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2026年7月9日木曜日

音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる〜自作シールドを本家版のArduino UNOで使ってみる

以前の続きです。これまで、株式会社アクエストが開発している「音声合成LSI(「ATP3011(←データシートPDF)」を使って音声を出すために、Arduino用自作シールドを作成してみたのですが、Arduino UNO R3(互換機)との通信には成功している感じはするのですが、音声が出せずにつまずいている状態です。Arduino互換機の「Seeeduino XIAOSeeed Studio)を使ってATP3011で音声を出して、一つの基板にSeeeduino XIAOとATP3011を載せた音声ボードを作るところまではできているので、このやり方や考え方が通用しないということに苦しめられています。
#この音声合成LSIの詳細は、公式Webサイトの「音声合成LSI「AquesTalk pico LSI」」をご覧ください。

今回の実験用に本家版のArduino UNO R3とArduino UNO R4 minima、その互換機のControl Board V5Freenove)を使うことにします。Arduinoの互換機については、これまでにも様々なものを購入して使ってきました。多くの場合、本家のものと比べても遜色なく使えたので、あまり意識して使い分けていませんでした。本家版のArduino UNOでやってみて、結果が大きく変わるほどの違いがあるのかやってみないとわかりませんが、動かない原因を究明するためにやってみます。

自作シールドで使っているArduino用ユニバーサルシールド基板は、サンハヤトの「UB-ARD03」です。VccとGNDは、ユニバーサルシールド基板の左(GND)と右(Vcc)の各1列に接続されているので、電源の取り回しが楽にできるような設計になっています。また、misawa @ELIXIRさんの「1000円で作る日本語音声合成装置」を参考にして、回路を組んでArduino IDEのプログラムを作りました。もう一つ、小さなブレッドボードを載せた自作シールドも使ってみます。

音声出力は、YAZAWATVR35WH(アンプ内蔵スピーカー)と普段使いのXINYI Sini Audio(XY-C50LYouTubeの動画)にDAISOの300円スピーカーを改造したスピーカーをつないだ環境でも確認しています。Arduino IDEは、macOS版v2.3.10を古いiMacで動かしてコンパイルと書き込み作業を行いました。動作確認の結果は以下のとおりです。

〈Arduino UNO R3〉

自作シールドでは、互換機でやったときの状況と同様に、数値を読み上げているはずのタイミングで定期的にノイズが発生している(通信はできている)のですが、肝心な「音声」としての出力ができませんでした。ブレッドボードシールドでも同じような結果になったので、公式のデータシートで示されている「基本回路」を参考にして回路を組み直してもやってみましたが、アンプ手前で音量が落ちますが、結果は全く同じでした。

〈Arduino UNO R4 minima〉

自作シールドでは、R3のときと同様に、数値を読み上げているはずのタイミングで定期的にノイズが発生している(通信はできている)のですが、肝心な「音声」としての出力ができませんでした。ブレッドボードシールドでもUNO R3のときと全く同じで、回路を組み直しても定期的なノイズしか聴こえませんでした。

〈Freenove control board V5 (Rev4) MINI〉

自作シールドでは、残念ながらこれまでの2つと同様に、数値を読み上げているはずのタイミングで定期的にノイズが発生している(通信はできている)のですが、肝心な「音声」としての出力ができませんでした。ブレッドボードシールドでもやってみましたが、やはりこれまでの2つと同じで、定期的なノイズしか聴こえませんでした。

困ったもので、お手上げ状態でした。ここまで来ると、もう一度基本に立ち戻って、1からやり直してみるのが良さそうな気がします。サンハヤトのユニバーサルシールド基板に原因があるのかもしれませんし、ブレッドボードでやってもうまくいかないのならもっと根本的な原因があるのかもしれません。状況を整理してから、再チャレンジしてみたいと思います。

※過去記事は、「音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる」(←リンク)からご覧ください。

2026年6月1日月曜日

音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる〜Seeeduino XIAO(Arduino互換機)でコントロールしてみる

以前の続きです。株式会社アクエストが開発している「音声合成LSI(「ATP3011(←データシートPDF)」と「ATP3012」(←データシートPDF)」)」を試用しているのですが、ATP3011からは音声を出すことができていませんでした。今回は、「ATP3011を使って音声を出す」ことを目標にして、動作実験を進めていきたいと思います。
#この音声合成LSIの詳細は、公式Webサイトの「音声合成LSI「AquesTalk pico LSI」」をご覧ください。

これまでは、Arduino IDEなどを使ったシリアル通信で音声を出す方法で動作実験をしてきましたが、Arduinoの互換機や自作互換マイコンボードなどにATP3011やATP3012を載せ替えて動作実験をすると、ATP3012系のLSIでは音声が出せるものの、ATP3011系のLSIでは音声が出せていませんでした。別の方法として、Arduino(互換機含む)にプログラムして、これらの音声合成LSIをつないでコントロールする方法があるので、今回はそちらで試してみることにします。
#Arduinoのプログラム方法は、misawa @ELIXIRさんの「1000円で作る日本語音声合成装置」を参考にしました。

今回選んだArudino互換機は、Seeed Studioの「Seeeduino XIAO」です。自宅に在庫があったのと、小さいので回路設計が簡単にできて動作実験環境が楽に構築できると思ったからでした。Seeeduino XIAOの設定等については、公式サイトにガイドがありましたので参考にしてください。

Arduino IDE(2.3.8)を起動して、「ファイル」メニューから「基本設定…」をクリックします。すると、基本設定の窓が開くので、「設定」タグの「追加のボードマネージャのURL:」以下に、

https://files.seeedstudio.com/arduino/package_seeeduino_boards_index.json

と入力します。既に入力されているURLがある場合には、URLを入力するテキストフィールドの右にあるボタン(複数のURLを入力する窓を開くためのボタン)をクリックすると、2つ以上のURL(1行に1つ)を入力することができるようになります。入力が終わって「OK」ボタンをクリックすると、ボードマネージャで「Seeed SAMD Boards」を検索してインストールすることができました。(作業時のバージョンは、1.8.5でした)インストールが終わったら、「ツール」メニューから「ボード:」→「Seeeduino SAMD Board」→「Seeeduino XIAO」を選択します。
#Arduino IDEの動作環境は、いつものMacBook Proを使用しています。

ここでSeeeduino XIAOをUSB-CケーブルでMacBook Proにつなぎます。すると、「ツール」メニューの「ポート:」から、「/dev.cu.usbmodem******(Seeeduino XIAO)」を選ぶことができるようになるので、これを選んで準備完了です。動作確認のため、「ファイル」メニューから「スケッチ例」→「01.Basics」→「Blink」を開いて「→(コンパイル&書き込み)」ボタンをクリックすると、問題なくコンパイルと書き込みが完了してLチカ動作確認ができました。

次に、先程紹介した、「1000円で…」のWebページで紹介されていたサンプルスケッチを参考にして、Arduino IDEでプログラムをしていきます。変更したところは、RXとTXのピンを「2」と「3」に設定しました。そもそもSeeeduino XIAOのRX/TXの入出力ピンは、「6」と「7」に割り振られています。Arduino UNOの場合は、「0」と「1」に割り振られていて、サンプルスケッチでは、「12」と「13」にRXとTXを設定していました。サンプルスケッチでRX/TXの入出力ピンを避けていることを考慮して、Seeeduino XIAOで他の役割をあまり与えられていない「2」と「3」に設定しました。(「6」と「7」に設定しても、問題はありませんでした)プログラムを書き終えたら「→(コンパイル&書き込み)」ボタンをクリックしてプログラムを書き込むと、アンプ内蔵スピーカーから音声が出ました。

今回は、一連の動作実験をブレッドボード上で行っていましたが、この環境を残しておきたいと考えて、ユニバーサル基板とピンソケット、ゼロプレッシャーICソケットなどを使って、仮称「ATP301x音声ボード」を作ってみました。

切り替えスイッチを付けてATP3011とATP3012の両方に対応できるようにしようと思いましたが、今度はATP3012の方が動いてくれませんでした。orz(しばらくは、試行錯誤が続くかも…)今回作った自作ボードは、スピーカーの中に組み込んでも使える大きさだし、教材としても使えてしまうのではないかと妄想がふくらみます。(PCB設計にも興味が向いてしまうところですが…)

「音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる」

2026年3月23日月曜日

NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる〜真空管ハイブリッドプリメインアンプで聴き比べる

前回の続きです。North Flat Japan(NFJ)製のスピーカーエンクロージャーキット「MODEL-PLS(←Amazonの販売ページ=以下「PLS」)と「MODEL-CUBE(←Amazonの販売ページ=以下「CUBE」)の2種類を購入して、スピーカーとして完成させるところまでの話を書きました。今回は、同じくNFJの真空管ハイブリッドプリメインアンプ「FX-AUDIO TUBE-04J」を使って2つのスピーカーを聴き比べてみたいと思います。

今回の聴き比べに選んだ「FX-AUDIO TUBE-04J」は、真空管とデジタルのハイブリッドプリメインアンプで、デジタルパワーアンプ部には、YAMAHAの「YDA138(←Datasheet)」というデジタルアンプICが使われています。同じYDA138を載せたデジタルパワーアンプは、以前にもこのBlogで紹介した、デジタルアンプ自作キットを組み立てたものがあります。プリアンプだけの真空管アンプも販売されているので、真空管プリ/ラインアンプを追加で購入して組み合わせて使うという方法も考えられます。自作したデジタルパワーアンプの方は、電子楽器たちのモニタアンプとして使っているので、こうした動作確認をするたびに付け外しを繰り返したくなかった(「ものぐさ」とも言う)のでデジタルパワーアンプ内蔵のものを買いました。

もともと真空管アンプには、漠然としたあこがれがありました。FX-AUDIOのTUBEシリーズには、もう少し高価なものもありますが比較的安価で入手しやすいラインナップになっていて、「真空管アンプ=高価」というイメージから考えると、「こんな値段で大丈夫なの?」と思えるくらいの値段で入手することができます。FX-AUDIO TUBE-04Jは、TUBEシリーズの中でもコンパクトでありながらパワーアンプが組み込まれている真空管アンプです。YDA138を内蔵していること以外の仕様は以下のとおりです。

