス止めされていて、バッフル板がありませんでした。サランネットからスピーカーユニットを外して箱だけを使うことにして、在庫していた木板でバッフル板を作ってMA-4のスピーカーユニットを固定しました。これを、ジャンクスピーカー筐体に固定し、合わせて筐体の背面にスピーカーターミナルを取り付けて、スピーカーユニットと内部配線しました。

ということで、MA-4改が出来上がりました。(オリジナルの部品は、スピーカーユニットだけですけどね)もともとフルレンジのスピーカーユニットにバスレフポートが付いただけのモニタスピーカーだったので、ジャンクスピーカーの筐体に付いていたバスレフポートをそのまま使いました。
#元のMA-4のバスレフポートは前面にありましたが、今回のものは背面にあります。

プリアンプを入れているためか、調節によってはフルレンジ1つで鳴らしているとは思えないくらい低音から高音までしっかり鳴ってくれている印象です。数時間鳴らしてみて(エイジングと接続に問題がないか確認しました)特に問題はなさそうなので、古い電子楽器たちのモニタスピーカーとして活躍してもらう予定です。
#もともとジャンクスピーカーに付いていたサランネットは、きれいに洗浄したものの、このスピーカーにつけると見栄えが悪い感じがしたので外したままで使うことにしました。

【過去記事】「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜まずは下準

2024年11月25日月曜日

「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜まずは下準

今までもときどきこのBlogで登場している古い電子楽器たち(例えばこんな過去記事で紹介しました)ですが、これらの楽器たち用のモニタスピーカーとして、RolandのMA-4(公式より使用中止のお願いが出ていました)を使っていました。
#構成としては、Soundtracs(←公式Webサイトが見つからず…)のTopaz Macro 14ch Mixer(←Sound On Soundの記事)に各電子楽器からの信号を入れてモニタスピーカーに出力しています。

公式Webサイトで「使用中止」と言われてしまうと、使い続けるのが怖くなってきて、ちょっと中身を確認してみることにしました。

このモニタスピーカーは、右側のスピーカーにアンプが内蔵されていて、そこから左側のスピーカーにケーブルをつないでステレオで鳴らすことができるというものです。構造的には、あまり複雑でもなく高級感のあるものでもないので、左右それぞれ数本のネジを外してしまえば中身にアクセスすることができます。

アンプ基板の入っている右側のスピーカーには大きなトランスが入っていて、これが重量の大部分をしめている感じでした。「使用中止」を言われる理由が「電解コンデンサの問題ではないか」と思って開けてみたのですが、基板上の電解コンデンサの頭は膨れておらず、大きな問題は感じませんでした。しかしよく見てみると、1つだけ電解コンデンサの側面に白い粉のようなものが付着しているものがありました。粉を拭き取ってみると、側面に小さなひび割れがあるように見えました。やはり使わない方が良いと判断し、使えそうなスピーカーユニットだけを取り出すことにしました。

スピーカーユニットには、「P3DUC-12(4Ω5W)」と書かれていました。Google先生に聞いても情報が見つからなかったので詳しいことはわかりませんが、大きなマグネット(内磁型磁気回路なのでマグネット自体は外からは見えない)で見た目は良い感じ。古いので減磁していなければよいのですが、以前に自作したPAM8610デジタルアンプICモジュールとMT3608 DC-DCコンバータICモジュールなどを組み合わせたパワーアンプにつないで音が出るか試してみました。すると、モニタ用のスピーカに使われていただけあって素直な感じの音が出たので、これなら使えると思いました。

MA-4に内蔵されていたトランスには、「HKSP-96877」との刻印がありましたが、これも情報が見つかりませんでした。(MA-4に使われていたトランスであることだけは情報として見つけましたが、「知っとるがな」ということで)INPUT AC 100V(50/60Hz)でOUTPUT AC 11V/1.5Aと刻印されているので、このトランスでAC100VをAC11Vまで落として、基板側で電子部品(ダイオードや抵抗、コンデンサなど)で直流にしているのだと思います。
#トランスからの電気(AC11V)を、4つのダイオードに通すような設計になっていました。三端子レギュレータのようなものは見当たりませんでした。

MA-4の基板に載っていたアンプICはJRC(日本無線)の4558DD(←Datasheet)というデュアルオペアンプICとSANYOLA4597(←Datasheet)という2chパワーアンプICが使われていました。Roland独自のものではなく汎用的なIC部品を使っているので、これらのICは何かに使えるかもしれないと思って基板から外して部品としてストックしておくことにしました。

さて、本格的にMA-4の再生?を目指してスピーカーユニットを使えるようにするとなると、別のアンプを用意しなければなりません。

これまでも紹介してきた「PAM8403(←Datasheet)」というデジタルアンプICを載せたモジュール(GF1002)を使えば一応音の確認くらいはできそうですが、低音・高音のバランス調節もすることができたMA-4より単純なものになってしまいます。そこで、NE5532Texas Instruments)を載せたプリアンプモジュールを購入して、PAM8403と組み合わせて使ってみたらどうなるか、実験をしながらプリメインアンプを作ってみることにしました。

ここまで準備したところで、長くなってしまったので続きは次回にします。

【次回記事】「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜筐体に収めて完成させる