  • 対応真空管:6K4/6J1(6K4真空管2本付属)
    (別途6J1は購入済み)
  • ゲイン設定:18/24/30/36dB(底面DIPスイッチ)
  • 最大出力:12W+12W
  • 対応スピーカー:4Ω〜16Ω
  • 入力端子:ステレオRCA端子
  • 電源:定格電圧DC12V(電源容量2A以上推奨)
    (ACアダプター別売)

「PLS」で作った方は、音の輪郭ははっきりしている感じですが、音の数が多くない感じに聴こえるので、以前にも書いた通り、ラジオや有線を流すような放送用のスピーカーのように感じました。とは言え、バスレフポートからもしっかり低音が出てくれているので、チープな感じには聴こえませんでした。店舗や工場、オフィスなどでBGMを流しつつ連絡などを放送するような用途に向いていると思います。(となると、自宅での出番はあまりなさそうですが…リビングで喫茶店ごっこでもやりますか(^^;;;)

「CUBE」で作った方は、2 Wayにしたこともあって、音の表現が豊かになった感じがしました。音の再現性ということで言うと、以前に自作した2 Wayスピーカーと似ていると感じました。(クロスオーバーフィルターも同じですので)その意味では、良いスピーカーを作れたと思いましたが、欲を言えば低音がもう少しあった方がよいように感じました。サブウーファーを入れてスピーカーをシステムを組んだらもっと良くなる気がしました。

「NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる」

2026年3月16日月曜日

NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる〜「MODEL-CUBE」の完成まで

前回の続きです。North Flat Japan(NFJ)製のスピーカーエンクロージャーキット「MODEL-PLS(←Amazonの販売ページ=以下「PLS」)と「MODEL-CUBE(←Amazonの販売ページ=以下「CUBE」)の2種類を購入して、スピーカーを作ろうという話です。前回は、「PLS」を使ってスピーカーを完成させたところまで書きましたが、今回は、「CUBE」を完成させるところまでやってみたいと思います。

「CUBE」の方は、2 Wayスピーカーにする計画なので、ツイーターにはACROPIXで取り扱われている(らしい)車載用と謳われた高周波ツイータースピーカーユニット(型番等詳細不明←Amazonで購入)を使うことにして、中低音域を、「JZ4-725-1H(100mm 8Ω 10W)」というNFJ製のファイバーコーン&ウレタンエッジのフルレンジスピーカーユニットを使うことにしました。クロスオーバーフィルターは、以前にも使ったことがある「WEAH D224」(詳細不明←これもAmazonで購入)というクロスオーバーフィルタ基板を使用することにします。

「PLS」に比べて「CUBE」は容積が大きいので、作業そのものはスムーズに進めることができました。エンクロージャーづくりの手順は、「PLS」のときとほとんど同じです。大きな違いは、「WEAH D224」をどこに固定して、配線をどのように取り回すかということを考えて組み立てなければならないことです。今回は、背面に取り付けたプッシュ式のスピーカーターミナルの近くに「WEAH D224」を固定することにしました。背面板には、吸音材を貼ることにしたので、背面板←吸音材←クロスオーバーフィルター基板の順になるように取り付けていきます。この基板の固定には、スペーサーを挟んで少し隙間を作って固定することにしました。クロスオーバーフィルター基板は、表面に並んだ電子部品などが裏面ではんだ付けされているので、裏面側が凸凹になっています。平面の基板に固定することが難しいため、スペーサーで高さをそろえて固定しました。

2 Wayにするためには、エンクロージャーキットに付属していたケーブルだけでは足りないので、在庫していたケーブルなども使って配線用のケーブルを用意して、平型端子を付けたりはんだ付けをしたりして、組み立てやすく作業効率をよくすることを考えて回路を組んでいきました。

あとはスピーカーとして組み立てていきます。あらかじめ組み立てて接着しておいた筐体(両側面と天面・底面)部分に、背面とバッフル面の板を取り付けていきます。背面には、バスレフポートとブッシュ式のスピーカーターミナルも付けてあります。筐体の背面板を接着するところに木工用ボンドを塗ってから、位置合わせをしながら背面板を接着します。マスキングテープで仮止めしてから、バッフル面の板を同じ手順で接着します。今回は、エンクロージャーが完成したあとにスピーカーユニットの配線ができるように、接続は平型端子でできるようにケーブルを加工しておきました。
#一部配線を間違えて、一度最後まで組み上げたものを途中まで分解して、配線をやり直すという無駄な作業をしました。あまりの凡ミスに、頭が真っ白になりましたが…。orz

今回使用したスピーカーユニットは、ツイーターもフルレンジもビス止めをするところがないものだったので、屋外でも使える細くて強力な両面テープを使って固定しています。テープが定着するのに少し時間が必要だろうと考えて、配線に問題がないことを確認してから、1日程度放置しました。しっかりと固定されたところで、アンプにつないでエイジング作業をしてみると、音の鳴り具合は好みな感じ。DTMだけでなく、音を楽しみながら演奏に没頭するのもよい使い方かもしれないと思いました。これで2種類のスピーカーが完成したので、本格的に聴き比べをやっていきたいと思います。

「NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる」

2026年3月9日月曜日

NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる〜「MODEL-PLS」の完成まで

これまでにも、このBlogで紹介してきた「自作スピーカー」の話です。これまでは、100円ショップとか、リサイクルショップなどで材料を入手して、安価にスピーカーのエンクロージャーを自作してきました。それはそれで、心置きなく実験的なことにチャレンジできて、意外と良い音になって驚いたり失敗から様々なことを学んだりすることができて、「スピーカーを自作する」ことの楽しさを味わっています。今回は、これまでのノウハウを活かして、North Flat Japan(NFJ)製のスピーカーエンクロージャー自作キットを使ってスピーカーを自作してみることにしました。

購入したのは「MODEL-PLS(←Amazonの販売ページ=以下「PLS」)と「MODEL-CUBE(←Amazonの販売ページ=以下「CUBE」)の2種類です。「PLS(完成サイズ:高122*幅104*奥140)」の方は、122*104のMDF板が12枚入っていて、「CUBE(完成サイズ:高168*幅150*奥186)」の方は、168*150のMDF板が12枚入っています。一見すると、「同じサイズの板しか入っていないから、どの板をどの部分に使えばいいの?」とか、「そもそも、同じサイズの板だけで直方体が作れるの?」という疑問が湧いてしまいそうですが、MDF板の厚みが9mmとわかると「なるほど!」となると思います。補足をすると、「PLS」の方で言えば、「104+9*2=122」「122+9*2=140」(直方体にするためには、1枚の板に対して平行にもう1枚板があることになります。つまり「9*2」です)となるので、どの板をどの部分にしても直方体になるのです。
#スピーカー自作の沼にハマると、究極的にはエンクロージャーの形状や容積、筐体の材質などなど、事細かのことまで考慮する必要が出てくるようですが、「同じサイズの板で作る」という考え方は、タイパ的にもコスパ的にも良いアイデアだと思います。

今回のスピーカー自作の計画としては、「PLS」の方をフルレンジスピーカーユニットに背面バスレフポートを付けたものにすることにして、「CUBE」の方をフルレンジ+ツイーターと背面バスレフポート付きのものにすることにして2種類のスピーカー作りを始めました。

暑い時季や寒い時季を避けたいと思っていたので、なかなか作業が進みませんでしたが、休みを取った最終日(立春)の昼下がりに、大小8個の穴あけ作業をすることにしました。工作作業台を出して、板を固定しながら穴を開けていきます。電動ドリルドライバーにホールソーや自在錐を付けて穴を開けました。本当は、3mmくらいのドリルで下穴を開けてからの方が良いのですが、大きさの違う8個の穴を開けるとなると作業手順が多くなるので、手を抜いてしまいました。スピーカーターミナルの取り付け位置には、2.5mmの下穴を開けてから、4.5mmの穴をを2つずつ開けておきました。MDF板は、密度が高いので切りくずが飛び散りにくいのがありがたいところですが、掃除機は必須だと思います。切ってみると「ちょっと穴位置が縁に近いな…」などと心配なところも出て来たのですが、外側からはめれば良いと考えていたので、穴あけ作業自体は準備・片付けを含めて1時間半程度で終了しました。(掃除機の掃除が一番大変でした…orz)

ここからは、組立作業に入ります。はじめに、小さい「PLS」を組み立てます。筐体(両側面と天面・底面)部分を作るために、4枚の板を組み立てて接着し、クランプを使って強く接着させます。背面の板には、バスレフポートとプッシュ式のスピーカーターミナルを取り付けます。併せて付属していた吸音材を適当な大きさに切って貼り付けました。吸音材は、バスレフポートやスピーカーターミナルとスピーカーユニットの配線に干渉するので、バスレフポートの部分は十字に切込みを入れておき、スピーカーターミナルの配線は、穴を開けて対応することにしました。

筐体部分が十分に乾いたところで、先程の吸音材のあまりと在庫していたフェルトを内側に貼り付けました。「PLS」には、北日本音響(NJS)製の「F02408H0(←秋月電子通商のページ:77mm 8Ω 10W)」という広帯域スピーカーユニットを使うことにして、筐体に背面とバッフル面を取り付ける前に配線を済ませておきます。スピーカーユニットとスピーカーターミナルとの接続は、平型端子を使うことにしました。スピーカーユニットに付いていたケーブルの先端に平型端子を圧着して、さらに圧着した部分をはんだ付けして抜けないようにしておきました。この状態から、筐体を背面とバッフル面の板ではさむように接着してクランプでしっかりと固定し、十分に乾いたところでスピーカーユニットを取り付けました。
#仮止めには、マスキングテープを使いました。

スピーカーユニットの各部分のサイズは、データシートでも確認できたのですが、実物の径を測った方がより正確な穴を開けられるだろうと考えて、デジタルノギスで測った数値で自在錐を調整して穴を開けています。思ったよりもシンデレラフィットで、自分でも驚いてしまいました。気が向いたらニスを塗ってみるのもよいかと思っていますが、音の方が気になっているので、アンプにつないでエイジング作業をしてみました。実は、片方のスピーカーから音が出ないという問題が発生していました。スピーカーユニットとスピーカーターミナルを外してみたところ、スピーカーユニットからの平型端子がスピーカーターミナルから外れていました。orz

つなぎ直しは一苦労でしたが、どうにかつなげることができたのでラジオペンチでかしめて外れないようにして、組み立て直すと無事に音が出るようになりました。エイジングを兼ねて試聴してみましたが、特に問題はないようでした。音のイメージとしては、放送用のスピーカーのような感じでした。…続く。

「NFJのスピーカーエンクロージャーキットでスピーカーを作ってみる」

2025年11月24日月曜日

M5Stackを使ってみる〜UART接続のUnit-MIDIでドラムマシーンを動かす

以前の続きです。M5StackCORE BASIC V2.7にPORT.C(UART)を追加する「M5StackBasicLite@akita11さん設計・製作)」というベースボードをつないで(はさんで)「UNIT-MIDI(以下「MIDI」)」を動かすことができるか動作確認をしました。「MIDI」には、仏dream社のSAM2695が内蔵されていて、GitHubのサイト内にあった、「M5-SAM2695」のページからダウンロードした「piano.ino(使用時は、ファイル名を「piano_midi.ino」に変更)」を使って、Behringerの「Pro VS MINI」を鳴らすことに成功しました。

今回は、同じ「MIDI」を使って、ドラムマシーン(BehringerのRD-6)を鳴らすことができるかやってみたいと思います。GitHubの「M5-SAM2695」サイトから「drum.ino」をダウンロードして、名前を「durm_midi.ino」に変更しておきます。(理由は、冒頭にリンクした記事を参照してください)これをLinux Mint上のArduino IDE(2.3.6)で開いて、コードを確認します。すると、「piano_midi.ino」のときと同じように「M5_SAM2695.h」を使うようなので、前回使ったものと同じファイルを「drum_midi.ino」を入れているフォルダ内にコピーしておきました。この状態で、Core BasicをUSB-Cケーブルでつないで「ボード」と「ポート」の設定を「M5Stack-Core-ESP32」に合わせてから「→(コンパイル&書き込み)」ボタンをクリックすると、無事にプログラムが書き込まれました。
#例によってYAZAWATVR35WH(アンプ内蔵スピーカー)につないでdrumのプログラムがインストールされていることを確認しました。

この状態で、RD-6とCore BasicをMIDIケーブルでつないでドラムマシーンとして鳴るか確認します。つないだだけでCore Basicを起動すると、「MIDI」には通電するもののRD-6をコントロールすることができませんでした。MIDIのチャンネルが合っていない可能性があるので、RD-6側のMIDI設定を確認することにします。「FUNCTION」 ボタンを押しながら、「PATTERN GROUP」 ボタンを押すと、MIDIチャンネルの設定が変更できるようになります。デフォルトでは、MIDI INもMIDI OUT/THRUもチャンネル「1」になっています。「PATTERN GROUP」 の「Ⅰ」でMIDI OUT/THRUのチャンネルを、「Ⅱ」でMIDI INのチャンネルを設定することができます。「FUNCTION」 ボタンを押しながら、「PATTERN GROUP」 ボタンを2回押すと「Ⅱ(MIDI IN)」の設定ができるようになるので、「10」ボタンを押してチャンネル「10」に変更します。

再びMIDIケーブルで「MIDI」とRD-6をつないでCore Basicの電源を入れると、RD-6が鳴ってくれました。\(^o^)/注意点としては、「MIDI」の「I/O BYPASS」と「SEPARATE」のスイッチを「SEPARATE」側にしておく必要があります。続けて、TRS MIDIケーブルでも鳴るのかやってみましたが、こちらも問題なくRD-6を鳴らすことができました。「piano_midi.ino」でも同じことが言えるかもしれませんが、ループ再生するようなメロディやリズムをプログラムしたものをCore Basicに入れて、電子楽器をループで鳴らしておいて、そこに生の演奏を重ねるような使い方もできるかなと思いました。

余談ではありますが、今回使ったBehringerのRD-6やTD-3、このBlogでも度々登場しているRolandのPC-300(MIDiキーボード)など、電子楽器(中でもエフェクターが多いかな?)に使われるACアダプターが、「センターマイナス」が多いのが気になっていました。一般的には、「センタープラス」のものが多い気がしますが、同じBehringerでもSWING(CV/Gate&MIDIキーボード)は「センタープラス」ですし、KORGのvolcaシリーズも「センタープラス」です。手近なところで、RolandのSC-55mkII(←取説のPDF)とKORGのX5DR(←取説のダウンロードサイト)は「センターマイナス」で、メーカーでも統一されているとは限りません。理由を調べていて、「エフェクター電源はなぜセンターマイナス仕様なのか」という記事を見つけました。ご参考まで。

M5Stackを使ってみる

2025年11月8日土曜日

M5Stackを使ってみる〜CORE BASICでUART接続のUnit-MIDIを使ってみる

以前の続きです。前回では、M5StackのM5Stack CORE BASIC V2.7にPORT.C(UART)を追加する「M5StackBasicLite@akita11さん設計・製作)」というベースボードを使って、「UNIT-SYNTH(以下「SYNTH」)」を動かすことに成功しました。今回は、「UNIT-MIDI(以下「MIDI」)」が使えるか動作確認をしていきたいと思います。

「SYNTH」も「MIDI」も同じく仏dream社のSAM2695を内蔵したシンセサイザーユニットで、Arduino IDEのサンプルコード(「drum」と「piano」)も同じのものが使えるようです。Arduino IDEのコード(プログラム)をコンパイルして書き込むのは、いつものLinux Mintで動かしている自作PCを使います。

前回の動作確認で「drum」のプログラムを入れていたので、「MIDI」につなぎ替えて「MIDI」のAUDIO出力から音が出るか確認します。(「SYNTH」にはスピーカーが内蔵されていますが、「MIDI」には付いていません)これも定番になっていますが、YAZAWATVR35WH(アンプ内蔵スピーカー)につないで音が出ることを確認できました。少し歪んで聞こえたので、プリアンプ(ヘッドホンアンプ)をはさむと良いかもしれないと思いました。音を出すことに成功したので、この状態で何も手を加えずにBehringerRD-6(アナログドラムマシーン)にMIDIケーブルでつないで音が出るかやってみました。当然かも知れませんが、何の反応もありませんでした。

そもそも、これまで使っていた「drum」や「piano」のコードには、MIDIの設定らしき項目がなく、Unit-MIDIでMIDIをコントロールできるサンプルコードはないものかと探したところ、GitHubのサイト内に、「M5-SAM2695」のページを見つけました。この中に入っているサンプルコードを使えば、M5Stack Core Basicから「MIDI」を動かせるのではないかと考えて、ダウンロードしてみました。以下備忘を兼ねて、ダウンロードしたサンプルコードをリスト形式で記載しておきます。

※これ以外に、「M5-SAM2695/src/」内の「M5_SAM2695.h」が必要なようです。

この「drum.ino」と「piano.ino」は、「SYNTH」の動作確認で使った「drum.ino」「piano.ino」と同じ名前になっていますが、コードの中身が違います。フォルダ名も同じなので、その違いに気づきにくいかもしれませんが、コードの中身をよく見ると「MIDI」用の設定が追加されていることがわかりました。紛らわしいので、それぞれ「drum_midi.ino」「piano_midi.ino」と名前を変更して使うことにしました。

先程は、「drum.ino」のコードを使って動作確認を試みましたが、今度は「piano_midi.ino」のコードを使って動作確認をしてみることにします。「piano_midi.ino」を開いてコンパイルしようとすると、「M5_SAM2695.h」が見つからないと言われてコンパイルに失敗するので、「src」の中に入っていた「M5_SAM2695.h」をダウンロードして、「piano_midi.ino」ファイルと同じフォルダ内にコピーしてから「→(コンパイル&書き込み)」をクリックしてみました。すると、エラーを出さずにコンパイルが成功して、Core Basicへの書き込みもできました。
#Core BasicとArduino IDEとの接続の設定(「ボード」と「ポート」)は、前回までの記事を参考にしてください。

この状態で、Unit-MIDIにアンプ内蔵スピーカーをつなぐと、プログラムしたとおりに音が鳴ったので、SAM2695を動かすことに成功していることがわかりました。次は、MIDIのコントロールができるかを確認します。前回紹介した、Behringerの「Pro VS MINI」を使って、MIDI信号が正しく出てきているのか確認してみました。Unit-MIDIのMIDI OUTとPro VS MINIのMIDI INをMIDIケーブルでつないでから、Core Basicの電源を入れると、Pro VS MINIが鳴り始めました。これで、無事にMIDIのコントロールができることがわかりました。プログラミングの手間を考えると、1曲丸ごとプログラムしてシーケンサーのように使うという使い方は実用的ではないように思いますが、「本物の電子楽器(語彙不足…)を鳴らせる」ことに、様々な可能性を感じます。

M5Stackを使ってみる

2025年11月2日日曜日

BehringerのPro VS MINIを使ってみる

これまで、Behringerの楽器をいくつか購入して使用してきました。自宅にある、「SWING(32-Key USB MIDI Controller Keyboard with 64-Step Polyphonic Sequencing, Chord and Arpeggiator Modes)」「RD-6-GP(Classic Analog Drum Machine with 8 Drum Sounds, 16-Step Sequencer and Distortion Effect)」「TD-3-SR(Analog Bass Line Synthesizer with VCO, VCF, 16-Step Sequencer, Distortion Effects and 16-Voice Poly Chain)」については、このBlogでも紹介しています。

Behringerは、ドイツ発祥の電子楽器・音響機器のメーカーで、その製品ラインナップには、いわゆるビンテージ・シンセサイザーのクローンがあることでも有名です。その中で、今回は、Amazonのポイントアップで多めにいただいたポイントも使って、「Pro VS MINI」を購入してしまいました。(購入直後に更にディスカウントされてしまって、悶絶しましたが…)このシンセサイザーは、「Prophet VS」の音源を再現したもので、アナログな音を求めて購入しました。デジタルOSC(Oscillator=オシレーター)にアナログVCF(Voltage Controlled Filter)を搭載したハイブリッド・シンセサイザーで、デジタルとアナログの「いいとこ取り」を期待しています。

少しだけ「歴史」を補足しておくと、「Prophet VS」は、もともとSequential Circuits(紆余曲折があって現在はSequentialが引き継いでいる)が製造していたシンセサイザーで、現在のSequentialでは製造・販売されていません。ソフトウエア・シンセサイザーとしては、フランスのArturiaが「Prophet-VS V」をリリースしています。Prophet VSの実機は、中古市場でかなりの高値で取引されている感じです。

若かりし頃、自分のものとして初めて購入したシンセサイザーが、Rolandの「JUNO-106」だったのですが、こちらもDCO(Digital Controlled Oscillator)とVCFとの組み合わせだったので、ちょっと懐かしい音作りができるのではないかと期待して購入しました。
#現在は、Rolandから「JU-06A」というJUNO-60/106のモジュール版が出ています。

驚いたのは、筐体の小ささです。先に紹介したRD-6やTD-3と比べると半分程度の大きさしかなく、厚みも半分くらいです。KORGのvolcaシリーズよりも小さくて、正直なところ「おもちゃを買ってしまったか…」と思いましたが、落ち込んでても仕方がないので音を確かめてみることにしました。筐体に付いているタッチスイッチ(センサー)は、感度と演奏性が良くないので、今回もRolandのPC-300(MIDIキーボード)をつないで音を出してみました。volcaシリーズには、簡易ながら本体にアンプとスピーカーが内蔵されていますが、Pro VS MINIにはありません。ヘッドホン出力(ステレオミニTRS)からの信号を「Lepy LP-838」(←過去に説Blogにて紹介した)を通して視聴用の自作スピーカーサブウーファーも付けて)から音を出しました。

あえてエフェクターをかけずに音を確かめてみましたが、ゲームコントローラーのアナログスティックのようなレバーを使った音作りが特徴的で、どの向きにどのくらい傾けたらどんな音になるんだろうと、しばらくはかなり楽しむことができました。音のデータなどが表示されるLCDパネルに、リアルタイムに波形が表示されるのも音の変化を視認できて面白い工夫だと思います。プリセットの32音色も良い音が揃っているので、自分が作りたい音に近いものを選んでそこからエディットしていくという使い方が良いと思いました。
#音作りをしていく中で、音量が大きくなりすぎることがあって、MIDIキーボードから音量をコントロールできたら良いと思ったのですが、モジュレーションとベンダーは使えるものの、ボリュームのコントロールが全く効きませんでした。(もしかすると設定次第なのかもしれませんが…)

2025年9月25日木曜日

FAMIC on USBを試してみる~Linux Mintでも使えるかやってみる

以前の続きです。「FAMIC on USB」というMML(Music Macro Language)でプログラムできる音楽系ガジェット(小さなマイコンボード)を使ってみています。これまでは、MacBook ProGoogle chromeを使った動作確認をしてきましたが、今回はLinux Mintで動かしている自作PCでも動作確認をしておきたいと思います。

使っていてわかってきたこと(どこかに明記されているかも…)ですが、仕組みとしては、DACのようにPCから音声出力する仕組みを利用してデータの書き込みを行っているようなので、DACのように認識されてしまえば理論的にはLinuxでも使えると思います。今回の動作確認には、自作PCのUSB 3.0ポートにUSB 3.0対応のケーブルを挿して、そこにFAMIC on USBをつないで検証します。今回もYAZAWATVR35WH(電池駆動のアンプ内蔵スピーカー)を使って音が出るか確認します。

Linux版のGoogle chromeで「MML Playground」にアクセスしてMMLでプログラムを作ります。普段は、ヘッドホン出力をBluetoothで飛ばしてスピーカーから音を出しているので、プログラムが完成するまではスピーカーから音を出して確認します。以前からやってみたかった「呼び込みくん群馬電機株式会社製)」の曲を再現してみました。(耳コピですけどね)音の長さをどう表現するか少し悩みましたが、「MML Command Reference」も参考にしながらそれらしいプログラムを作りました。
#著作権等を考慮して、プログラム自体の公開は控えておきます。

いよいよFAMIC on USBを接続してみます。USB 3.0ポートにUSB 3.0ケーブルでつなぐと、予想通りDACと同じように自動的に認識されて、「Analog Output FAMIC WRITER」と「Digital Output (S/PDIF) FAMIC WRITER」として認識されました。デフォルトで「Analog…」の方が選択されるようなので、そのまま「FAMIC WRITE」ボタンをクリックしました。緑のLEDが点灯して、書き込まれている感じになりましたが曲が流れず、リセットボタンを押すともともとプログラムされていた音が流れます。ならばと思い「Digital…」の方でもやってみましたが、結果は同じでした。

この後、挿し込むUSBポートを2.0の方にしてみたり、USBケーブルを2.0対応のものに替えてみたり、書き込むデータを「Example」から選んだものにしてみたりといろいろと試行錯誤してみましたが、どのパターンでも書き込むことができませんでした。挙動としては、緑のLEDが2回点灯するので、書き込もうとしていることはわかるのですが、青のLEDの方は全く反応していないように見えます。

うまくいく方法はないものかと「歯車(設定)」アイコンをクリックして、「WRITING SPEED」を「9600 baud」から「4800 baud」に変更してみました。ダメ元で「FAMIC WRITE」をクリックして書き込みを試みると、青のLEDも点灯して無事に書き込むことができました。「WRITING SPEED」を「4800 baud」にした状態でUSBポートとUSBケーブルの違いを再度検証してみましたが、USBポートやUSBケーブルの問題ではなく、単に書き込み速度(ボーレート)の問題だったことわかりました。

Linuxでの使い方にはちょっと工夫が必要ではありますが、使えることがわかってホッとしました。MMLでのプログラミングについては、もう少しスマートにわかりやすく書けるようになりたいと思いました。自己満足の世界ではありますが、昔ファミコンで遊んだゲームの音を再現して遊んでみるだけでなく、ファミコン音源(のようなもの)で様々な楽曲を演奏できるのが面白いと思いました。

2025年7月18日金曜日

FAMIC on USBという音楽系ガジェット(小さなマイコンボード)を試してみる

電子工作をやっている方にはおなじみかもしれませんが、マルツ(マルツエレック株式会社)のオンラインショップ(←店舗の方にもよく行きました)で、「FAMIC on USB」というMML(Music Macro Language)でプログラムできる音楽系ガジェット(小さなマイコンボード)の取り扱いが始まったとの情報があり、使いそびれていたポイントが少し残っていたのもあって迷わず購入してしまいました。今回購入したのは、FAMIC on USB本体とデータを記録させるためのFAMIC WRITERがセットになっているもので、PRIORISという会社が開発したもののようです。

MMLについては、数年前にも当Blogで紹介したことがありました。IchigoJamを楽器のようにするプログラムを作って、キーボードで演奏したときに使ったのがMMLでした。今回は、FAMIC on USBを動かすための「(FAMIC on USB)MML Playground」を使って、ブラウザー(「Google chrome」を使用)からFAMIC on USBを操作します。MMLがよくわからなくても「MML Command Reference」が使えるので、あてにならない自分の記憶とネットの情報を探しながら使ってみることにしました。そもそも、MMLについては公式な規格が存在しないようで、MMLで動かせることを謳っていても、実装具合が微妙に違うことがあるようです。かっちりした規格があった方が安心してプログラムを作れると思う反面、ゆるさも魅力の一つではある(何なら自分でもいろいろなものに実装可能だということにもなるので)かなとも思います。

さて、本題に戻ります。FAMIC on USBに電池駆動のアンプ内蔵ステレオスピーカー(YAZAWATVR35WH)をつないで音出し実験をしてみたいと思います。chromeブラウザーを動かすのは、愛用のMacBook Proです。公式サイトには、Linuxにも対応しているようなことが書かれていましたので、自作PCLinux Mintからでも制御できると思います。PCなどと接続するためのUSBケーブルは付属していませんでしたが、FAMIC on USB側のUSBコネクタの形状は、USB-Cで接続できる形状になっています。自宅にはUSB-A←→USB-Cケーブルがいくつかありますが、電源供給用のものやUSB2.0までしか対応していないものなどもあって、どのケーブルなら使えるかわかりませんでした。とりあえず、USB3.0対応のUSBケーブルを使うことにして、動作確認をやってみることにしました。

今回は、FAMIC WRITERも同時に購入しているので、こちらも載せて一緒に動作確認していきたいと思います。ガイドとしてオフィシャルWebサイトで紹介されているYouTube動画を参考にしながら作業を進めていきました。プログラムを始める前に、FAMIC on USBにFAMIC WRITERを載せます。ピンを曲げないように気をつけて、しっかりと奥まで挿し込みました。次に、先ほど紹介したアンプ内蔵スピーカーを接続して電源をONにしておきます。あとはMacBook ProとUSBケーブルで接続すれば聞き覚えのある音(名前から想像して…)が鳴って接続されたことがわかりました。

接続した状態からchromeブラウザーを開いて、「MML Playground」にアクセスします。「Ch. 1」のところに「CDEFGAB>C」と入力して、ウィンドウの下方にある「▷(再生)」ボタンをクリックします。すると、MacBook Proにつないでいるスピーカーから音が出ました。ここで、音声出力の設定を「FAMIC WRITER」に切り替えます。(この後は、MML PlaygroundでプログラムしてFAMIC on USBに書き込んだもの以外の音を出すことはできないので要注意です)ウィンドウの上方にある「FAMIC WRITE」ボタンをクリックすると、この設定がFAMIC on USBに書き込まれて、その後は電源さえあれば設定された通りの曲が流れるようになります。

プログラムした曲を別のファイルで保存しておきたい場合は、「Download」ボタンをクリックするとjsonファイルで保存することができます。これは、「Upload」ボタンをクリックして読み込むことも可能です。また、「Examples」ボタンをクリックすると、いくつかのサンプルプログラムが選べるようになっていて、MMLの書き方を学ぶこともできるようになっています。FAMIC on USBを持っていななくてもMML Playgroundでプログラムすることはできる(その場合は、PCなどのスピーカーからも音が出せる)ので、作り込んで鳴り方を確認することができます。

活用のアイデアとしては、この環境で音楽を作ってFAMIC on USBに流し込んだら、電源とアンプ−スピーカーだけで音が出るので、「呼び込みくん」のようなものをオリジナルで作ることもできます。他のマイコンボードとも組み合わせると、更に活用の幅が広がるのではないかとも思いました。

2025年4月17日木曜日

LP-838(Lepy)2.1 chのD級アンプを試してみる

これまで、様々なスピーカーユニットを使ってスピーカーの自作に挑戦してきましたが、サブウーファーを試すためには、Amazonで購入した「ZK-MT21(←YouTube動画)」という2.1 ch対応のパワーアンプを使っていました。これはこれで、コンパクトで使い勝手が良いので重宝しているのですが、YouTubeで「Lepy」と刻印されたHi-Fi 2.1 chステレオパワーアンプがあることを知って、気になったので購入してしまいました。

今回購入したのは、「Lepy LP-838(←YouTube動画)」という割とスタンダードなもののようですが、同じ「Lepy」でも型番の違うものや「Lepy」ではなく「Lvpin」や「Lepai」となっているものなど、いろいろあるので調べてみました。型番違いは機能や形も違うので需要に応じて選べば良いようですが、「Lepy」というのがブランド名でBukang Technologyという会社の製品のようです。元々は、「Lepai」というブランド名で製造・販売されていたものが「Lepy」へとブランド名を変更したとのこと。「Lvpin」は別会社のコピー品とのことでした。
#「Lepai LP-2020A+のコピー品caiyun Lvpin CY-20Aについて」や「中華アンプのおすすめ人気ランキング【2025年】」を参考にしました。

また、同じ「Lepy LP-838」でも中身が違うものがあるようで、いくつかの分解動画を見比べて自分が買ったものも中身を確認してみましたが、同じ「MADE IN BUKANG(基板にシルク印刷されている)」でもアンプICやスイッチなどの構成が違っているようでした。そもそも、コピー品が多く出回る中華製品ですので、刻印されているものが本当かどうかも含めて疑っておく必要はあるかもしれません。(知らんけど)一応、簡単な仕様について以下にまとめておきます。

〈Lepy LP-838〉

  • 対応するスピーカーインピーダンス…4〜8Ω
  • オーディオ入力…【リア】RCAオーディオピンジャック・【フロント】3.5 mm TRSオーディオジャック(何故か「MP3」と刻印されている)
  • スピーカー端子出力…15W×2 ch(ステレオ出力)
  • ネジ端子出力…20W×1 ch(サブウーファー出力)
  • 電源入力…DC12〜14.4V(最大3A)
  • アンプIC…TDA7266(←Datasheet)

#基板を確認して、「TDA7266」とシルク印刷されているのを確認しましたが、これを信頼するかしないかは自分次第ということになります。

以前使っていたZK-MT21の方は、以下のとおりです。

〈ZK-MT21〉

  • 対応するスピーカーインピーダンス…4〜8Ω
  • オーディオ入力…3.5 mm TRSオーディオジャック
  • ネジ端子出力…50W×2 ch(ステレオ出力)+100W×1 ch(サブウーファー出力)
  • 電源入力…DC12〜24V(最大9A)
  • アンプIC…CS8673E(←Datasheet)

#「ZK-MT21 2.1 CHANNEL 200W CLASS D (CS8673E) BLUETOOTH AMPLIFIER WITH AUXILIARY INPUT TEST & REVIEW」(←YouTube動画)

使ってみての感想ですが、ZK-MT21は「FREQ(Frequency)」の調節ができるようになっているのですが、LP-838だとその調節ができないことがネックだと感じました。LP-838では、サブウーファーへ出力する周波数をいじれないので、「BASS」の音量とサブウーファー音量だけで調節する必要があります。そのため、かなり考えてあれやこれやと確かめながらセッティングしないと満足できる音にはならないように思いました。

総じてではありますが、クラシックのような低音も複雑に音が重なる楽曲では調節が難しく、電子楽器を多用する楽曲や小編成バンドのような楽曲では低音の強調が心地よい印象をもちました。スピーカーの組み合わせ方によっても聴こえ方が異なる可能性があるので、さらにいろいろと試してみたくなりました。(まさに「沼」である…orz)

2025年3月20日木曜日

音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる〜MacBook Proからコントロールする

以前の続きです。(長くなってしまったので、2回に分けました)株式会社アクエストが開発している「音声合成LSI」を秋月電子通商で購入して、使えるように準備するところまで書きました。念の為、『音声合成LSI「AquesTalk pico LSI」』の「ATP3011」と「ATP3012」のデータシートのリンクも再掲しておきます。

前回は、この「ATP3011」と「ATP3012」がMICROCHIPAtmelを買収)のATmega328をベースにして作られていて、Arduino(及びその互換マイコンボード)のATmega328と載せ替えれば簡単に使えるようになるという情報をもとに準備をしました。秋月電子通商で販売されているAE-ATmega基板を使って作った「Diavolino」ベースの自作Arduino互換ボードを引っ張り出してきて、実験環境を整えるところまで書きました。今回は、その続きをやっていきたいと思います。

まずは自作Arduino互換ボードに元々挿していたATmega328Pを慎重に取り外して、ATP3012R5-PU(小型ロボットの音声)に挿し替えました。これをMacBook ProにつないでArduino IDEを起動して音声が出せるか実験をしていきました。大小様々なつまずきがありましたが、最終的には使えるようになりました。注意点を以下にまとめておきます。
#Arduino IDE(実験時の最新版はver.2.3.4)の起動は、配線を済ませてからの方が良いと思います。

  • スピーカーは、アンプを経由するかアンプ内蔵のものを使う。(YAZAWATVR35WHを使用)
    IchigoJam実験をしたときに作ったケーブルでアンプをつなぎました。電源なしで圧電スピーカーをつないでも動きませんでした。(シリアル通信すらできない感じ)
    →ATP3011系は、GNDとDIGITAL 6番にアンプをつなぎます。ATP3012系はGNDとDIGITAL 9番にアンプをつなぎます。
  • ボードを「Arduino AVR Boards」からたどって、「Arduino Pro or Pro Mini」か「Arduino Duemilanove or Diecimila」にする。
    ※Diavolinoは、DuemilanoveやArduino Pro(SparkFun社製)と設計が近いので、どちらでもOKなようです。
  • ポートを「/dev/cu.usbserial-xxxxx(ターミナルから「ls -l /dev/cu.*」コマンドで接続されているシリアルポートを確認できる)」にする。
  • 「ツール」メニューから「シリアルモニタ」を開く。
    ※ここで、シリアル接続の確認もしてくれるので、とても便利です。
  • 改行コードは「CRのみ」を選択する。
    ※ATP3011/3012は、コマンドの最後に「CR」を送らないと実行しない仕様とのことなので。
  • 「シリアルモニタ」の「メッセージ」窓に、ローマ字で言葉を打ち込んで、キーボードの「Enter」キーを押す。
    例:「本日は、晴天なり。」→「ho'nnjitsuwa se-tennna'ri.」

実は、USBシリアル変換アダプターモジュールでつないだときに、ポートの設定をしようとしたところでつまずきました。元々Prolific社製のPL2303HXというUSBシリアル変換アダプターモジュールを使っていたのですが、これがMacBook Pro(macOS)からはシリアルポートとして認識されないのです。「ターミナル」を起動させて「ls -l /dev/cu.*」で確認しても、接続前と接続後で何も変わりません。しばらく使っていなかったので、ドライバが古くなっているかもしれないと思い、最新のドライバをインストールしてみましたが、認識されないのは変わりませんでした。新しいmacOSでは使えないのだろうと諦めることにしました。

仕方がないので、FTDI社製の(ド定番の)FT232RLを載せたUSBシリアル変換ケーブル(半分自作)を使うことにしました。これを使うと、シリアルポートが認識されて使えそうな感じになったので、テストのためにいくつかローマ字を打ち込んで音声を出させてみたところ、無事に音声が出てくれました。ということで、macOSではFT232RLのUSBシリアル変換ケーブルを使うことにします。
Linux Mintでは、PL2303HXでも問題なく動作してくれました。Arduino IDEは、レガシーIDE ver.1.8.19、最新版IDE ver.2.3.4の両方で動作確認しました。

試行錯誤しながらいろいろやってみましたが、とりあえず音声が出るところまではできました。つなぎ方を変更したり、コマンドでエラーが出てしまったりした場合は、無理に作業を続けようとしないで、一旦Arduino IDEを終了してから、再度起動してシリアルでの接続が確認されてから作業をすると動作が確実になると思います。一つ一つ、自分がやったことを検証しながら問題を解決して行ったので、いちいち再起動するのは面倒ではありましたが、急がば回れということだと思いました。
#アクエストのオンラインデモのサイトで、日本語をAquesTalk Pico用のローマ字表記にしてもらえるのは地味に便利でした。

【前回記事】
音声合成LSI(ATP3011とATP3012)を使ってみる〜まずは基本的な準備をする

2025年1月25日土曜日

YAMAHA製 YDA138デジタルアンプとA100を聴き比べてみる

以前の続きです。前回は、電子楽器のモニタスピーカー用に使っていたXY-C50L(←YouTube動画)をYAMAHAYDA138(←Datasheet)デジタルアンプに置き換えたところまででした。今回は、これも以前の記事で紹介したYAMAHAの古いアンプ「A100」と聴き比べてみたいと思います。

電子楽器の方は、先日、ちょっと時間を作ってしばらく戯れてみたvolca modularとvolcaシリーズではじめに購入したvolca fm2をCV/Gate&MIDIキーボード(SWING)でコントロールしています。これらの電子楽器から出力される音を受けて、スピーカーに出力させていたYDA138デジタルアンプをA100に置き換えて聴き比べます。基本的なセッティングは、YDA138デジタルアンプで設定した状態のままにして、アンプだけをA100に入れ替えて使ってみます。
#スピーカーは、自作2 Wayスピーカーを使っています。

すぐに気づいたのは、音の歪(ビビリ?)が激しかったことです。先ほど紹介した以前のBlogにも書きましたが、A100の方が出力が大きいので小さなスピーカーでは力を出し切ることができません。volca modularのリバーブを切って音量を絞ればそれなりに聞ける状態にはなりますが、少し大きな音を出してしまうと途端にビリビリと音が歪んでしまいます。この状態では、実用的ではないと思いました。程よいセッティングを探して試行錯誤してみたところ、本体もしくはミキサーからの出力音量を少し大きくして、A100からの出力をできるだけ絞ってやると安定した音になることがわかってきました。それでも、音程によってはピンポイントで歪むところがありました。
#A100の電源を入れてからしばらくは、ボリュームを動かすとバリバリとノイズが入るのですが、しばらくするとノイズはしなくなりました。古いので仕方がないかもしれません。

肝心の音質ですが、A100の電源を入れただけでは全くの無音で、YDA138アンプキットと同じで電子楽器のモニタスピーカー用アンプとしては合格だと思いました。購入した当時は、それなりのお値段だったと思いますので、数千円で買える廉価帯のアンプと比べることの意味が問われそうですが、A100の方が様々な音が聴き取れるので、音の解像度は高いのだと思います。歪みさえなければモニタスピーカー用のアンプとしては申し分ないのですが、歪んでしまうのなら使えないのでA100をモニタスピーカー用のアンプとして使うのは断念しました。ということで、新しい楽器たちのモニタスピーカー用のアンプは、引き続きYDA138デジタルアンプを使うことにします。

A100の使い道ですが、ちょっと大きめのスピーカーユニットを使ってスピーカーシステムを組んでみて、A100で使えるかどうか実験してみたいと考えています。自宅で在庫しているフルレンジスピーカーは、10 cm前後のものが多く、それよりも小さいものはありますが大きなものは購入しないとありません。大きなスピーカーユニットは値段も高くなりますので、実験的に使うことを想定して購入するにしては、ちょっと勇気が必要です。中古販売店でも大きすぎるものは思ったより安いことはありますが、いわゆる6.5 inch(16 cm)クラスのものは人気もあるので値段が落ちず、手を出しにくい感じがしています。

せっかくなら、昔のステレオコンポで使われていたようなサイズのスピーカーを導入してみたいところですが、なにせ自室が狭いのでどうしたものかと頭を悩ませています。板材の在庫もそれなりにあるから、エンクロージャーから作ろうと思えば作れてしまうのですが…。

2025年1月11日土曜日

YAMAHA製 YDA138デジタルアンプ自作キットを組み立てる

以前の記事YAMAHAのA100という古のパワーアンプを直した話を書きましたが、そのときに、「YAMAHAのデジタルアンプキットを購入して…」というようなことを書きました。今回は、それを実現するという話です。YAMAHAの「YDA138(←Datasheet)」というデジタルアンプICを載せたキットを組み立てて、これまで使ってきた「XY-C50L(←YouTube動画)」やA100などのアンプたちとの聴き比べを計画しました。

今回購入したのは、ノースフラットジャパン(NFJ)で取り扱われている商品で、YAMAHAのYDA138を載せたデジタルアンプ自作キットです。Amazonで「YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キット リターンズ 2024-2025 Ver.」と「専用アルミケースキット」として販売されていたものを一緒に購入しました。自作キット単体でも使うことはできますが、今後長く使うことを考えると筐体があった方が良いし、他にもいろいろとまとめて購入して送料を節約することもねらってまとめ買いをしました。

購入したキットを開封すると、同梱されていたのは基板や部品一式と部品表くらいなもので、組み立ての説明などは一切ありませんでした。つまり、初心者にはちょっとハードルが高いということで、ネットで情報を探しながら組立作業をすることをおすすめします。私は、部品表と基板のシルク印刷を頼りに部品を取り付けていくことにしましたが、Amazonの販売ページにある制作例写真やYouTubeで見つけたちょっと古い動画も参考にしながら組立作業を行いました。
あいはらの木 ものづくりチャンネルさんの「YAMAHA製 YDA138 デジタルアンプ自作キット リターンズ 2020-2021 Ver.の作り方解説と他アンプと音質の比較をする動画」を参考にしました。

組立手順は、作業効率を重視して、背の低い部品から取り付けるというセオリーに従ってはんだ付けを行いました。また、先に紹介した動画では「2020−2021 Ver.」を使っていましたが、今回購入したものは「2024-2025 Ver.」だったため、微妙に部品が違っていて戸惑うことがありました。ここで備忘を兼ねて注意点をまとめておきます。

  • コイルは、被覆によって巻き方向がわからない(向きがわかりそうな目印もない)ので向きは気にせずに取り付ける
    ※コイルの向きによって音質に変化があるという情報も見つけましたが、見えないものは仕方がありません。
  • CT5とCT6のコンデンサは、無極性のものになっていたので「+」記号は関係なく取り付けられる
    ※念の為に写真を見ながら同じ方向になるようにしておきましたが、逆でも問題ないはずです。
  • 専用アルミケースに入れるので、YDA138 デジタルアンプ自作キットに同梱されていた2Pのターミナルブロックは使わず、専用アルミケースキットに付属しているターミナルブロックを使う
    ※筐体にいれる際に、基板左右の縁にはんだ付けする部品のハンダの盛りが厚いとうまく入らないので、山盛りにならないようにしておく必要があります。

これを、専用アルミケースに入れて完成です。普段MacBook Proにつないで使っているXY-C50L(←Frieve - Audio Reviewさんの記事)と入れ替えて、音楽や動画を再生して聴き比べてみました。普段使いとしては、XY-C50Lで全く問題を感じていなかったのですが、YDA138キットに入れ替えると音の再現性が向上するというか、聴こえる音の種類が増える感じがしました。それでいて、ガチャガチャした感じではなくて、それぞれの音が役割をもって聴こえるので、楽曲のハーモニーを形成する音の要素がより鮮明に見えてくるように感じました。XY-C50Lが半完成品(アクリルの板で挟んでボリュームキャップを付ける)で約1,300円程度、YDA138キットが自分で組み立てて約3,000円程度なので、倍以上の差があります。とは言え、何万もするものではなくこの廉価帯のアンプですからそれほど大きな差が出るとは思えず、YDA138キットのコストパフォーマンスの良さを感じることができました。

さて、ここまでやってきて、このYDA138のパワーアンプの使い道としては、新しい電子楽器たちのモニタスピーカー用のパワーアンプとして使ってはどうかと考えました。つい先日、新しい電子楽器たちのモニタスピーカーとして、XY-C50Lと自作2 Wayスピーカーの組み合わせを採用したばかりでしたが、今回購入したYDA138のキットの音が想像以上だったので、パワーアンプを置き換えてみました。すると、予想通りノイズもほぼなしで音の再現性も高く理想的な環境ができあがりました。

さて、もう一つのA100についてですが、長くなってしまったので次回以降にしたいと思います。

2025年1月1日水曜日

電子楽器用として使っているPC用スピーカーと自作スピーカーを聴き比べてみる

以前紹介した自作2 Wayスピーカーについて、作成したときに試聴したところ素直な音が出ている感じがしたので、最近購入している電子楽器用のモニタスピーカーとして使ってみてはどうかと思っていました。その後、自室の様々な音楽・楽器の環境をいろいろといじっている中で、そろそろこの課題にも取り組んでみようかと、重い腰を上げることにしました。

今回の音源となる電子楽器たちは、ここ数年で少しずつ購入して新しくシステムを作っている電子楽器たちで、KORGVolcaシリーズBehringerRD-6TD-3などです。元々これらの電子楽器たち用のモニタスピーカーとしては、Logicoolのスピーカー(Z150←ロゴなどが違う新モデル=展示品扱いで安売りしていたものだったような…)を使っていました。特に問題を感じるところはないのですが、そもそもこのスピーカーはPC用のもの(電子楽器との相性は悪くないと思いますが)です。これと自作2 Wayスピーカーとを聴き比べてみたらどんな違いがあるのか(それほどでもないのか)試してみたいと思います。

これらの新しく購入した電子楽器たちは、古くから所有している電子楽器たちに比べてかなり安価なものです。(昔欲しかったものと似たようなものが、今は安価に手に入るようになったと喜ぶべきなのか、昔の方が趣味にお金をかけられたのにと嘆くべきなのか…)それに合わせて、今回使う自作2 Wayスピーカーだけでなく、ミキサーやアンプも手頃な価格で購入できるもので揃えていきます。

ミキサーは、AU-401(←公式サイトは見つからず、Google先生に聞くといろいろ出てきます)という、4 in 1 outのステレオミキサーを使うことにします。このミキサーは、3.5mmのTRSソケットを4系統備えていて、それぞれのステレオ入力をMixして1系統にしてステレオ出力するものです。複数のヘッドホン(ステレオ)出力を1つにまとめて、TRSケーブルの差し替えをせずに1つのヘッドホンで聴きたいというようなときに使うためのものだと思います。本体はとても小さく、入力側の音量調節ボリュームはついていますが、出力側にメインOUTのようなボリュームはついておらず、必要最小限の簡素な作りになっています。これはAmazonで約1.9千円で購入しました。

アンプとしては、これまでもに使っていたXINYI Sini Audio(XY-C50LYouTubeの動画)が手頃で使いやすくて音も悪くないことから、もう1台購入して電子楽器用のモニタスピーカーのアンプとして使ってみることにしました。このアンプは、AUX(TRS)入力だけでなく、Bluetooth入力とUSB AUDIOにも対応しているデジタルアンプです。現在でもAmazonで約1.3千円くらいで購入することができます。いろいろなところで取り扱いがあって、中華製品あるあるで謳っている仕様がバラバラなのですが、およその仕様は以下のとおりのようです。

〈XY-C50L(AP3050DアンプIC内蔵)〉

  • 電源:DC 8〜26 V
  • オーディオ入力:Bluetooth+AUX+USBドライブ+USBサウンドカード
  • 音量調節:エンコーダ360度無制限同調(押すことで入力モードを変更できる)
  • オーディオ出力:ターミナルコネクタ(端子台)+3.5 mmTRS
  • 出力:50 W*2
  • インピーダンス:4〜8 Ω

スピーカーの聴き比べをしてみると、自作2 Wayの方が音の響きがよく感じられました。スピーカーユニットやエンクロージャーの大きさも違うし、自作2 Wayの方はツイーターも入っているし当然と言えば当然です。

問題は、高周波のノイズが乗っていて、電子楽器からの音に干渉してさらにノイズが広がることでした。接続を見直したり抜き差ししたりして確かめましたが、ミキサーを介さずに電子楽器単体でアンプに直接つなぐとノイズが発生しないため、安物のミキサー(AU-401)がダメなのかと思いました。

しかし、ミキサーに1つの電子楽器だけを接続するとノイズが消えることと、AC-DC電源アダプタからの給電を1つの電子楽器だけにしてもノイズが消えることから、1つのAC-DC電源アダプタから3つの電子楽器に給電しているDC-HUB(1入力4出力)を使っていることが原因だということがわかってきました。DC-HUBと電子楽器とミキサーの間で、いわゆるグランドループが発生していて、発振してしまっているということです。

そこで、最近購入して試用だけしていた「グランドループアイソレーター」を電子楽器とミキサーの間に入れてつないでみたところ、発振がなくなって問題なく音が出るようになりました。どこでループが発生しているかを特定して、その中にアイソレーターをいれることで劇的に変化するということを知りました。複数のループが発生している場合は特定が難しいかもしれませんが、考え方が理解できてよい勉強になりました。

2024年12月21日土曜日

骨董品のようなYAMAHAのアンプ(A100)の修理を試みる

以前に紹介して、使用中に音が出にくくなったので、「古いものだから処分しようか…」とか「修理を試みてみようか…」とかと逡巡しながら、結局放置してしまっていたYAMAHAのA100(←資料なし)というパワーアンプについて、隙間な時間を使って少しずつ修理を試みたという話です。とは言え、古い音響機器をどれだけいじれるかはわからないので、できるだけ簡単な作業で直ってくれたらありがたいと思いながら、少しずつやってきたことをまとめておきたいと思います。

まずは筐体の上面カバーを取り外して中の状況を眺めてみました。基板上にはホコリがそれなりに付着しているものの、箱に入れていた期間が長かったためかそこまでひどく汚れているとは感じませんでした。次に、電解コンデンサが膨らんでいないかとか、液漏れしていないかとかということを確認してみました。こちらも特に問題は感じられないくらいにはきれいな状態で、なぜ不具合が生じたのかがわからないくらいでした。ここで一瞬「基板を外して全バラしなければダメかな…」とも思ったのですが、ダメ元で「洗浄」を試みることにしました。

実は、YouTubeなどでPCのマザーボードなどを修理する際に、「水洗い」してよく乾燥させると復活することがあるという話を聞いていました。今回は、これをやってみようと思ったのです。ただ、電気を流すものに水をかけること自体が精神的に抵抗を感じます。そこで、高圧洗浄機ほど強くはないけれどジョーロほど弱くない程度の強さのシャワーで洗って、ある程度水を切ったところで呉工業(KURE)のエレクトロニッククリーナーで洗浄することにしました。さらに、乾燥させると同時に2-26で残った水分を飛ばしながら接点復活を図りました。見た目はかなりきれいになりましたし、分解せずにできることはこの程度かなと。あとはしっかり乾かす作業です。(時の流れに身を任せるだけです)

さて、この機会にA100の中身を確認してみます。見える範囲で使われているICなどを確認してみました。型番などがわかった部品は以下のとおりです。

  • IC1…BA4558Rohm デュアルオペアンプ)
  • IC2…(μP)C1237HANEC ステレオパワーアンプ用プロテクタIC)
  • Q101とQ201…(2S)C3421TOSHIBA NPNエピタキシャルトランジスタ=バイポーラトランジスタ)
  • Q102とQ202…(2S)C4386サンケン電気(SK) NPNトリプル拡散プレーナートランジスタ)
  • Q103とQ203…(2S)A1671(サンケン電気(SK) PNP パワートランジスタ)
  • 電源トランス…TKK SP-66988-P OKM(←詳細不明)

いろいろなメーカーから部品を調達していたことがわかって、当時の設計意図を知りたくなりました。今は、1チップのデジタルパワーアンプICがあるので、そのうちYAMAHAのデジタルアンプICを載せたパワーアンプキットを購入して、聴き比べをしてみたいと思いました。

ということで、洗浄を終えて筐体の上面カバーを戻して、緊張の動作確認をしてみます。一度思い切り水を浴びせていますので、ショートしてスパークしても対応できるように(!)、屋外で作業をしました。(真似する場合は、自己責任&よく調べてからやるようにしてください)結果としては、問題なく音が出るようになりました。
#動作確認中に音の出方が不安定になることがあったのですが、使ったケーブルが悪かったようで、TRSジャック部分を切断して新しいものにつけ直しをしたら問題はなくなりました。

それよりも、実験をしている狭い自室では、A100の出力インジケーターの針がほとんど動かない程度にしか音量を上げられず、完全にオーバースペックなのが辛いところです。楽器用のパワーアンプなので音の再現性も高く、買ったときから気に入っていたことを思い出しました。せっかくなら、大きな音で立派なスピーカーで鳴らしてやりたいとは思うのですが…。
#今回使ったスピーカーは、以前紹介した実験用の2 Wayスピーカーです。

ということで、修理と言えるほどのことはしていませんが、何とか使える状態にまでは戻すことができました。このA100は、小さなライブハウスで演奏するくらいの使い方であればまだまだ現役で使えるのではないかと思います。(演る予定は全くありません。キリッ)

2024年12月14日土曜日

7.1 ch出力対応を謳ったICUSBAUDIO7D(USB-DAC)でスピーカーシステムを組んでみる

これまで、2.1 chアンプ(ZK-MT21YouTube動画)を使って左右スピーカーとサブウーファーの構成でいろいろな実験的なことをしてきましたが、自作スピーカーの数も多くなってきたのでもっと多くのスピーカーを同時に鳴らすシステムを組めないものかと思い始めました。そんなことを考えながらいつものようにAmazonを徘徊していると、StarTech.comというメーカー(「Made in Malaysia」と書いてありました)が販売している「ICUSBAUDIO7D」という7.1 ch出力対応のUSB-DACを見つけました。価格も安くて試してみたいと思ったのですが、対応OSはWindowsだけとのことで、しばらく悩んだ末に結局買ってみることにしました。
#自室で使っているPCは、MacとLinuxしかありません。このUSB-DACが動けばお買い得ですが、動かなければ…。これを「人柱精神」と呼んでいただければ幸に存じます。

届いた製品には英語のマニュアルが同梱されていました。使い方はそこまで難しくなさそうですが、7.1 chに挑戦すること自体が初めてなので念の為にネットで情報を探していると、StarTech.comのサポートサイトに日本語のマニュアル(←PDF)があったのでこれをダウンロードして使い方を確認しました。

購入前にわかっていたことですが、ICUSBAUDIO7Dにはパワーアンプが内蔵されていません。各出力にパワーアンプを接続するか、多チャンネル対応のパワーアンプを購入するかして、USB-DAC→パワーアンプ→スピーカーの順につなげる必要があります。別の方法としては、パワーアンプ内臓のスピーカーを複数台用意すれば使えることになりますが、私が作っている自作スピーカーは、パワーアンプを別に用意しているので、すでに複数台のパワーアンプがあります。問題は、電源や信号線などの配線が、どうしても複雑になってしまうことでした。

いろいろと問題を感じつつ届いたICUSBAUDIO7Dを試してみます。はじめにやったことは、MacBook Proとの接続です。付属のUSBケーブルで接続するとそのままUSB-DACとして認識されて、サウンドの出力デバイスとしては「USB Sound Device」として認識されました。この状態でICUSBAUDIO7Dのヘッドホンジャックにヘッドホンを挿して音楽を流してみましたが、まったく音が出ませんでした。

ならばと思い「FRONT」と書かれた出力ジャックにパワーアンプ+スピーカーをつなぐと、音声信号が出ていてスピーカーから音が聴こえました。これで、普通のUSB-DACとしては使えることがわかりました。続いて、他の出力ジャックを試してみましたが、全く何の反応もなく音声信号が出力されていないようでした。「サウンド設定」を開いても、ICUSBAUDIO7Dからの出力について特に設定できる項目が増えることもなく、入力デバイスにLine入力やMic入力、デジタル入力などの項目が増えているものの、出力側は「USB Sound Device」1つだけでそれ以外の設定変更はできないようでした。macOSでは、ICUSBAUDIO7Dは7.1 chで動作しないことがわかりました。

ならばLinux Mintで動かしている自作PCにつないだらどうだろうかと思ってつないでみたところ、「サウンドの設定」の中にデバイスとして認識されて、USB-DACとして使えるようになりました。ここまでは、MacBook Proと同じです。さらに「サウンドの設定」を詳しくみていくと、デジタルとアナログの出力(「CM106 Like Sound Device」となっている)の設定ができるようになって、「アナログステレオ出力 ▼」から5.1 chや7.1 chが選べるようになりました。全く期待をしていなかったので、興奮しながらいろいろと試してみました。結果として、5.1 chを選ぶとICUSBAUDIO7Dの「SURROUND」や「CENTER/BASS」からも音声信号が出力されて、7.1 chを選ぶと、さらに「BACK」からも音声信号が出力されるようになりました。(ただでさえ狭い部屋の中がすごいことになってしまったので、写真は残していません)
#すごいな!Linux Mint!感動した!

「サウンドの設定」の画面をスクショしたので貼っておきます。

この自作PCでDVDやBlu-rayを再生して、映画を観たり音楽を聴いたりすることがあるのですが、ICUSBAUDIO7Dを使うと7.1 chスピーカーシステムで映画を鑑賞することができるということになります。(部屋が狭いから現実的ではありませんが…)さらには、自作HTPCのようなコンパクトなPCを作って、リビングの大きなテレビ画面+7.1 chサウンドで映画を鑑賞することも可能ということになると思います。(夢のようだ!)\(^^)/

2024年12月7日土曜日

「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜筐体に収めて完成させる

前回の続きです。Rolandの電子楽器用モニタスピーカー(MA-4)のスピーカーユニットを再生する計画で、PAM8403(←Datasheet)アンプICを載せたパワーアンプ(GF1002←メインアンプ)モジュールと、NE5532アンプICを載せたプリアンプ(XH-A901というものらしい←YouTubeで接続方法の解説がありました)モジュールを組み合わせて、プリメインアンプを作るところからです。

これらのアンプモジュールを動かすために、以前にも使ったことがあるMT3608(←Datasheet)というDC-DCコンバータICを載せた電源モジュールを使います。USB給電で5Vを印加して、テスターで測定しながら12V程度に昇圧してNE5532のプリアンプモジュールへ印加します。同時にUSB給電の5Vが「VIN+」と「VIN-」にもそのまま出ていたので、これをPAM8403のパワーアンプモジュールにつないで印加します。これで、電源モジュール一つで2つのアンプモジュールを動かすことができるはずです。
#この使い方が正しいかどうかは無保証なので真似をされる場合は自己責任でお願いします。

ここまでで、スピーカーから音が出るか確認をしてみました。すると、聞き覚えのある高音のノイズが聞こえました。以前と同様に、またMT3608のDC-DCコンバータICモジュールからの発振だろうと思ったので、ポテンショメータを回して電圧の調節をすることにしました。今回は、電圧を上げていくと発振ノイズがどんどん低音になっていって、スピーカーから唸るような音が出るようになってしまいました。

そこで、電圧を下げていって発振ノイズをどんどん高音にしていきました。テスターで測定しながら、だいたい8V辺りで発振ノイズが聞こえなくなりました。(もしかするとモスキート音がしているのかもしれませんが…)今回使っているプリアンプモジュールは、本来12〜24Vの範囲で動作することになっているのですが、8Vでも音が出ているのでとりあえずよしとすることにします。
#念のために、DC-DCコンバータICモジュールとプリアンプモジュールをつないでいる導線にフェライトコアを取り付けておきました。

これでプリメインアンプは完成ということにして、DAISOで購入しておいた枡形の適当な箱に詰めてみました。

最後に、MA-4のスピーカーユニットを入れる筐体をどうするか考えます。筐体(エンクロージャー)として、MA-4のものをそのまま使ってみることも考えたのですが、試行錯誤の末断念。そこで、仕事帰りにたまたま立ち寄ったいつものHARD OFFでメーカーのよくわからないスピーカー(ジャンク扱いの左右セットで550円)を見つけたので、これに入れることにしました。
#このジャンクスピーカーの中に入っていた12cmくらいの4Ωのスピーカーユニットは、磁石周りの金属の錆が酷かったため、使い回すのを諦めました。

このジャンクスピーカーは、スピーカーユニットがサランネットに直接ビス止めされていて、バッフル板がありませんでした。サランネットからスピーカーユニットを外して箱だけを使うことにして、在庫していた木板でバッフル板を作ってMA-4のスピーカーユニットを固定しました。これを、ジャンクスピーカー筐体に固定し、合わせて筐体の背面にスピーカーターミナルを取り付けて、スピーカーユニットと内部配線しました。

ということで、MA-4改が出来上がりました。(オリジナルの部品は、スピーカーユニットだけですけどね)もともとフルレンジのスピーカーユニットにバスレフポートが付いただけのモニタスピーカーだったので、ジャンクスピーカーの筐体に付いていたバスレフポートをそのまま使いました。
#元のMA-4のバスレフポートは前面にありましたが、今回のものは背面にあります。

プリアンプを入れているためか、調節によってはフルレンジ1つで鳴らしているとは思えないくらい低音から高音までしっかり鳴ってくれている印象です。数時間鳴らしてみて(エイジングと接続に問題がないか確認しました)特に問題はなさそうなので、古い電子楽器たちのモニタスピーカーとして活躍してもらう予定です。
#もともとジャンクスピーカーに付いていたサランネットは、きれいに洗浄したものの、このスピーカーにつけると見栄えが悪い感じがしたので外したままで使うことにしました。

【過去記事】「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜まずは下準

2024年11月25日月曜日

「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜まずは下準

今までもときどきこのBlogで登場している古い電子楽器たち(例えばこんな過去記事で紹介しました)ですが、これらの楽器たち用のモニタスピーカーとして、RolandのMA-4(公式より使用中止のお願いが出ていました)を使っていました。
#構成としては、Soundtracs(←公式Webサイトが見つからず…)のTopaz Macro 14ch Mixer(←Sound On Soundの記事)に各電子楽器からの信号を入れてモニタスピーカーに出力しています。

公式Webサイトで「使用中止」と言われてしまうと、使い続けるのが怖くなってきて、ちょっと中身を確認してみることにしました。

このモニタスピーカーは、右側のスピーカーにアンプが内蔵されていて、そこから左側のスピーカーにケーブルをつないでステレオで鳴らすことができるというものです。構造的には、あまり複雑でもなく高級感のあるものでもないので、左右それぞれ数本のネジを外してしまえば中身にアクセスすることができます。

アンプ基板の入っている右側のスピーカーには大きなトランスが入っていて、これが重量の大部分をしめている感じでした。「使用中止」を言われる理由が「電解コンデンサの問題ではないか」と思って開けてみたのですが、基板上の電解コンデンサの頭は膨れておらず、大きな問題は感じませんでした。しかしよく見てみると、1つだけ電解コンデンサの側面に白い粉のようなものが付着しているものがありました。粉を拭き取ってみると、側面に小さなひび割れがあるように見えました。やはり使わない方が良いと判断し、使えそうなスピーカーユニットだけを取り出すことにしました。

スピーカーユニットには、「P3DUC-12(4Ω5W)」と書かれていました。Google先生に聞いても情報が見つからなかったので詳しいことはわかりませんが、大きなマグネット(内磁型磁気回路なのでマグネット自体は外からは見えない)で見た目は良い感じ。古いので減磁していなければよいのですが、以前に自作したPAM8610デジタルアンプICモジュールとMT3608 DC-DCコンバータICモジュールなどを組み合わせたパワーアンプにつないで音が出るか試してみました。すると、モニタ用のスピーカに使われていただけあって素直な感じの音が出たので、これなら使えると思いました。

MA-4に内蔵されていたトランスには、「HKSP-96877」との刻印がありましたが、これも情報が見つかりませんでした。(MA-4に使われていたトランスであることだけは情報として見つけましたが、「知っとるがな」ということで)INPUT AC 100V(50/60Hz)でOUTPUT AC 11V/1.5Aと刻印されているので、このトランスでAC100VをAC11Vまで落として、基板側で電子部品(ダイオードや抵抗、コンデンサなど)で直流にしているのだと思います。
#トランスからの電気(AC11V)を、4つのダイオードに通すような設計になっていました。三端子レギュレータのようなものは見当たりませんでした。

MA-4の基板に載っていたアンプICはJRC(日本無線)の4558DD(←Datasheet)というデュアルオペアンプICとSANYOLA4597(←Datasheet)という2chパワーアンプICが使われていました。Roland独自のものではなく汎用的なIC部品を使っているので、これらのICは何かに使えるかもしれないと思って基板から外して部品としてストックしておくことにしました。

さて、本格的にMA-4の再生?を目指してスピーカーユニットを使えるようにするとなると、別のアンプを用意しなければなりません。

これまでも紹介してきた「PAM8403(←Datasheet)」というデジタルアンプICを載せたモジュール(GF1002)を使えば一応音の確認くらいはできそうですが、低音・高音のバランス調節もすることができたMA-4より単純なものになってしまいます。そこで、NE5532Texas Instruments)を載せたプリアンプモジュールを購入して、PAM8403と組み合わせて使ってみたらどうなるか、実験をしながらプリメインアンプを作ってみることにしました。

ここまで準備したところで、長くなってしまったので続きは次回にします。

【次回記事】「使用中止」と発表されたRolandのMA-4の再生?に挑戦する〜筐体に収めて完成させる

2024年11月10日日曜日

自作スピーカーと2.1chアンプでスピーカーシステムを組んでみる

これまでいろいろなスピーカーを作ってきましたが、はじめの頃に作った試作品はあまり使うこともないし邪魔なので処分してしまおうかとか、バラして使えそうな部品だけ取ってしまおうかとかと思いながら、しばらく思案しておりました。周波数分割器や2.1chアンプ(ZK-MT21YouTube動画)があるので、これらと組み合わせたらどんなものができあがるだろうかということが気になってしまい、とりあえずやってみることにしました。

着想のスタート地点は、以前の記事で紹介した(3番目のスピーカー=5cm,8Ω,0.5W)「低音すかすか」なスピーカーが「ツイーターとしてなら使えるのではないか」と思ったところでした。これに在庫しているスピーカーユニットを適当な箱に入れたものを組み合わせて2 Wayスピーカーのように組んでみてはどうかと思いました。さらに、これも以前の記事で紹介したサブウーファーを組み合わせて2.1chのスピーカーシステムにするという計画です。使用するスピーカーユニットは以下のとおりです。

  • Amazonuxcell←Amazonのストアページ)で購入した、詳細不明のフルレンジ(8Ω0.5W)を謳った薄っぺらいスピーカーユニット(2個1,100円税込)をツイーターとする。
  • 秋月電子通商の店舗で購入した、「F02408H2(8Ω10W)」という北日本音響製の広帯域用(フルレンジ)77mmスピーカーユニット(1個300円税込を2個)を中低音域用とする。
    #YouTubeでもよく取り上げられているコスパのよいスピーカーです。
  • Amazonで4,300円くらいで購入した、Dayton Audioの「TCP115-4(4Ω40W)」をサブウーファーとする。

2.1chのアンプ=ZK-MT21には、サブウファー用の出力は独立してありますが、左右のスピーカー出力は、それぞれ1つずつしかありません。ここに、Amazonで見つけた2 Wayスピーカー用の周波数分割器(クロスオーバーフィルター)をつないで高音と中低音に分割することにしました。Amazonの商品ページに書かれていた情報は、以下のとおりです。

周波数応答:48Hz〜20KHz
インピーダンス:4-8オーム
定格電力:80W

以前の記事で取り外し可能なエンクロージャーを作ったときに使ったものと同じ周波数分割器です。素性や詳しい仕様がよくわからないので具体的な商品紹介は控えます。

結論としては、「低音すかすか」スピーカーでもツイーターとしては使えそうだけれど、そこまで劇的に変化するほどの効果はなくて、高音の音の広がりをちょっとだけ足したい場合に追加するのもありかな程度と感じました。例えば、音域が広く音数の多いオーケストラのような楽曲を聴く場合には、あった方が良いかなと思いました。
#ツイーター専用を謳ったスピーカーユニットを使った場合は、どうなるのかを聴き比べたいところです。

#2.1chのアンプ=ZK-MT21(右側)からの出力を周波数分割器に入力して、Bassと Trebleに分割して、それぞれのスピーカーへ出力しています。

副産物的な気づきとして、それぞれのスピーカーをバラバラに設置できるので、置き方や向きなどの要素を変化させて聴き比べることができることもわかりました。配線がごちゃごちゃして見た目が悪いところは難点ではありますが…。